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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
一家心中の生き残りの女性のお話ですが、最初はかわいそうとか、お気の毒、とか……。しかし、途中からなんか、主人公に共感できない感じに。復讐ってもねえ、と思っていたら、ネタバレは書けませんが。こうなるんですね……
ご都合主義的な展開
2021/04/14 22:22
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初の、一家心中に至るまでの経緯は胸が痛くなりながら引き込まれていったが、途中から主人公のやや自分勝手な言動が気になった。
悲惨な経験をしたのだから…とも思うが、途中から「ん?」と首を傾げてしまうような描写がいくつかあった。
ストーリーも、ややご都合主義的な感じで、リアリティがない。
最終章のあたり、主要人物との会話は、説明っぽいというか、言葉がしつこかった。
いい話でしたが・・・
2021/03/15 09:49
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
一家心中で一人生き残った幸子。ふとした偶然で墓の前で雪絵と出会う。雪絵は運転中に事故を起こし子ども2人を失っていた。心中の生き残りと子供を死なせてしまった雪絵と奇妙な交差が始まる。
そして一家心中の原因となった男をテレビで見かけた幸子は男に復讐することを誓う。
幸子がとったこうどうは・・・。
意表をつく設定は下村氏の得意とするところなのでしょうが、最初から前提が間違っていたとは。
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一家心中の被害者と加害者。
2人の女性の出会いがもたらす社会派ミステリー。
自身の行動を正当化したくなる気持ちが分かるからこそ、改めてそれを文章で見せられると軽い嫌悪感を覚える。
終盤で明かされた真実には驚かされた。
その一方で、被害者と加害者って一体何なのか?について考えさせられた。
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202103/帯や書店ポップで驚きのドンデン返し展開が散々匂わされてたので、そういう目で読んでしまい、手紙の件も肝の登場人物氏も推測通りで驚けず(苦笑)。「闇に香る嘘」が良かったので期待でハードルあがったのもあるけど、物足りなかった。とはいえ、リアルに苛立ちを感じる登場人物描写の巧みさと一気読みしてしまう面白さは間違いない。希望ある結末も良かった。
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腰壁のような帯には思わず読んでみたくなるようなコメントが散りばめられている。
読んでみたらまさにそのとおり!
主人公の幸子は一家心中の生き残り・・・
人と付き合うにも必ず自分の過去のネガティブな部分が邪魔をする。
自分の過去との訣別のため家族が眠る墓へと向かう。
そこには、過去に一家心中を図り生き残ってしまったシングルマザーだった雪絵がいた・・・
幸子は雪絵に自分の母を重ねてしまう・・・
加害者と被害者の物語
そして、本作には聖人と言って良い程の登場人物が降臨します。そんな人になりたいとも思いました。
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一家心中の生き残りの少女だった幸子は、一家心中を図って生き残ってしまった母親であり雪絵と出会う。自分の過去を隠しながら雪絵に母親を投影しながらかかわり続ける幸子。そのような壮絶な体験をしたことのない私から見れば、どうしてそこまで過去に囚われて、いろいろ許したくない人たちがいるんだろうと思うが、当人にしかわからないトラウマのようなものがあるのだろうと思った。
幸子が過去にとらわれず、幸せになることを願いたい。
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一家心中の生き残りである幸子。同じ境遇のある親子と出会った事によって、幸子の歪んだ被害者意識は思わぬ方向に。いつでも被害者は加害者にもなりうるわけで。最後に幸子が怨んでいた郷田との墓地でのやり取りはやるせない思いになってしまった。郷田の言う通り誰かを怨んだままの方が良かったのか。幸子が少しだけ前向きになっていったところが救いでした。
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読み終えてさすが下村さんと唸る結末だった。
