0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
中庸は大事。
正しいこと。正しくないこと。
正しさの物差しを自身の中に用意しない人は
人生楽をしている。
法律とか。
宗教とか。
信じる者は救われる。
信じる者は巣食われている。
大オチは秋吉作品クオリティ。
紙の本
こういう人、少なからず周りにいるはず!
2019/05/27 19:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
正義とは何か、正義とは正しいのかを考えさせられます。
同時に「そうそう、こんな感じの正義感の人って学校に少なからずいたよね」と…
融通が利かなくて、規則・規則を優先させたがためにイジメが起きたり、学校に来なくなったり…
けれど、規則を守っているからこその行動で、誰も文句が言えない…
学校に限らず、会社など集団が集まるところには1人はいるのではないでしょうか。
そんなモヤモヤが、この作品を読んでいるとこみ上げてきます。
ジャンルとしてはイヤミスなのですが、読後感はすっごく悪いというわけではなかったかな。
個人的にイヤミスは好きではないのですが、モヤモヤ感は残るものの、嫌悪感はない作品でした。
紙の本
上手く反論できないもどかしさ
2021/02/06 17:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
正義は絶対正しい、何よりも大切なことだー、その通りで反論できないが、なんだかすっきりと納得できない。それがこの小説だった。
範子の言動は全て正しい。何ひとつ間違いがない。でも、人間、正義だけじゃないのに、その微妙なところが反論できないもどかしさが、充満する。
範子ほどではなくても、強すぎる正義感を出す人はいるだろう。それに疲弊する周囲共々、リアルだった。
投稿元:
レビューを見る
融通のきかない正義の息苦しさを痛感。
そもそも範子のいう「正義」がなんのためにあるのか。それは本来、人々の幸福のためにあるはずだと思うのです。しかし、範子の行動は「幸福」のための手段である「正義」が目的化した残念な事態。
そこに気持ち悪さや突っ込みどころがあって、頭が良いキャラだったら論破できそうとか、もっと現実的に考えるなら、周囲の人全員からハブられて孤立しそうとか考えちゃいます。そうした点に、少し読み進める熱意が冷めがちになった気もします。
オチはほぼほぼ想像通りでした。アビューズチェーン的に、この「正義」の連鎖が続くのかと思うと、ちょっと怖い……と思うのですが、そもそも範子や律子みたいな人と結婚したいと思う男がいることが想像できない(笑)
範子の旦那がどんな人なのか、どういう経緯で彼が範子に惚れて結婚したのか。その話を超読んでみたいところです。
投稿元:
レビューを見る
正義感の強い同級生がどんどん暴走していく様はなかなか怖い。行きすぎる正義は受け入れがたいということがよくわかる。
同級生たちのそれぞれの事情と殺したい動機は様々でそれも面白く読ませてもらった。
イヤな感じの残るラストもいい。ドラマになるようだが、そっちも期待できる。
投稿元:
レビューを見る
あらすじ(背表紙より)
由美子たち四人には、強烈な同級生がいた。正義だけで動く女・範子だ。彼女の正義感は異常で、法から逸れることを絶対に許さない。由美子たちも、やっと掴んだ夢や恋人との関係、家族までも壊されそうになり…。このままでは人生を滅茶苦茶にされてしまう!追い詰められた四人は範子を殺した。五年後、死んだはずの彼女から一通の招待状が届く!
投稿元:
レビューを見る
「正義の味方」とは、悪を懲らしめて弱きを助けるもの。あるいは、突如襲いかかる怪獣や妖怪などに、敢然と立ち向かうスーパーヒーロー。そんなイメージが浮かんでくる。確かにそれは間違ってはいないが、かといって正解という訳でもない。物事は見る方向によって捉え方が違うし、法律を守っていれば正しいとは限らないからだ。
実例のひとつとして、知人の職場に居るという非常に正義感の強い社員のことを思い出した。彼は非常に真面目で正義感が強く、仕事もしっかりと行なっていて信頼も厚い。しかし、周囲から見て彼の難点は「他人にも正義を求める」ということだった。
出張用の航空チケットをクレジットカードで買った同僚に対しては「カードに付くポイント分は会社に返すべきだ」と迫り、期日を過ぎた申請に関しては頑として受け取らない。社内的に運用として容認されていると話しても、それなら会社の規定が悪いのでそれを変えようと主張する。言っていることは間違っていないのだが、間違っていないだけに窮屈で気分が悪いと言う話になったようだ。
その後、彼がどうなったのかは聞いていないが、本人より周囲が疲弊していたのだろうと言うことは容易に察することができた。正義の味方も含めて、何事もほどほどが一番であり容認するという気持ちも大切なのだろうと思う。
秋吉理香子さんが書かれた「絶対正義 (幻冬舎文庫)」は、法律や秩序を守ることを正義とする女性が主人公の物語だ。いや、彼女が主人公というよりは、彼女取り巻く人々がそれぞれ主人公にもなっているという物語だ。
正義を貫くことを絶対的な行動規範としている範子は、高校生の頃からその強烈な個性を発揮していた。授業中の手紙回しをとがめることなどは些細なことで、法を守るためなら教師であろうが同級生であろうが、手加減することなく正義を貫いていく。そんな範子には4人の友達がいたが、大人になってからもちょっとしたことで範子と関わっていく。関わったことで助けてもらうシーンがありながらも、それ以上に自分の身や家族に災いが降りかかってくる。追い詰められた彼女たち4人は共謀して範子を殺害してしまう。その事を誰にも知られずに過ごしてきたが、殺害から五年後、死んだはずの彼女から一通の招待状が彼女たちに次々と送られてきた。はたして、招待状の意味するものは何なのだろうか。
主人公の範子は一見するととても強烈な性格のように感じるが、大なり小なりこういった考え方や行動をする人は実在するだろう。小説だからこそ没頭できる点もあれば、現実にも有りうるという恐さも感じる。場面展開の速さも含めて、一気読みしてしまった一冊だ。
「正義は必ず勝つ」ということではなく、ルールを守りながらもそこに人間らしさを加えることが大切なんだなと感じた。
投稿元:
レビューを見る
ミステリーかなと思っていたら、どちらかと言うとサイコホラー系?かな?
