紙の本
ブルーもしくはブルー
2024/02/26 15:13
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの時別の選択をしていたら、私はもっと幸せになっていたかもしれない、ふっとそう思ってしまう心理を突いてくる。
それぞれ別の人と結婚した、2人の蒼子。お互いを羨ましく思い、1ヶ月だけ生活を取り替えることにする。
自分自身でありながら、それぞれ本体と影の存在になってしまうことに怯え、本体であろうと自分自身を出し抜こうとする様子は、じわっとホラーだった。自分の選択したことに、正面から向き合うことの大事さを感じた。
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
あのときこちらを選んでいれば。
だれしも一つくらいは抱えていそうな人生の岐路。
ifの人生をもうひとりの自分が歩んでいたら。
解説にドラマ化による改変の話が書かれていたけれど、
映像表現ではそれが限界かと思う。
やっぱり小説は自分の内面を見つめなおすのに適した媒体だし、
この作品はその小説という表現を生かした物語が用意されている。
紙の本
ひとりにふたつの道
2022/12/02 22:31
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの時ああしていれば... の連続で人生は成り立っているんですね。SFやホラーになることなく、リアルな人間ドラマに仕上がっていました。
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中々、重たい内容でしたね。
無いもの強請りの末のドッペルゲンガー同士の殺し合いに至る流れが(−_−;)
落ち込んでる時には余り勧められないですね。
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これ、読んだことあるやつだった。
でも、まぁ、「そんなことあるかいな?」と思いながらも面白かった。
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「全裸監督」を観ながら、「全裸監督」を観ながら書くような感想じゃないなと思いつつ書く。
結婚6年目の蒼子。共働きの夫は蒼子公認状態で長年不倫を続けている。ある日、自分と瓜二つの「蒼子」と名乗る女性と遭遇する。彼女は専業主婦で、蒼子が今の夫の前に付き合っていた相手と結婚していた。パラレルワールドに生きるドッペルゲンガー。二人は期間を決め、入れ替わって生活することにする。
1時間くらいで読了。読み終わって、なんかもう私はこの蒼子的な悩みのフェーズを通り越してしまったのだなという気がした。結婚6年目。その設定がこのストーリーにおいて実に秀逸だと思った。3年でも10年でもなく6年。まだ現状を変える可能性があるという希望が少しだけ残っている時期。夫婦関係にタラレバがまだあった時期。わたしは結婚10年が過ぎたけれど、そういうのはもう何もないもん。こうじゃなかった人生も、あーしていたら、な選択も。今の現実があるだけ。夫と結婚する前に好きだった人と結婚しているドッペルゲンガーに遭遇しても、変わって欲しいとは言わない。うまくいかなかったという結末も含めて綺麗な思い出で、その続きを見てみたいという好奇心はない。
書きながら気付くのは、私は、あのとき結婚しなきゃよかったと思うことはあっても、誰かと変わりたいと思ったことはほとんどない。まぁなれるなら一旦アンジェリーナ・ジョリーにはなっておこうかなと思うけれど、現実的に友人の誰かの夫はいいなとか、働きまくってるあの子の人生が欲しいなとか、そういうふうに思ったことはない。今の私に残っている唯一の「タラレバ」は、あのとき結婚をしていなかったら、の一つだけ。たぶんこれもいつか消滅するのだろうけれど、今はまだ辛うじて残っている。あのとき結婚しないで、もっと粘っていたら、理性を働かせていたら、もっと自由だった、もっと優しい人に会えた、もっと愛のある家庭が築けた、もっと会話ができた、もっと、もっと。でもそれは誰か理想の相手がいるとかお手本がいるとかじゃなく、単発的に不愉快なことが起きて、それを自分の力ではどうにもできないと知ったとき、とにかく今の現状を否定してみたいだけ。今のこの満たされない部分が完全に満たされている、架空の世界に生きる自分を想像してみたくなるだけ。それって何の意味があるんだろうと思うけれど、考えてしまう。それってどうなんだ。結局、今ないものを全部手にしている世界を、人生を、全力で取りに行く力とか勢いとか思い切りが、今の私にないだけ?それがあれば、行動を起こせれば、もしかしたらその理想の世界が手に入るかもしれない?今更?あのとき結婚しないで、もっと粘っていたら、理性を働かせていたら、今頃もっと満たされていた?
