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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族から疎外感を感じている少女が主人公。存在や気持ちを否定され傷つきながら成長します。
将来を誓い合った従兄弟と普通を装う為に選んだ夫の三人のいびつな結末へ向かて話は向かいます。
読後は瞬きが止まりません。
2018/09/29 13:32
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投稿者:ガトン - この投稿者のレビュー一覧を見る
村田さんの本を初めて購入し、初めて読みました。 評価するというのは何とも難しく、この世界にさまよう感覚に陥りました。 読んでいく過程できっと眉間のシワが深くなり、首が傾いていたと思います。 村田さんの手招きに免疫のない私にとって読後の感想は『さて、どうしましょう…』と路頭に迷った感覚に似ています。 さて、ホント、どうしましょう…。
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投稿者:はるりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
軽くホラーだった。
ふっ来たあたりから、ホラーだった。
コンビニ人間でも思ったけど、周りはそこまで結婚や、妊娠にうるさいわけじゃないと、思うんだけどなぁ。
むしろ、すぐに仕事を辞める男と婚姻関係を続けさせようとする親も、歪んでいる。
ただ、性的な被害にそれくらいのことでって、言われちゃうのは、ちょっと・・
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
設定といい、世界観といい独特でおもしろいです。もず表紙が好きですね。ラストは、一気に進むので、おすすめです。
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これこれ! これが村田沙耶香の描く世界よ!
って興奮してしまった。初っ端から。最高すぎるクレイジーすぎる世界観、けどズレきってないリアル感、そして疎外感。
奈月と由宇はの幼少期時代は読んでるのがきつかったな。生きづらい子たちがなにがあってもいきのびるために必死なこと。奈月の性的暴行が生々しくて読み手のわたしも吐き気がしたし、奈月が最後の魔法少女になって魔女を殺すときも、魔法だとか呪文だとかファンタジーな言葉を並べながらやってることは惨殺ですからね。
そして大人になってからの奈月と夫の出会い方が村田沙耶香ワールド。「すり抜け・ドットコム」って!!! 婚姻や自殺、借金など様々な項目で世界の目をすり抜けたい人たちが仲間に呼びかけたり、協力相手を探したりするサイト…!!!
欲しい。こんなサイト欲しい。
そして由宇との再会、地球星人をやめて徹底的にポハピピンポボピア星人として生活をし、最後は目眩がするほどに、それはもうポハピピンポボピア星人でしかない。
コンビニ人間で世間に名が知れ渡った村田沙耶香さんですが、本当に私は大好きです。彼女の著作、タダイマトビラが好きなひとにはこちらも絶対ハマるかと思います。
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「地球星人」
舞台は長野の秋級。
“芥川賞受賞作「コンビニ人間」をはるかに超える衝撃の受賞後長編第一作”と銘打たれた評を見て、面白くテーマも切り口も興味深かったあのコンビニ人間を超える衝撃、それも遥かにって本当だろうか。と期待と疑惑を抱きながら手に取った。
結果、銘打たれた評は強ち間違いでは無いと感じた。主人公の考えに共感し、物語の起承転結さの面白さではコンビニ人間の方が好み。しかし、衝撃度ならば地球星人の方がある。もちろん、地球星人も面白いが、どちらかと言うと読み応えが勝る。まぁ、結論どちらも外せない。
物語はおじいちゃんおばあちゃんが住む長野の秋級に向かう車の中から始まる。奈月は自分を魔法少女だと思っている。ぬいぐるみ売り場の端っこにいたピュートが、奈月に魔法少女になって欲しいと告げ、変身道具をくれたのだ。奈月は、この秘密をいとこの由宇だけに話している。由宇は、奈月の恋人だからだ。
なんと可愛らしいことだろうとこの時点では思った。きっと奈月が地球に住む星人を偶然発見し、友達になるなどして普遍的な価値を問う。そんな寓話的なストーリーになるのではないかと考えていた。しかし、出だしに騙されてはいけなかった。この想定はあっさり崩壊してしまった。
社会は巣の羅列。大きな繭の様で人間を作る工場。人間は工場で生産され、地球星人として洗脳されて出荷される。地球星人として生きるためには、働く道具として役目を果たすこと、社会のために生殖器になることが求められる。幼い奈月は、そのどちらの条件を満たせない出来損ないの扱いを受け、地球星人に監視、蹂躙されてしまう。
社会は巣の羅列で工場が人間を出荷すると言う衝撃的な捉え方をする奈月。ここから個人的に考えたことは、社会が普遍的な価値観を正として掲げ、それに準ずるものを正とすることを当たり前としていることを暗喩しているのかな?と言うこと。
工場は品質が高品質な商品を出荷することが一番の使命になる。高品質であることを普遍的な価値観(絶対的な正)にして商品を生み出すことを求められている。そこから生み出された商品(地球人間)は高品質の正しいもののはずで、出荷先の巣の羅列は正しい社会だ。
