様々な「問題事例」が示されています
2020/08/10 16:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
どういった行為が「SOGIハラスメント」(性的指向や性自認に関する侮辱的な言動)に値するか、様々な「問題事例」を数多く取り上げています。そのパターン、実に22例です。
また、当書を読むといかに現代の我々が「LGBT」に関するものの見方に間違いを持っているかが痛感できます。LGBTのL、G、B、Tはそれぞれ何を意味しているのか、基礎から学べ治せます。
「パワハラ防止法」を、SOGIの観点から解説
2021/03/31 19:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:3π - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半はセクシュアルマイノリティに関するよくある勘違いを例示しながら、割と具体的にセクシュアルマイノリティへの差別・SOGIハラとは何かということを平易に書いている。私は性的にマジョリティだけどあるあるって感じだった。
後半は法制度的な話がメイン。細かくて眠くなったけど、とりあえず性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を禁止する法的な根拠があるってのがちゃんとわかったのは収穫。もし仮に万が一今後企業勤めなどをすることがあったらこれを足場にできるかもしれない。
総じて、職場の人に勧めるのに良い本。
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Lgbtの気持ちが少しは知れたのかと思う。
LGBTの方にとって嫌な相手の言動、考えのパターンが多く紹介されていたが、LGBTの人に限った話ではなく、誰に対しても嫌な行動のパターンが書いてあったように思えた。その行動をしないことは当たり前じゃないのかも知れないけど、内容として浅く思えたので少し残念。
LGBTの人(LGBTに限定したことではない)が生きづらい社会は確かに良くはないし、LGBTであることを公言することのハードルが高いこともわかるが、公言しないことで周りが困惑する状況もあるはずである。社会は法がある時点である程度均一なのだからそのズレによって生きづらさを感じるのは多かれ少なかれあらゆる人に共通なことだと思う。様々な種類の人が協力した関係になることが大切だと感じた。
疑問に思ったことは、性の多様性はどこまで広げていいのかが気になった。幼児愛など。
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何気ない言葉がタブーってされてく
そんなつもりがなくても
気をつけすぎて生きづらくなるのは
本末転倒
間違ったらその都度直したいけど
傷ついたまんまでいる人もいると思う
だんだん時代がLGBTQの人達を認めて
同性愛者をジョークにしなくなって
当たり前になってったら当人も
皆も生きやすくなるかなぁ
そもそも性別の概念がなくなれば楽だけど
逆に難しくなる事もあるし
うーん。
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心意気やよし、なんだけど。格差が開いていく中で、どうやって分断から連帯にもっていくのかを考えるとき、話し方としてこれがいいのかどうか。まさしくひとりひとり違う中で。
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基礎的な知識を始め、よくある誤解から、法規制の話まで、幅広い内容で、LGBTを体形的に学べる本でした。
子供の頃、男の子が女装して、みんなで楽しむみたいな行事が、学校単位で行われていたことを思い出して、胸が痛みました。
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LGBTという言葉を仕事上も耳にするようになってきて、一度勉強しておこうと手に取りました。
マイノリティに対する配慮は善意のつもりでも理解できていなければ裏目に出ることもある、制度があっても利用にはカミングアウトがつきまとうなど。
多様性を考えるにあたり前提となる知識。これは全員が知っておくべきだと感じました。
以下引用
LGBTではない=普通の人?
