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ただの泣かせますラブストーリーではなかった。
死ぬことだけが安息だったわたしをあなたが生きさせてくれた。
だから私は死ぬことが怖くなったの。
死んでしまうことが怖い。
だからこそわたしは、自分が今生きていることを実感できたんだよ。
和人――ありがとう
ー 303ページ
死ぬ準備はできた。
あとは心を全部綴ってきたこのノートを捨てるだけ。
あと3年、やってみるよ。和人に教えてもらったから。
生きてるのがこんなに愛しいことだって。
死ぬ準備はできた。
だからあとは精一杯、生きてみるよ。
ー 312ページ
内容紹介
二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。
笑顔でいなければ周りが追いつめられる。
何かをはじめても志半ばで諦めならなくてはならない。未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。
涙よりせつないラブストーリー。
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物語だけれど作り話ではない要素も含まれているところに惹かれて手に取りました。
揺れる気持ち。きれいごとでは済まされない、激しくかき乱されるような気持ちの変化。
余命宣告の重みが、病とともに生きるということが、質感を伴って伝わってくる物語でした。
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20代前半の茉莉は、遺伝性の難病にかかり、治療薬もなく余命10年を宣告される。
いくら人間はいつか死ぬ存在であり、死に向かって進んでいると理解できていても、実際に死ぬのはいつかの話であり、明確な期間などないと思い、生きていることを実感させられます。
途中の恋愛ストーリーが見せ場なんだろうけど、どうもその部分が一番馴染めませんでした。
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切ないラブストーリ。死を前にして常に前向きなんていられない。今が楽しければ楽しい程、最後は不安も募る。恋愛に臆病になる茉莉の気持ちが痛いほど分かる。なんか久しぶりに泣けました。
ドラマや映画になりそうなストーリー。
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久しぶりに本で泣いた。悲しいとはちょっと違う感情。
自分が同じ宣告をされたらどうするんだろうな。いろいろと考えさせられますね。
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余命10年。
短くも長いような時間。
もし、自分が茉莉だったら、彼女と同じ選択をできるか。
自分の人生の終わりがいつかを告げられたとしたならば、果たして自分は余生を誰のためにどのように費やすのだろうか。
色々と考えさせられる作品ですが、セクションの切れ方もちょうど良く、ストーリー展開も適度なスピードで、非常に読みやすい作品でした。
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頭の中で鮮やかに映画化できるような小説だなと感動にひたりつつ、最後に著者プロフィールに目を通したら、そこに最大の衝撃が。
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本作の編集が終わった直後、病状が悪化。刊行を待つことなく、2017年2月逝去。
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"死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ。" 各章の終わりに綴られているヒロインの日記は、著者の叫びのように思えて、胸の震えが止まらない。
#余命10年 #小坂流加 #死ぬ準備はできた
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「君の膵臓〜」の近くに置いてあったので軽い気持ちで読みましたが深い内容。もしも自分に残された時間に限りがあると宣告されたら…、否、この世界、誰にも明日が絶対に来るとは言い切れない。奇しくも今日は9/11、偶然にしてもこの本との出会いに意味を感じてしまいます。毎日毎日を後悔のないよう、丁寧に生きていかねばなりません。著者略歴にありましたが、著者の方は本書出版を待つことなく亡くなられたとか。この作品を世に出してくれた感謝とともに謹んでご冥福をお祈りします。
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生きることを考えさせられる本。
当たり前は当たり前ではない。
見えなくなりがちな普通の毎日の幸せ。
どう生きて行こうか、考えたくなる、前向きにしてくれる本でした。
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不治の病にかかり、余命10年と宣告された女性の10年を描いた物語。
ありがちなラブストーリーと思い若干敬遠していたが、著者紹介を見て読むことを決意。
恋愛がベースになっているが、読み終わった印象は違うものに感じられる。残された人生をどう生きるのか。死が近づいてくる際のリアルな感情が綴られていた。
若干読みづらいところもあるが、そこは気にしてはいけない。とにかく彼女が生きた証を心して読むべし。
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とても感動した。茉莉が恋をしたシーンがとてもロマンチックに感じられた。人の人生はとても儚いものなんだと考えさせらた作品だった。
最後まで茉莉が生きることを諦めなかった生に抗って病気と闘って辛かっただろうけど頑張って生きたところがとても誇らしい、かっこいいと思った。自分も茉莉のように死ぬ前にやり残したことがないように、ありがとうと、ごめんねと、好きですをみんなに伝えたい。この世に未練がないくらいに人生楽しんで行こうと思った。
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「あと10年と宣告されたら、あなたは何をしますか」20歳の茉莉(まつり)、治療法も特効薬もない難病で、ただじりじりと死を待つ女性の切ないラブストーリーです。小坂流加(こさか るか)著「余命10年」2007.6刊行、2017.5文庫化。著者自身も同じ病気で、2007年6月に刊行された単行本を加筆・修正して文庫化(2017年5月)の直前に(2017年2月)逝去されたそうです。作品はフィクションと思いますが、著者の生涯と小説が限りなくリンクしてるような気がします。
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軽く話が進むがまぁ泣ける。ラノベ?携帯小説?な感じ。最後に作者欄を見てびっくり。
2017.10.25
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本屋さんでたまたま目に入って買ったのですが、こんなに切ない物語を読むのは久しぶりでした。本を読みながら泣くことってほとんどないのに、気づいたら泣いていました…。
個人的には、和人と出会って変わっていく茉莉の可愛らしさが出ているところがお気に入りのシーンです。
死んでしまうとわかったからこそ、自分の目標に向かって頑張っていく茉莉に自分も生きている限り精一杯のことをしてみようと思いました。
最後はとても切ないけど、心が温かい気持ちになりました。
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インスタのストーリーで”あと10年しか生きられないとしたら、あなたはなにをしますか。”
というフレーズを見て引き込まれたのが出会い。その後本屋で見つけて即購入。
余命10年って結構長いんじゃない?やりたいことできんじゃない?って読む前は思っていた。
でも読んでみると変わってくる。
周りと自分との差、嫉妬に、自分の醜さに自己嫌悪する日々。結局自分との闘いなんだな、と。
何もかもその一瞬を楽しむ、飛ぶ鳥跡を濁さずの生き方から人を愛し、自分の人生に意味をもたせる生き方へ。
茉莉の決断と、最期の呟きに胸が締め付けられる。茉莉の強さと、切なさに言葉が出なかった。
わたしは余命が10年しかなかったらどうするかな。
結婚して子どももうみたい。若いうちに残していくのは可哀想かな。
海外旅行を存分に楽しむかな。
それとも、今ある当たり前の日々を尊く感じて、日常を過ごすのかな。
人は誰しも最後、となると今まで見られなかったくらいの力を発揮する。
それと同じで、10年だからやる。
のではなく、残りあとどれくらいかわからないから
今できることを最大限にやる生き方にしていきたい。
自分のこれからの人生、ストーリーを考えるきっかけになった。
読み終わったあとは、長いため息をひとつ。
当たり前に健康で、当たり前に家族がいて、
そんな当たり前はなくさないとわからない。
大切にしなきゃな。と思いました。
そして著者さんも病気で亡くなられてるとか。
だからこそありきたりな軽い、良い話ではなく、
病気に引きずり込まれるような、魔の力とか
そういう表現に、物語の深みが出ていると感じた。
またこの本の捉え方も変化してくるだろうな。
この本を読めてよかった。