紙の本
信長の原理 下
2021/01/22 15:27
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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
信長の新解釈として楽しく読めました。最後の本能寺の変の解釈は面白かったです。これに家康が絡むと複雑か。光秀と家老との最後の決断のやりとりは物語以上のものが感じられました。次作は宇喜多直家とかまた渋い選択ですね。
紙の本
真理が悲劇を呼ぶ。信長にも光秀にも
2020/11/07 20:06
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投稿者:magoichi - この投稿者のレビュー一覧を見る
働き蟻を通して気づいた真理を家臣に当てはめ、自らの考えを確信する信長。
家臣は必ず怠ける、そして裏切る。家臣の中でも聡明な光秀は信長のその思考に気付き、気付き故に追い込まれる。
歴史の謎を当人同士の心理のみにフォーカスした、優れた仮説。
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「光秀の定理」を読んだときには、[確率論、モンティホール問題]を取り込んだ斬新な切り口だと思ったが、本書はその新鮮さが失われて、[働き蟻の法則]にこだわりすぎて、やや食傷気味になった。光秀が、信長に反旗を翻す過程もちょっと無理筋でこじつけすぎるような気がする。最近は時代ものが多いが、垣根ファンとしては、「ヒートアイランド」や「君たちに明日はない」シリーズのような現代作品が読みたいのだが。
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信長やその他の武将の考えや状況など、仔細に書かれていて読み応えはあった。
でも読んだ後の感想は普通の歴史小説という感じがした。
もう少し信長という人物に見方を変えて、書き込んで欲しかった。
光秀に謀反を起こさせた信長としての落度について、自身から考えた解釈などが読めたら面白さが増したと思う。
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(上下巻共通)
信長に社会学的視点とキレやすい性格と理性的な性格を持たせてみた話。
各人物の行動はその通りなんだけど、思考に独自性がありますね。
途中そこまで法則通りになるのかなぁと思わないこともないけど、あり得そうな気もするのが作者の力でしょうか。
最終盤の展開が幾分強引に感じないでもないですが、それは登場人物がそれぞれ歳を取ってそれなりに思考がかたくなになってしまったんだろうということで。
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信長という類稀なる残忍なカリスマを囲む各武将の心の動きに焦点が当てられている。光秀、秀吉、佐久間信盛、丹羽長秀、柴田勝家、滝川一益の師団長意外にも、松永久秀や荒木村重などにも、焦点が当てられる。
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働き蟻の法則と織田信長を掛け合わせた歴史小説!
前作の光秀の定理はモンティ・ホール問題と明智光秀の掛け合わせと同じような作りかと思いきや・・・
本作品の注目すべき点はそれぞれの武将の内面を描いている所かと思う。主人公の信長はさておき松永弾正、明智光秀、丹羽長秀や柴田勝家達の場面場面での心の動きが面白い。
それと武田信玄や上杉謙信、徳川家康の動きに合理性を求める信長と光秀の思考にも圧感です。
そして、ラストの本能寺!
これぞ正に新解釈かもしれないと思ってしまう読み手の心の誘導には合理性を感じる。
本能寺で討たれたのはある意味、成果主義を採用してしまった結果の失敗と考えられる。
何れにしても垣根涼介の歴史次回作である涅槃が楽しみです!
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一気読みした。働き蟻の法則は、複雑系である全ての生態系に普遍の法則なのかもしれない。しかしそのことに気づいた信長は、これに抗いながらも、結局自己成就してしまう。その上で、我々はどう生きるべきか、考えさせられる。
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下巻も合戦場面は最小限で、1節ごとに視点を変え、リレー形式で描かれる信長&家臣の心理描写が秀逸。互いの人物見立てで相関関係も大変分かりやすい。謀反に至る光秀の心の動きは読み応えがあった。”不変の原理”により起こるべくして起きた本能寺の変…という解釈の信長伝。次作はまさかの宇喜多直家。垣根さんの斬新な切り口の歴史小説に今後も期待したい。
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上は信長が蟻を観察してその原理が人間にも当てはまるのは何故かという話で、下は家臣が信長の行動に怯え家臣側からの信長を書いている。秀吉と光秀が主に書かれてあり、光秀が信長を討つ動機が利三や秀満の後押しでなるべくしてなって、光秀は信長を討つ事に躊躇う。
家臣を想う光秀を強調していて、唆されたのは家臣であったという説。
信長の想いや気持ちはあまり書いてなかったのは残念。
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今までの信長の小説とはまた違う角度から信長について考えることができました。当時信長がこんな風に考えていたのかと思ったし、それがリアルで読んでいてそばに信長がいるような気にもなりました。魔王と呼ばれ、何を考えているのか分からない人物像で描かれることが多いですが、この小説のような信長も好きになりました!!
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実に面白い。帯に帝人の鈴木社長が「1日で読み切った」と書かれているが587ページを1日とは相当な達人だ。
自分は噛み締めながら読んだが1日1−2時間で全部読むのに1週間かかった。しかし長くても飽きることなく集中して読めたのは本書の内容が充実しているからだ。
「光秀の定理」の後に読んだがこちらで全て氷解するという感じだ。信長がこの「原理」に気が付いたのかどうかは置いておくとして、信長がなんの勝算もなく少ない兵隊で戦ったはずはないと思った。光秀も然りである。
あれほど光秀を使いこなしていた信長が部下の忠告を聞かずになり、唯我独尊状態となって組織が綻びる。まさに現代の組織論に通じる。
「人間といえども、しょせん流転する万物のひとつ。その一点においては、牛馬や蟻と変わりませぬ。」と以前の腹心の部下が信長の最後の折に話しかける。そして信長は自害する。
「麒麟がくる」を同時に観ていたので、テレビでは軽く触れられていたことも本書でその背景がよく分かった。特に本願寺についてはテレビではさらりと流されていたが..。
読み終わって、信長の小説なのに光秀の物語だったなぁ、と思ってしまった。
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その長所も短所も含めて、信長という人物がよく描かれていて、こういう人だったのかも・・・と感じさせられた。
また光秀が心理的に追い詰められて行く様子がよく感じられた。
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上下巻にわかれている本作ですが、全体の感想を上に書いてしまいました笑 こちらにもこれだけは書いておきます。これ凄い作品です
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史実はサラリと描き、その時の心情を中心に描かれていて非常に面白かった。
いかに正論であってもパワハラ上司はやはりダメと言うことか