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コーポレートトランスフォーメーションとは何か知るため、読みました。本書の内容を一言でいうと「本業の稼ぐ力の最大化、事業と機能のポートフォリオの新陳代謝力向上、組織能力の多様化・流動化」です。巻末の個人としてのトランスフォーメーションは、今後の指針になる力強いメッセージと感じました。
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著者の危機感が伝わってくる。ただし、著者の文筆は危機感に訴えるものが多いものの、危機感だけでは読み手の心は動かせないと思う。
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冨山さんの最新刊。前作のコロナ・サバイバルショックを読んで期待していたにも関わらず、それを上回る充実の内容だった。今後の会社経営のバイブルになること間違いなし!
目指すべき会社のカタチ、持つべき組織能力として、新憲法草案を、人事組織管理、組織構造と運営、事業戦略経営、財務経営、コーポレートガバナンスという5つの切り口で提案されているのが非常に面白かった。
CXを微分すれば、個人としての働き方、生き方のトランスフォーメーションとなり、CXを積分すれば社会や国家としてのトランスフォーメーションとなる。会社の在り方に関する新たなアーキテクチャへの転換は、そこに関わる個々の人間の生き方及びその集合体としての社会の在り方と整合しない限り、持続性を持ちえない。
能力とは
8つの質問(「IGPIの行動指針」)
1 心は自由であるか?
2 逃げていないか?
3 当事者·最高責任者の頭と心で考え、行動してるか?
4 現実の成果に固執しているか?
5本質的な使命は何か? 使命に忠実か?
6家族、友人、社会に対して誇れるか?
7 仲間、顧客、ステークホルダーに対してフェアか?
8 多様性と異質性に対して寛容か?
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あたり前と思い込んでいたカイシャという概念、秩序を思い直す良いきっかけになった。
で、結局にところ自分はどう考え、何から手をつけるのかですね。
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感想
・集中力がある時に読めば、一気に流れで読める。
・途中途中にしっかりと参考図書を盛り込んでいて、広げ方と深め方を知ることできる
・両利きの経営の実用理解をするための本
・これから企業経営(特に人事関連)がどのように変化するべきかを述べてる
評価
入り口の本であり、ここからどう深めていくのか、自社に落とし込んでいくのか、仕事に活かしていくのかを理解しておくこと
組織や会社に対する見立てを持つこと、これからの変化適応とは10年後のCXを想定しながらも常に変わり続けること
内容
・日本のコーポレートを知り尽くしているからこそ、変わるべき。そのうえで、過去を紐解く
・かつてより日本の強みはオペレーショナルエクセレンス、一方で二番煎じの追い上げを図ることがほとんど
★改良型イノベーション、一括採用~育成、同質連続的で固定メンバーが形成する組織かつ低賃金でよく働き協力する風土が完全合致して奇跡を生んでいた
第一章
●『日本的カイシャモデル』
きわめて排他的で内部は曖昧かつ柔軟な形で運用。
・人事管理(終身雇用、年功序列、組合、一括採用、男性社会、メンバーシップ、定年、転職=悪、中途は例外、育成は長期OJT、一元的制度)
・組織構造(年功階層、事業・機能の分権、稟議決裁=ボトムアップ+合議、長時間会議、あいまいな責任区)
・事業戦略(量産的生産活動が主軸、改善力がコアコンピタンス、手持ち技術の転用による探索、現場主義、精緻さの追求)
・財務経営(資金調達の帳尻、業績はP/Lの数字管理、経理がCEOは稀)
・コーポレートガバナンス=サラリーマン共同体主義(社内取締役中心、株主のガバナンス機能は最小、成功のKPIは平穏無事、社長人事は内部決定、年齢が高い)
●カイシャ危機
・既存技術が通用しない
・若手が減少する
・経営者が育たない
・株主がモノを言う
→(感想)言い訳すんな、なるべくしてなった。日本は自分たちのカイシャという偶像を創り上げたうえ、社会性を重視して改革の芽も見出さなかった。ということが理解できた
第二章〜五章
どのようなモデルなのか
兎にも角にもCXに変わる
変わるべきことと転換点になるモデルは
日本の大多数GDPを支えているのは中小そこポイント
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「コロナショック・サバイバル」に続けての一気読みとなりました。
まだまだビジネスパーソンとして勉強不足な為、自分の知識の無さが露呈する一冊となりました(汗)
知らない言葉をググりながら読んだ為、結果読み終えるのに2日かかりました。
それでもしっかりと理解したと言えるほど読み込むことが出来ませんでしたが、382Pにおよぶ本文の内容は巻末の「おわりに」に集約されていました。
【以下、原文】
本書では、その原点に立ち戻り、会社のありようを大きく変容、トランスフォーメーションする現実的な運動論を通じて、その積分値としてより良い社会の再構築、微分値として個々人のより良い生き方の再構築の方法論を考察し、幅広い読者の皆さんに提案してきた。