女性の医師のことは女医というのに男性医師は男医とは呼ばないように、マイノリティには名前がつけられる一方、マジョリティには名前がなかったり知られていなかったりする。
セクシャルマイノリティではない人、つまりセクシャルマジョリティの人たちにも「普通の人」ではなく名前がちゃんとある。
生物学上の性別と自認性が一致ひている人を「シスジェンダー」という。この反対が「トランスジェンダー」。
同性愛者のことを「ホモセクシャル」、異性愛者のことを「ヘテロセクシャル」という。
シスジェンダー・ヘテロセクシャルの人たちは典型的な性のあり方といえるかもしれないが、だからといってその枠に当てはまらない「非典型的」な性のあり方の人たちは異常なのか?「普通」「普通ではない」という優劣をつけるような置き方は注意したい。
LGBTの他にもセクシャリティはグラデーションのように様々ある。Facebookアメリカ版では58種類の性別から自分の性自認を選べる。シスジェンダー・ヘテロセクシャルと認識している人のなかにも、もう少し細かく捉えてみると実は隣の人と全く同じセクシャリティというわけではないかも。全ての人が多様な性のグラデーションの中に生きている。
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全体的に読みやすさ、わかりやすさが素晴らしいです。
実際の誤解を解いてくスタイルは、こうした姿勢をとってきたひとびとへ気づきを与えることは間違いないし、他人事ではないのだと説得する威力もあると思います。
ただ全体的に優しい表現が多く、もう強調してもよさそうだなと感じる部分もありました。
(トーンポリシングといった問題もあるのでしょうが……)
>どんな言葉を使うかで悩むよりも、相手を尊重し、もし間違った言葉を使ってしまったら指摘してもらい、謝ることができる。そういった関係であれば、問題にはなりにくいはずです。
>セクシャリティマイノリティを「特別」なものや「腫れ物」として捉えるのではなく、一人の人間として、相手が心地よく思える言葉遣いをしていくことが重要ではないでしょうか。
当たり前ですが、とても大切な言葉だと思いました。
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最近よく見聞きするLGBTについて詳しく知りたいと思い、手に取りました。
事例が多用され、とても分かりやすい内容でした。
事例の中ではよくある勘違いや思い込みのようなものがあり、自分も知らず知らずの内に当てはまっているものがあるのでは…と考えさせられました。
結構具体的なので、ひとつひとつ細かく考え出したら際限ありません。
最終的にはLGBTだからどうということではなく、人として思いやる気持ちと誠実な態度しかないのかなと思います。
少しですが社内制度の問題点なども出てくるので、人事に携わる方にも一読をお勧めします。
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管理職をしていると自分の言葉の重さに気づく。
何気ない言葉が誰かを傷つけたりしていたかもしれない。
LGBTQの事例を知ることで、言葉の配慮を知り部下の力を伸ばす管理に努めたい。
知ることは力だ。
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LGBTQについての細かな疑問、ハラスメントについて書かれた本。
LGBTQが自身にとって遠い存在である。ということが間違いであると思わされた。
またLGBTQへのハラスメントには、自分もやっていただろうという点も見受けられる。それが命やアイデンティティに関わる問題であると思い知らされる。
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現時点で語れる法的根拠やよくある「勘違い」パターンをぎゅっと濃縮し、かつ分かりやすくまとめた良書。当事者視点から見ても丁寧で大袈裟ではなく、きっちりまとめ上げられていることに好感が持てる。
LGBTがテーマになっている本がたまに陥るモヤりポイントとして「LGBTのことしかテーマに挙げない」というのがあるけれど、この本ではそこだけではなく、もっと他に困る人もいますよね、おんなじですよ、とちゃんと書いているのが良いと思った。
