紙の本
一番幸せな国だったよね
2018/07/18 10:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
評者の子供時代に文化大革命があった。当時NHKのような中国御用達(中国共産党の舌?)のマスコミは,躍進する新中国の礼賛番組を流していたのをうっすらと記憶している。そして「あの輝くような笑顔を見よ!」とか言っているお兄さんお姉さんがいて,こいつら嘘くさいなと思っていた。それが今のうざったい団塊の世代だとは後年きがつきました。いつまでも迷惑な人々です。
そのような苦難の時代を若者として過ごされたお二人の対談です。天安門事件まではシナにも夢があったのだなと認識した。挫折を経て多くの青年が汚い金儲けに奔走するようになってしまったというのも中華風だ。今また雲行きが怪しいという。天安門事件のときは自民党の親中派が無理やり助けて復活させてしまった。ある意味,中国が真っ当な国になるのをつぶしたとも言えて,そのような人々(たとえば小沢一郎)は人類(中国人も含めて)の敵だ。日本(と多くの中国人)を犠牲にして中国共産党に奉仕する人々が再び現れないことを祈る。
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中国で生まれ育ち、今は日本人の2人、1962年生まれの石平氏と1972年生まれの矢板明夫氏の対談。
読みやすく、現代中国の流れと抱える問題がよくわかる。
毛沢東がした一番良い事は「死んだ事」・・って。
表題は悪い冗談みたいだけど、その時代二人は本当にそう思っていたという。3000万人の餓死者が出ていても、大した罪もないおばあさんが公開処刑されていても・・。
情報の完璧な遮断と洗脳というのはかくまで効果があるものなのかと驚く。
この本を読んでから、再び幸福とは何か?と考え出してしまった。
ところで、対話の中に老子の引用があって、一流の指導者は馬鹿にされるくらいがいいとあったがちょっと違和感。馬鹿にされるのは一番いけなかったような気がするが。存在感が薄いくらいがいいのではなかったかな?
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よく池上彰がテレビなどで語っている中国が、外から見た冷静な中国観とすれば、これは実体験(というか実際にそこで育っているし)に基づいたリアルちょっとグロテスク中国のレポート。すごく面白い。
中国人、共産党、それぞれの体温が伝わってくる一冊。
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石平さんシリーズ第二。
先の本と若干内容がかぶるが、石平さんの10年ほど後に中国で生まれた矢板さんという方との対談。激動していた社会ゆえ、10年で見えたものも違うのではというような話も出てくるが、結局現在・未来に関しては同じような意見に集約されていく。
孔子学院ができた理由が天安門事件後に海外に脱出した中国人が中国語を教え、共産党の悪口を言うというようなことがあり、国としてどうにかしなくてはといって作ったという件が興味深い。
P.22
外国人を見たらスパイだという認識を徹底的に植え付けるのです。そうしておけば、その外国人の周辺にいる中国人も同様に逮捕されることになる。自すと社会が外国人とはあまり接触してはいけないという空気になるし、外国の価値観から距離を置くようになる。
中国当局が日本人をスパイとして拘束するのには、そうした見せしめ的な効果を狙っているところがあります。
P.160
五毛党(一件当たり五毛(約6円)の報酬で中国政府に有利な発言をインターネットに書き込む体制側の「世論誘導役」。「ネット・コメンテーター」とも呼ばれ、約30万人いるとみられている)