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普仏戦争を海の視点から紐解く新鮮さ
2021/05/24 11:13
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
普仏戦争はパリ陥落など陸上の戦いでブロシャ(独軍)が勝利するが、海上戦役では圧倒的にフランス海軍が有力であった。このためバルト海、地中海、南米、極東、日本に至るまでドイツ商船が鹵獲されたり出港できない事態が頻発した。これに対処したビスマルクの外交上の苦心や明治政府寺島外務卿の米英公使を頼っての活動等が広く史料を渉猟して描かれている。最近こうした近代史をグローバルヒストリーとして捉え直す著作が出てきているが、こうした篤学者の著作を読むのは面白い。
グローバル・ヒストリーとしての独仏戦争
2021/10/13 13:51
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
独仏戦争(従来は普仏戦争と呼ばれていたが、南ドイツ諸邦も参戦しているため)においては、陸上戦力ではドイツが圧倒していたが、海軍の方はフランス軍が戦力で圧倒し、ドイツ軍は少ない戦力で河口や港湾を守るしかなかった。そこでビスマルクは国際法や国際世論に訴えかけ、また戦前にはアメリカでの軍艦調達など様々な方法でフランス海軍に対抗しようとした。しかしその過程はビスマルクは国際法に失望していく過程と重なり、著者は様々な資料を基に論じている。
意外だったのは、東アジアに駐留する独仏海軍の艦長、現地の大使レベルでは停戦を望んでいたということ。独仏戦争は世界中に関係しており、まさしくグローバル・ヒストリーにふさわしいと思う。
鉄血宰相の真意
2021/05/18 16:19
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドイツの完勝という印象の強い普仏戦争(著者は独仏戦争と呼称)を、「海」からの視点でとらえることで、新しい側面を見せてくれる。陸では負けなしでも、海では弱小のドイツ軍という現実を前に、ビスマルクが得意の外交で悪戦苦闘する様子は面白い。国際法を武器にフランス海軍の通商破壊戦を止めようと目論むも、海軍大国イギリスは動かず、列強諸国も冷ややかな反応といいところは無し。後年、鉄血宰相が岩倉使節団に語った「強国は自国に有利な時だけ国際法を使い、それ以外は武力に頼る」の真意が、奈辺にあったのかがよくわかるところである。
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