書いているとどんどんアホらしくなってくるので、きっとそんなことは無いのでしょう。あのときはあの選択しかなかったし、何の迷いもなかったし、正しいと信じて疑わなかったし、ゆえにもし時が戻ってもきっと同じ選択をするのでしょう。自分の選択によって今の自分があるというのは間違いなくて、今までしてきた一つ一つの選択に後悔はないという謎の自信だけはある。過去のそのと���どきで他の選択をしている自分は想像できない。つまり今と違う「今」が欲しいなら、生まれ直すか一度死んで生まれ変わるしかなくて、それは無理だし。
とりあえず強く思うことは次の人生ではもっと素直にもっと素直な幸せを獲りにいきたい。いたって純な心で叶った恋を抱きしめて好きだとか無責任に言いたーい
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発想は面白いです。
あのとき、もし、別の道を選んでいたら、、、誰もが考えることだと思います。
主人公の蒼子は、高級マンションに住み、周りが羨む生活を送っていたけど、旦那には若い恋人がいて夫婦関係は冷めていました。
過去に悩んだ恋愛。あのときあの人についていったなら、、、。
大きな決断をしたとき、ドッペルゲンガーが生まれていて、あの人と結婚していたもう1人の自分がいたという、ホラーのようなファンタジーな話。
入れ替わって生活してみて、ないものねだりに気付く蒼子。滅茶苦茶ワガママです。
あのときこうしていれば、、、と何度も思うけれど、自分の決断したことに向き合って生きていかないといけないなと思いました。
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発想は面白い。
望む形にならないのは、自分が本当に欲しいもの(あるいは必要なもの)が何かを、見極めていないからじゃないかと思う。恋人の選び方も、表面的というか ステータスとしてしか見ていないんじゃないかって感じだし。
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隣の芝は青い的な話かと思って読み始めたが、思っていたストーリーとは少し違ったかな〜なんて思いつつ、柚木さんの解説を読んで目から鱗が落ちた。
「販売した当初、正しく読み解くには、もしかして、私も含めて読者が成熟していなかったのかな、とも思う。」
この本が発表された頃に産まれた私も、まだ成熟が足りなかったようです。ほっこり楽しい話ではないかもしれないけど、解説まで含めて私は好きでした。
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他に愛人を持つ旦那との生活に嫌気が差した蒼子が、自らのドッペルゲンガーと生活を入れ替えてみる、という話。
人生で大きな選択を迫られた際(今回の話では結婚相手)、自分のドッペルゲンガーが生まれるらしい。2人の蒼子は互いの生活に不満を感じていたが、その不満は選択を間違えたことが原因ではなく、自らが互いの旦那に愛情を返していないことが原因であった。
大きな選択を迫られた際、重要なのはどちらを選んだかではなく、選んだ後どう生きるかなのではないだろうか。2人の蒼子の生活を読んでみて、そんなことを思った。
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実生活である、あの時こうしていれば、あの時こちらを選択していれば。結婚という大きな選択を目前にした時、迷っていた彼女は分裂したのか。
自分自身、選択を後悔することもあり、そちらを選んでいた人生を想像することもある。
こんな不思議な世界に紛れ込まれることはないけど、もしもの先を知れた感じがして面白かった。
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“あの時こうしていれば別の人生を歩めたのでは”
“もっとこういう風にしていれば結果は違ったかも”
日々後悔を続ける人間という生物である以上、別の人生ではこんな風に生きているという妄想はついついしてしまう行為の一つである。
そんな別の人生を生きている自分が実際に目の前に現れたら?
そんな疑問を描いた作品がこの「ブルーもしくはブルー」である。
あらすじは置いておいて、以下に感じたことを記す。
自分が今、満足していない状況であっても客観的に見れば十分幸せな生活を送れているのかもしれない
後悔しない人生などない、他人の芝は青く見える、妄想に浸る前に自分のすべきことをやり続けるのみ。
男女とも平等に生きていくことができる社会の実現に貢献したい。(仕事、結婚などなど)
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自分と全く同じ顔、生い立ち、名前を持つ人が現れ、「あの時こうしておけば良かった」ということを二人が入れ替わってやり直す話。
二人とも自分の事ばかり考えていて、なかなか共感は出来なかった。
今の人生は全て自分の選択の結果であり、「あの時ああしておけば良かった」という選択も結果それほどいいものではない。結局、今の人生を導いたのは自分自身の責任だ。
話は次どうなるのか気になってあっという間に読み終わりました。
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「ドッペルゲンガー」…分身、一人の人間から影みたいにもう一人の人間が分かれて、どこか別の場所に生きることがある。
その「ドッペルゲンガー」と偶然会ってしまったら?そして入れ替わりたいと思ったら?
つまり自分が選んだかもしれないもうひとつの人生を経験できるとしたら?
そんなやってみたい、恐いような経験が出来たとしたら、楽しいか、新しい発見ができるのかというお話。
主人公は女性で、人生の分かれ目は結婚とくれば、結婚論でもある。
そういえば昨日見たアンジェリーナ・ジョリー(ダークエンジェルでファンに)主演の映画「ブロンド・ライフ 」(LIFE OR SOMETHING LIKE IT) も、ニューヨークでの華やかな人気レポーターか、地方で愛する恋人と静かに地道な暮らしをするのかの選択のコメディーだった。
ひとつしかない人生。どう選ぼうとその人の器。と言ってしまえば、みもふたもないかな。
どうして結婚はしてもしなくても問題なのだろうねー。
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以下スターチャンネルのHPより
「ブロンド・ライフ 」LIFE OR SOMETHING LIKE IT(2002 米)
監督 スティーヴン・ヘレクSTEPHEN HEREK
出演 アンジェリーナ・ジョリーANGELINA JOLIE エドワード・バーンズEDWARD BURNS
アメリカ、シアトルのローカルTV局の人気レポーター、レイニー。彼女は、ブロンド・ヘアにブランド物のスーツを着こなし、豪華なマンションに住んで、恋人はメジャー・リーガーというゴージャスな人生を送っていた。そんなある日、全米ネット番組の新キャスターに推薦されるチャンスを得た彼女は、ある優秀なカメラマンと組んでスキルを磨くことを上司から命じられる。ところが、そのカメラマンとは、なんとレイニーの昔の恋人ピートだった。仕事と割り切り、取材に向かうレイニー。だがその最中、彼女は予言者と称するホームレスの男に、あと一週間の命と宣告されてしまう…。余命一週間と告げられた野心家のキャリア・ウーマンが、改めて自分の人生を見つめ直していく姿を綴ったロマンティック・コメディ。
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同じ容姿で、同じ過去を持つ
佐々木蒼子と河見蒼子が入れ替わって生活する
ドッペルゲンガーのお話
お互いを羨む様もよく似ている
フィクション感が強く、
ファンタジー的な感じで面白かったけど
2人の蒼子の揺れる気持ちは
考えさせられるものがあった
なんとなくスッキリしない最後も
これはこれで人間のリアルな気がした