だから出来損ないの奈月は工場から出荷された人間ではない。もっと言えば、リコール対象であり廃棄されるべきであり、地球星人がしっかり監視して教育しなければならない。貴方は間違っているから私に従いなさいと。当たり前な正の下、奈月は地球星人としての烙印を押されてしまう。
そう考えてみてしまうと、果たしてこの当たり前は正しいのか。一方的な先入観を押し付けた正ではないのかと考えてしまった。昆虫を食す、簡単に殺す、近親相姦をする、地球星人を殺す、子供を産むことを良しとする、夫婦が仲良ししないと異常だ、大人が子供を支配するのは当たり前だ。
宇宙人の目があれば、これらを色眼鏡無しで観ることが出来る。しかし、私達は奈月達からすれば、地球星人であるから地球星人の目を以って、これらを観なければならない。周りにある��ノやコトの前提にある概念や先入観が真に正なのかを宇宙人ように疑って観なければならない。
しかし、この手の本は、読んで何を思ったのかを記載するのが大変難しい。上手く表現できない苦笑。
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全てのタブーを詰め込んで、全ての忌避を呑み込んで。
『消滅世界』も『コンビニ人間』も軽々と踏み越えて、エグ味を何倍も盛って。
とんでもない怪物が生まれた。
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消滅世界とか、コンビニとか、この人の描くものを読むといつも怒りとか悲しさとか安堵とか色々な感情がおこってくる。そして、歪な(と言ってしまうけれど)主人公の考えにとても惹かれてしまう。
でも、今回はラストはちょっとドン引きしてしまった。頭の中の映像では楳図かずおチックな感じだ。
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すごい
わたしたちの普通を淡々とでも的確にゆさぶってくる。
でもちゃんとわたしたち生きている上での違和感をついきて、気味悪いんだけど分からなくもない
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地球工場では人は生産(生活に必要なもの&人間)をしなければならない。そんな枠からはみ出てしまう人間は、宇宙人や魔法使いになるしかないのだろうか。
一般的な常識とされる社会からはみ出してしまう人。そんな人間は昔から居たのだろうが、社会性を偽装し、なんとか生き延びようとする。
幼少期の話までは、普通の小説として読めるが、大人となり同い年の従兄の由宇(小学生のときは、価値観が共有されており、祖母の家でSEXした)と再会した辺りから、世界観が変わる。
理解は・・・難しいかな?こんな解決?が起こるとは・・・今迄の作品はそんなことも有り得るかなという読後感だが、これは受入れられないかも。
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読後感最悪。
本を読むことがトラウマになるレベル。
「普通」への問題提起は
コンビニ人間で感動したから
個人的にはあの作品で十分。
最後は本当に読めなくて
読みとばし。
問題提起よりも
今の社会を受け止めて 明るく生きていく
そんな作品がよみたくなった。。。
たとえそれが地球星人による洗脳だとしても。。
感想欄を読むと
いろんな読み方があるんだと
考えさせられるとともに
自分のキャバの小ささを感じました。
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地球星人のほうも、異星人のほうも、生きづらいが、生き延びなければならないか。
どちらも狂っているけれど、そこの狭間で引き裂かれるとさらに辛いだろう。わたしは健全なうちは正気を保っていたいけれど、わたしの正気はどこを向いているのかわからない。
おもしろかったし、怖かったし、やはり気が狂ってるのを感じた。
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2018年9月8日読了。
●私は、人間を作る工場の中で暮らしている。
〜
ここは、肉体で繋がった人間工場だ。私たち子供は
いつかこの工場をでて、出荷されていく。
出荷された人間は、オスもメスも、まずエサを自分の巣
に持って帰れるように訓練される。
世界の道具になって、他の人間から貨幣をもらい
エサを買う。やがて、その若い人間たちもつがいになり
巣に籠って子作りをする。
〜
私の子宮はこの工場の部品で、やはり同じように部品で
ある誰かの精巣と連結して、子供を製造するのだ。
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かつて「女性は産む機械」という某大臣の発言が物議を醸したが、地球星人はそれを工場化している。というテーマ。
お盆に親戚の家に集まるそのノスタルジックな感じと1年ぶりに感じるいとこという微妙な距離感への接し方などとても文学的で心地良かったのだが、急にそういうテーマの中に放り込まれた感ある。
でも決して嫌な感じがしないのが、この方の作品の不思議でもあり、魅力的なところ。
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途中までライトな気持ちで読み進めていたのに、最後でしてやられたな、と思いました。
色々な物語を読み慣れている人ほど、展開を予想できてしまってそれを上回る最悪で読者をえぐりにきている。
とりあえず一回目の薄い感想としては、とても気持ち悪かったです。
また再読して感想書きます