幸子が一家無理心中から一人生き残るところから始まるプロローグはあまりに重く、どこにもぶつけようのない暗い怒りを燻らせたままのその後の後ろ向きな生き方は読みながら本当に息苦しい。なので、この結末は加害者と被害者は紙一重の隔たりなのだと強く思い知らされ、それまでの景色がより一変する鮮やかな衝撃。
幸子にも雪絵にも寄り添えない。
でも、自分が上手く言葉に表せなかった育児生活の大変な面が綴られた雪絵の手紙は一読の価値あり。的確に本質を突いた子育て中の母親の叫びがここにある。
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文庫帯に書かれている各感想が、決して誇張ではないと実感できる傑作。
圧巻なのは、終盤での墓場のシーン。
まさに、オセロで黒が白に次々と反転するかのよう。
さらに、主人公たちに希望を持たせる爽やかなエピローグ。
著者の巧まざる技と仕掛け(ある個所で、主人公と同様気づかなかった)に、やられた!との充足した気持ちに満たされた読後感。
一家心中の果てに生き残り、両親を加害者と思い、被害者意識を持ち続け苦しむ娘幸子。
子どもを巻き込む無理心中を図り生き残ってしまった母親の雪絵。
被害者と加害者ともいうべき二人が出会うことによって、事態が動き出す。
そして、雪絵の生き残った娘美香、両親を心中に追いやった加害者だと幸子が見做す高利貸しの郷田。
この二人の登場で、事態は加速度的に進展する。
ある登場人物が言う。
「今の世の中、誰もが何かの”被害者”になりたがっているのではないか。”被害者”であれば、遠慮もためらいもなく他人を一方的に攻撃できるからな。だからこそ、私は傷ついた、と大げさに被害を騒ぎ立て、自分の非を矮小化し、責任転嫁し、”被害者”になろうとする。他人を加害していた者がいつの間にか被害者ぶっていたりする」
「”加害者”と”被害者”は紙一重なのだと思い知った」
「『理性的な事実』は許されず、『感情的な正義』が先走る。
登場人物の口を借りた、著者の現代社会への告発・警鐘でもあるだろう。
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生き残りかぁ、周りには喜ばしいこととして扱われるのだろうが、本人的にはそれはそれで苦しい出来事なんだろう。
逆の立場の人間と出会ってしまったら、どういう心境だったのか確かめたくなるというものだろうな。うん。
それで納得できるのか。
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幼い頃、両親による一家無理心中に巻き込まれ、ひとり生き残ってしまった女性。彼女は最愛の両親に殺されかけた記憶を抱え、他人への信頼や愛情を疑いながら生き続けた。
そんな主人公が偶然出会ったのは、無理心中で娘を殺害したが、自らは生き残り、懲役刑を終えた女性。主人公は自分の過去を隠し、彼女に接近する。
家族に殺害された女性と家族を殺害した女性。2人の心情の変化を軸に展開されるストーリー。途中、主人公家族の死の原因を作った男が登場。ここから、一気にストーリーは盛り上がり、意外な方向へ。
家族殺人に関わる登場人物たちの揺れ動く心情をしっかり描写しつつ、ミステリー性も両立している見事な作品。さらに、被害者は守られるべきで、加害者は叩かれるべきという安易な風潮を警鐘する社会性も盛り込む。
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帯にいろいろ書かれすぎていたせいか
それほどではなかったです
展開はよかったですけどね
一家心中で生き残った娘が大人になり
そこで展開する物語
別な心中で生き残った母と娘が絡む
主人公の女の思いはおおむね理解できました
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怒りと憎しみ、恨み、復讐、負の感情で支配されていく幸子。
ずっと暗闇の中。
読んでいて苦しかった。
元々、何か言われれば、否定的なことを思うし、恋愛に発展しても相手の言動一つ一つに緊張。
幸せになりたいのに、できない、いいのかと遠ざける。
自分の思いをぶつけることができる相手を見つけては、復讐心が加速する。
手紙にしても矛盾が、違和感があるのに、点と点を無理やり繋げて、自分の考えだけの物語の完成。
彼女が作った物語が崩れたときの葛藤。
幸子が見ていた景色が変わる。
雪絵、美香、郷田の告白。事実。
加害者、被害者、怒り、復讐、赦しとは。
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うーん、、、
結末が気になって、一気には読み終えましたが。
幸子の気持ちが重く、苦しく、読み進めれば進めるほど、私の心も重くなり、読むのがイヤになりました。
結末は、結果良かったけど。
途中がしんどい話でした。