LGBTがそれぞれどういうものかとか、どういったことに気をつければいいかとかももちろん大事だけれど、「こういう発言をしたら/行動をしたら相手はどう思うか」という代入行為が上手く行かないときに軋轢というものは生まれるわけで。
このテーマに限らず、他人への配慮を持って言葉をつかい、行動することが大事ですよね。
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2022/07/22 読了
差別するつもりがなくても差別は起きる。
だからこそ正しい知識をつけることが必要。
自分の身を守るため(無意識に法令を犯さないように)、
そして相手を傷つけないためにも、他人への影響力を持つ人たちには読んでほしい本。
LGBTの人たちも同じ人間。
だから相手を尊重してコミュニケーションを取れれば、問題は解決するだろう。
ただ、自分が「相手を尊重している」と思うのと、相手が「自分は尊重されている」と感じるのは別物。
本当に「相手を尊重」できる人は少数派だろう。
だからこそ、具体的な事例が載っているこの本は、多くの人に読んでもらいたい。
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最近は、ハラスメントの研修をしている側だったけれど、LGBTに関しては理解が浅かった。一人一人価値観は異なるので個別に対応すれば良いのだと思っていたが、すでに性別欄があったり男女の結婚が当たり前だったりする大前提で苦しんでいる人が多く、ハラスメント対策に組み入れなければいけないものだったのだと改めて感じた。
少しずつ勉強して、進めていきたい。
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「LGBTとハラスメント」を読んでみた。
基本的なことは大体知ってる……と思っていたけど、説明できるほど知ってるわけではないので『漠然とした知ってる』が『ちゃんと形になってる』と思った。
でも……言葉が多すぎだし、カタカナにアルファベットばかりで、『知るかそんなもの!!!』という気分もある。
興味範囲の知識はあるけど、それでも複雑と思ってしまうのだから、興味のない人からみると『何がなんだかわけが分からない』な感覚もわかる。
ざっくりと基本は『いろんな人がいるから、言動(言葉や態度)には気を付けよう』と言う事。
さらに『嫌だと言われたら、それはやめておこう』 「なぜなのか、わからない」でもいいから、『やめる』
言葉はその後でいいし、「何かそんな感じ」程度の知識でいいんじゃなかろうかと、個人的には思う。
章ごとの感想。
序章は基本的な言葉の確認と、知識。
……大体知ってる。けど、ここにさらに複雑怪奇なものも入ってくるんだよなぁとか……思ってしまった私。
性別の話だから、性別で区切られてるけど、『異生物』の場合や『無機物』の場合も入ってきたら……と考えてしまった。
一章二章三章は「よくある勘違いのパターン」として、LGBTの困りごとを書いてある。
読みながら、「あー。あった。あった」と思いつつ、でもこれ、別のジャンルでもよくある事だろうなと思った。
「LGBT」だけじゃなくて、「発達障害」「鬱病(メンタルヘルス)」etc.
さらにここに、非当事者の勘違いではなくて、当事者自身もまた勘違いに囚われていたりする。
……非当事者なら「お前に分かるものか」で済ませるけど、当事者だと……色々地獄な感じがしてどう対応していいのか分からなくなる。
パターン1の「LGBTではない=普通」というものなんて、ありきたりすぎるけど。
非当事者だけじゃなくて、(ビアン)当事者も「私たち普通じゃないから、辛いよね」と、こっちに同意を求めてきたりする。
いや。『普通ではない』と思ってしまう事が辛いのであって、『普通ではないから辛い』のではない。
そして私は、恋愛なんて千差万別だと思ってるので、異性愛者だって辛いこと沢山あるさと思っている。なので、「同性愛は普通ではないから辛い」には同意できない。
パターン8のLGBTの友達はLGBT
昔々、SM趣味の知り合いがいた。で、ある時、旅行に誘われた。
行かなかったけど、その知り合いが友達も一緒に来るから……と言っていたので一応聞いてみた。
「もし私が、あなたと一緒に行く事になっていたら、もしかして私はその友達からSM仲間だと思われてた?」と
「当然。みんな知ってるから」と返ってきた。
……。
LGBTに限らず、友達は同類と思うのはよくある事。
でも、勝手に同類と思われるのは困る。
