メッカ　イスラームの都市社会 みんなのレビュー

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投稿者：ちこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、初期イスラーム史を専門にご研究され、『マホメットとアラブ』、『イスラーム世界史』、『ムハンマド時代のアラブ社会』などの著作で知られる後藤明氏の作品です。同書は、カーバ神殿を擁する巡礼地・メッカについて解説された貴重な書です。７世紀初頭、アラビア半島の灼熱の岩肌に囲まれたこの地が、なぜ都市に発展し、世界の＜聖地＞となったののでしょうか。ムハンマドの生涯や、コーランはじめ文化、風習、儀礼など、ムスリム知識人が守った伝承「ハディース」から、多角的に考察していきます。西欧的学問の思考からは見落とされてきたイスラーム精神の本質に迫った一冊と言えるのではないでしょうか。

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投稿者：福原京だるま　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ムハンマド誕生の少し前からムハンマド時代までのメッカと当時のアラブ社会について勉強になった。アラブ社会を部族社会と捉える従来の見方の誤りを指摘して個人同士の関係が重要だったことがわかった。

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投稿者：ふみちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

著者はイスラームが勃興した七世紀から十四、五世紀までのイスラーム世界にわりあてられた教科書のページ数は、同時期のヨーロッパ史のそれの半分以下なのだと憤慨する。この時代のイスラーム世界とヨーロッパ世界をくらべれば、人口といい、政治力といい、経済力といい、文明といい、前者が後者を圧倒していたという、確かにムハンマドのこともイスラームのことも、この本を読むまで私は何も知らかったに等しい