〜
ただ、コロナ後のニューノーマル(新しい日常)の時代においても変わらない日常感覚的なゴールは、社会であれ、会社であれ、大学などの非営利法人であれ、その社会単位に帰属あるいは周りをもって生きている人々の大宗が愉快に気分よく人生を送れることなのは確かなはずだ。
〜
今問われているのは資本主義か人本主義か、営利法人か非営利法人か、ではなく社会的ツールとしてどんな仕組みや制度に現状を変容すれば、これからの時代において人々を持続的に幸せにできるのか?である。
その明確な答えは分からないが、今の姿をかなり変容しないとうまくいかないということは、コロナショックで明確になったということだ。
〜
今、新たな調和、新たな仕組みを見出すためには、国任せ、会社任せ、あるいは思想家任せではなく、社会を構成する一人ひとりの主体性、能動性こそが問われているのだ。
私と私の仲間たちも、その模索に参画する者の一人として全力でその試行錯誤に挑もうと思う。
本書を通じて、一人でも多くの読者の皆さんが、それぞれの立場でCXを起点としたより良い社会の模索と再構築運動に実践参画されることを期待している。
笑って過ごせる未来を創るため、もっと知識と見聞を広げ、より深く考察しながら恐れずに新たなチャレンジを楽しんでいきたい。
説明
内容紹介
ベストセラー『コロナショック・サバイバル 日本企業復興計画』続編!
史上最悪のコロナ恐慌、日本企業が生き残るための唯一の方法とは?
ポストコロナ時代、会社のあり方は、働き方は、生き方は、こう変わる!
・GAFAに負けた日本型企業モデルは、コロナショックで終焉へ向かう
・デジタル・トランスフォーメーション(DX)と日本型組織の相性が悪い理由
・終身雇用制は限界に。10年に1度の中高年リストラは、コロナ後に加速
・電機、自動車に続き、銀行、メディア業界も破壊的イノベーションの嵐に
・DX成功の鍵は「戦略」ではなく「組織能力」・資金源となる既存事業で手を抜くな
・コーポレート・トランスフォーメーション(CX)こそがDXへの解
・日本のGDP7割、雇用8割を占めるローカル産業のDX化に活路あり。方法論のすべて。
・ビジネスパーソン全員に問われる「あなたの業(わざ)と��何ですか?」
内容(「BOOK」データベースより)
『コロナショック・サバイバル』待望の続編!日本経済復興の本丸は、ここにある。「カイシャ」モデルは終焉。デジタル×中小企業×地方シフトへ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
冨山/和彦
経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO。1960年生まれ。東京大学法学部卒。在学中に司法試験合格。スタンフォード大学経営学修士(MBA)。ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、産業再生機構COOに就任。カネボウなどを再建。解散後の2007年、IGPIを設立。数多くの企業の経営改革や成長支援に携わる。パナソニック社外取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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日本型経営の限界とその理由、そしてCXを行うというのはどういう事かについて述べられていた。
両利きの経営を行いながら、「新憲法」により組織能力を高めていく事が、これからの企業に求められる事だと理解した。
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カイシャで働いているので、物凄く共感できるところが多かったです。今のカイシャでこの本の事を語らえる仲間がいたらいいなって思いました。
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日本の大企業のサラリーマンとしては身につまされる内容。しかしなかなか実践、行動には移せず歯痒く情けなさも感じる。
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LとRの思考に、コロナショックを加えた新刊。
企業の大改革の必要性を迫っている。茹でガエル化した日本的企業には、コロナはヒートショック的な効果があり、まずは生き残ること、そして変わることを求めている。
仰る通り。自身の勤務先にも活かしていきたい。
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昔ながらの経営の鉄則みたいなものがどんどん使えなくなり、新しい時代に合わせた在り方に適応しなければ会社として衰退していくのみ。
分かりやすく具体的に今取らなければならないCXが書かれている。
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期待したほどには面白くなかった。
1962年、経営学者チャンドラーは名著『組織は戦略に従う』を著した。これはGMやスタンダードオイルなど、当時の米国トップ企業の事業部制を中心にした研究に基づく著作で、要は環境に適応した正しい戦略に合わせて組織づくりを行うべしという説である。これに対し、1979年に経営学者アンゾフは、多角化において組織の抵抗によって戦略に適合した組織づくりは難しく、むしろ組織能力、組織特性に合わせた戦略を構築すべきとして、「戦略は組織に従う」というコンセプトを提唱する。