人類という同類であることに違いはないけど、それ以外の事を勝手に『同類』にしないでほしい。
パターン9「LGBTのようにみえる」と勝手に決めつける人たち
��れの逆パターン。
「えー。(ビアン:女性同性愛者に)みえない」と、他のビアンさんから言われたことが、何度かある。
……すみません。ビアンの世界がよく判りませんが、『ビアンっぽい』ってあるんですか?と聞きたくなった。
どうやら、ボーイッシュ(男っぽい感じ)な人=ビアンっぽい……のかなと思ったのは、かなり後になってから。
かと思えば、「ボーイッシュな人の何が良いの? 女の子同士でイチャイチャしたいのに」というビアンさんもいる。
よくわかりませんが、ボーイッシュ同士かフェミニン(女の子っぽい感じ)同士かで別れているのか???と未だに疑問に思う。
ビアンの世界の謎。
パターン15「私は気にしない」が「差別しない」だと思ってしまう人たち
とある異性愛者(既婚さん)にカミングアウトした後、「私は気にしないよ。そんなの」と言った人がいる。
その後で「男性が嫌いだから、女性なの?」と盛大な地雷を踏んでくれた。
『気にしない』というのは、本当にそのまま『気にした事がない』だけで、分かっているわけではない。
気にしない人間ほど、地雷を踏む可能性が大きい。
パターン16「私はLGBTの友人がいるから理解がある」と思い込む人たち
昔、「自分は鬱病になった事があるから、鬱になってる(診断されたことはない)ミラクの事が分かる」と豪語した人がいる。
当時私はおそらくうつ状態で、自傷行為も酷かった。
が、その言葉を聞いて、「わかるわけないだろ」と思える平常心は持ち合わせていた。
同じ状態だと診断されたとしても、『人それぞれ』なので『わかる』なんて事は口が裂けても言えない。
私は同性愛者らしいが、他の同性愛者の事なんぞ全く分からないし、理解できるとも思えない。
もちろん、理解出来たらいいと思うし、分かり合いたいとも思う……でも、出来るのはそこまで。
……そして大体、理解できずに終わっていく。
パターン18 制服の問題がトランスジェンダーだけの問題だと思う人たち
雪国暮らしなので、冬は寒いです。
ずっと制服の学校で小学校はズボンがあったのに、中学に入ると消え去りました。
高校も同じく……私の足が凍える冬を6年間耐えました。
寒さ対策として、『防寒具』を要求したいです。トランスジェンダー云々ではなくて。
むしろなぜ、トランスジェンダーが絡まないと制服が変わらないのか謎すぎる。
パターン20初対面ですぐ「彼氏/彼女いるの?と聞く人たち
昔々、「彼氏いるの?」と聞いてました。私。
初対面でいきなりではないし、ちゃんと相手の様子を探りながらだけれども。
そこで、言いよどむ。誤魔化す。などの反応を見て、こちらがカミングアウト。
同性愛者を探すには最適な質問なのです。
今はやらないケド……。
四章・五章は人事や労務など、会社での話がほとんど。
……ちょっと難しいので、読み流し。
色んな施策があるんだなと思った。
カミングアウトのお話しも書いてあった。
上記にも私がカミングアウトをしたという話を書いたけど、
これは『職場で一部の人(同性愛者)��のみ』と『話の流れで話した、趣味仲間』のみ。
職場の年齢層が低かったのもあって、恋愛話はよく出て来てたので、性別を言わずに話していた。
……個人的にはいつ気がつかれてもいいやと思ってたけど、「相手は変わった男性なのね」で終わった。
意外と気がつかないものなんだなと思った。
一応、家族にも言ってあったけど……家族の反応は『冗談でしょ』と言った感じで流された。
父には、ネタにされるという地獄付き。
カミングアウトは世界が変わるとも思わないし、特に必要がないので、理解も求めてない。
地雷を踏んでも……まぁ。凹むけど、『分からないモノ』に対しては誰でもそんな感じなんだろうなとも思う。
私もうっかり地雷を踏む事はあるので、人の事は言えない。
悪意だけは勘弁してほしいけど、幸い同性愛者であることで悪意を向けられたことはない。
むしろ、女性である方が生きづらい(平気で踏まれる事が多い)と思ってしまった。
同性愛者でも「体で誘惑したんでしょ」なんて言われないけど、女性と言うだけで「体で稼いだんでしょ(営業の仕事を体で誘惑して稼いだ)」と言われたことはある。
LGBTの本なので、LGBTの生き辛さを書いてあるケド、イマイチピンと来ない。それは女性差別の方が酷いからだと思う。
でも、LGBTの基本を押さえるには良い本かなと思う。