偶然ドラマを見たら面白そうだったので、ドラマにネタバレされないうちにと思って急いで読んだ。
理解が及ばない人物って怖いよね…言葉は通じているのに話が通じない人。
ドラマと小説では若干話の展開が違っていて、個人的には小説の終わりかたの方が好きかなあ。
それらしい着地点なんか作らないで、理解できない恐怖はそのまま、薄ら寒いまま放り出される感じ。
投稿元:
レビューを見る
正義を貫くことに快感を覚える範子。彼女の行き過ぎた正義感に人生を狂わされそうになった同級生4人は共謀して彼女を殺した。
5年後、殺したはずの範子から謎の招待状が届きー。
範子が本当にホラーで怖くて…でも夢中で読み進めてしまった。とても面白かった。
あの4人のプライベート(内の一人は仕事も)にまで密に関わって、範子のタフさにも驚く。もちろん、自分の子供にも目を光らせていたし。
娘も危険な可能性を匂わせて終わって、最後までゾクゾクした。
ドラマも怖そうだから見ないでおこう。
投稿元:
レビューを見る
高校の同級生の範子はいつも正しく、正義感に溢れていた。
ただ、正しいはずなのに、間違っていないのに、受け入れ難いものがあった。
仲の良い5人組であり、範子の正義に助けられたこともあった彼女たちだったが、十数年振りに集まってから後に、各々が範子に突きつけられた正義に追い詰められる。
そして、その限界に4人の想いが殺人へと向いた。
それなのに、数年後に届いた範子からの招待状に怯える。
一体、なんの招待状なのか…彼女は死んでなかったのか…
範子の存在、そして物語の最後にも衝撃。
2024.1.27
投稿元:
レビューを見る
読み終わってなるほどねぇ
もう少しパラパラするかと思ったけど~
こんな感じも良いですね。
同じ女性として分かる部分も有ったりしました。
本は、読んでる時が最高ね。
投稿元:
レビューを見る
なんかヤバいものを読んでしまった、と言うのが率直な感想。
何事も程々に、とは言うけれど、これはもう融通がきかないというよりサイコパスレベル。やばい、怖い。
正義、正義とは言うけれど、結局自分の快楽のために容赦なく振りかざして来るし。しかもそれがまた全く隙の無い完璧な法知識で攻めてくるものだから逃げられないし。
更にラスト……。
投稿元:
レビューを見る
頭脳明晰、容姿端麗で曲がったことの大嫌いな子が転向してきて仲間になり、正義こそが全て。最初は小さな正義感だったのが、だんだん大きな正義に変わっていく。友達といって庇うわけでもない。法律に則り違法かそうじゃないか。読むうちにだんだん恐ろしい正義となっていく。最後のところで、4人は犯罪を免れたのか!?と思ったら大どんでん返し!さすがです。
自分の周りにこんな子が居たら誰しも恐ろしいと感じることだろう…
投稿元:
レビューを見る
道路を走行中の車の台数としては少ないのに、どうしてここだけ混んでいるんだと思って右車線の行く先を見たら、やたら遅い車がいるということが結構な頻度であります。そういうとき、「〇〇なんたらの何番の車を先頭に渋滞しています」とアナウンスしてほしくなる。ええ、私はそういう人間です。
渋滞のもとを作っている車にすれば、法定速度を守っているだけ。しかし流れに乗るということを知らんのかい!といつも思っていましたが、正義の夜叉には通じない。私も同じ目に遭うところを想像するとゾッとします。そして正義は常に勝つ。
凄いイヤミス。とても面白いけれど、嫌な話すぎる(笑)。
投稿元:
レビューを見る
「絶対正義」を貫く高規範子(たかき のりこ)が怖すぎです。
和樹、由美子、理穂、麗香ら4人の範子に対する気持ちの変化が丁寧に微細に描かれそれが感謝から違和感、恐怖、殺意に変化して行く様は共感も出来、絶えず息苦しさが伴いました。
4人が犯行を決意したそれぞれの理由の決定打も納得しやすく 殺したはずの範子から届いた招待状の謎解きのミステリーも堪能出来ます。
そしてそれだけでは終わらないゾワリと来るエピローグも見事です。
決して気持ちが良い読後感ではないけれどイヤミス好きには堪らない、魅力ある1冊です。