私の実感で言えば、破壊的イノベーションの時代の今日、おそらくどちらの概念もうまく機能しない。戦略的ピボット、戦略的変異の幅が極めて大きくなってしまうと、アンゾフの指摘通り、組織はそれについていけなくなり、戦略は絵に描いた餅になる(30代の私がピュアな戦略案作りで描いたプランの多くがこのパターン)。その一方で現有の組織能 力の変異可能性の範囲で戦略を描いても、破壊的な環境変化には適応できず、まさに破壊される戦略になってしまう危険性もある(私が40歳の頃、半導体のファブレス戦略で失敗したのが典型例)。結局、組織能力自体をもっとも重要な経営対象として、その可変性を大きくしない限り、持続的に競争優位を保つことは難しい時代に入っているのだ。今や現実の戦略は組織能力の従属変数であり、急速に変転を続ける最適戦略を打ち続けられる組織能力を持っていることが真の競争優位性の源泉なのである。
はっきり言おう。戦略は死んだのである。もはや戦略は経営作用の主役にはなりえない時代なのだ。戦略作りのために外資系コンサルティングファームに高い金を払うのだったら、最近出た早稲田大学の入山章栄教授の『世界標準の経営理論』や慶応大学の琴坂将広准教授の『経営戦略原論』を購入して、みんなでしっかり勉強して自分で考えたほうがはるかに安上がりかつ有効である。
結局、攻めにしても守りにしても、問われるのは、タフな状況、すなわちうまくいかない状況とのきである。うまくいかなかったときの、負けっぷりだ。負けっぷりが良いか、悪いか。だから、難しい仕事、すなわち「タフアサインメント」でリーダーをやらせてみることに大きな意味がある。修羅場をくぐらせ、泥水を飲む状況に追い込む。その様子をそばで見ていると、本当の姿が垣間見える。
得てして秀才タイプというのは、タフアサインメントに弱い人が多い。実は、本当の意味で社長をやる覚悟がない人が多い。だから、問題を突き付けられたとき、空気に合わせにいってしまう。与えられたお題に対して、前例踏襲的、再現的な答えに合わせようとする。柔軟性や器用さはあるけれど、悪くいえば、それを否定するほど腹をくくれていない。「あんたが出している問いはくだらないのではないか」と問い返すのは覚悟がいるのである。「あなたが期待している答えはAだと思うけれど、私はその問い自体を意味がないと思う」と言えるかどうか。
言葉を換えれば、不連続な状況にいることを理解できているかどうか。自分で考えていること、思っていること、ある意味では不連続な発想をしていることを意識していないといけないのである。弊社の行動指針「8つの質問」の第一の問い「心は自由であるか」は、まさにこれを問うている。
8つの質問(IGPIの行動指針)
1 心は自由であるか?
2 逃げてないか?
3 当事者・最高責任者の頭と心で考え、行動しているか?
4 現実の成果に固執しているか?
5 本質的な使命は何か?使命に忠実か?
6 家族、友人、社会に対して誇れるか?
7 仲間、顧客、ステークホルダーに対してフェアか?
8 多様性と異質性に対して寛容か?
ご参考までにIGPIの「8つの質問」を上にご紹介しておく。これらの問いの真意を理解し、自らの思考と行動にかけて、Yes!と答えられることが、私たちなりの経営人材の必要条件である。経営トップはもちろん、これらの必要条件をクリアできない人材は、どんな形であれ今どきの企業経営に関わって成果を出すことは難しい。
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新陳代謝の促進が必要という意見には大賛成!
ただ、これまで搾取され続け、ようやくポジションを得た立場からすると微妙な気もするが…。
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◎ガバナンスシステムや組織人事制度をまるっと変えて、イノベーティブな組織になっていくべきという論は理解。だけど、それが内側からでは絶対的に難しいんだよなぁ、、、というのが実感。
◎富山さんがみちのりグループというローカル交通機関の会社を運営しているとは知らなかった。彼らのセオリーを実践する場なのだろう。おもしろい!
◎「P265 目指すべきものが変わっていくことが間違いない時代には、目指すべきものが変わることに対応する組織能力を持っている企業が両利き経営(深化と探索)の時代の勝者になっていく。」
個人の生き方としては、大手企業や政府組織に属すること自体、未来のないことだとあきらめて、伸び盛りの若い組織に移るべきなのかも。個人内で深化と探索すべき。
組織人としては、自分の手が届く範囲で、イノベーティブっぽいことをしていれば、当面評価されるのではないかな。上のおじさんたちは、なんせ自分たちでは絶対に変われないから。
・異質なゲームと異質な敵と出会った時に、その本質的なリスクとチャンスを理解し、果敢な戦略的なピボット、組織能力上の大きな変容を決断し、完遂すべき。
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これからの時代、働き方は色んな選択肢があるということですね。
大学教育では、リベラルアーツや専門教育に加えて、それらの活かし方、社会人として選択肢の前提、ゲームのルールが変わってきていることをしっかり学ばせて欲しいなぁ。