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文庫書き下ろし、天久鷹央の事件カルテシリーズ12作目
工事現場から見つかったタイムカプセルに入ったミイラは、16年前に行方不明になっていた芸能事務所のマネージャーだと分かったが、容疑者で当時16歳のアイドル楯石希津奈は、当時の姿のまま錯乱状態で鷹央たちのいる天医会総合病院の精神科に入院していた。
希津奈は永遠の若さを保つ存在としてネットサロンで活動していて、鷹央が会員になって調べ始めると、希津奈は「罪を認めて死ぬが龍神となって復活する」と言って断崖から身を投げる配信の場面に鷹央たちが立ち会ってしまう。
鷹央が謎解きを始めると、海で希津奈の死体がみつかり、病院にある血液とDNAが一致したのだが、希津奈は復活したとして活動を続け、ネットサロンは美容からカルト宗教に変容していった。
キーパーソンは希津奈の父で元産婦人科医の源蔵で、かつて白血病の妻に受精卵を移植する際に分裂した受精卵を別に凍結保存しておいて、成長した希津奈に移植して一卵性双生児を産ませていた。それが現在の「龍神キヅナ様」で、本名は詩(うた)だが当然戸籍はなく、源蔵の操り人形でもうけの道具だった。という医者ならではの医療ミステリー。
16年前の殺人事件は被疑者死亡なのだが、物語はここで終わらずに、鷹央はさらなる真相をあばく。
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医療のことはさっぱり分からないのですが、そんなことが気にならないくらいスラスラと読めます。きれいにまとまったのでスッキリです。
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15年間見た目が変わらない不老、さらに自殺したのに蘇った正真正銘不老不死の少女。人気シリーズの新作はミステリー古典ネタの某トリックにDNA鑑定を真正面からぶつけるという大胆不敵なプロット。医学的知識を駆使してのアップデートも興味深いが、メンタルヘルスを題材としている点もシリーズを積み重ねて2020年代の小説に到達したという風格を感じる。
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医術って恐ろしいな、人間の欲ってすさまじいな、と思った読後でした。二人の掛け合いは相変わらず。時折、鷹央先生に疲れ始めたけれど、面白く読めました。
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今作の専門的な部分は理解するのが大変ていうか正直理解できてないと思いますが、最後はスッキリできて良かったです。このシリーズの今出ているものは全部読み終わり、なんか寂しい気持ちになってしまったので、早く次回作が出ることを祈っています。
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このシリーズはやはり読みやすくて面白い。
今回は、タイムカプセルで見つかったミイラ事件から不老不死のアイドル少女の謎を解いていくという話。
小鳥先生と天久先生が早くくっつけばいいといつも思うのだが、今回もいいコンビ・コントを繰り広げていた。
今回はさらに、研修医として鴻ノ池先生が加わり、小鳥先生がいじられまくる。
笑いもあるけれども、医学的謎を解き明かしながら、楽しくすいすい読めました。
1点、少し印象が悪かったのは、小鳥先生の新車内でポテトチップスを食べるという議論があって、そこは小鳥先生のいうことを聞いてあげてほしいなっと思ったりする。
ただ、それ以外は基本的面白くて、読み終わってすっきりしました。
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安定の面白さです。
ついに舞も統括診断部に研修に来て、3人になりました。
桜井・成瀬コンビとのやりとりも親密になってきて、とてもテンポが早かったです。
病院内の様子があまりなく、探偵っぽさが前面に出ていましたが、ラストはよかったです。
所々に他作品の登場人物がいるのでつい気になって、再読したくなります。
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車に対しての愛情
今までのお話で無くなってしまっていたけど
ようやく手に入ったんですね。
新車で手に入れて
誰が最初にこの車内でポテチを食べるのか
オーナにしてみれば汚したくないし食べて欲しくないのだろうけど、
やっぱりこのメンバが集まれば気にせずに食べる人がいるんですね。
プロットにはあまり関係ない、
こういう場面が好きです。
キャラクタの感じがよくわかるような場面です。
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美しいままの少女。
不老不死の謎に、挑む。
かつてアイドルとして芸能活動をしていた少女、楯石希津奈。十五年以上の時を経て、彼女がまったく同じ容姿で現れたことに驚いた精神科部長の墨田淳子は、統括診断部の天久鷹央に診察を依頼する。だが、検査をしようとした矢先、父親が現れ、希津奈は連れ去られてしまう……。ミイラ化した遺体。自殺からの復活。相次ぐ不可思議な現象の真実は?
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タカタカコンビ+鴻ノ池舞(もはやトリオ)の息は、ますますぴったりである。今回は、不老不死の少女を崇める新興宗教さながらの集まりを実効支配する少女の父と、鷹央たちの対決という構図である。最後の最後の謎解きは、相変わらず素人には無理なのだが、それでも、鷹央の推理の過程を聴いているだけで、すとんと腑に落ちる。胎児に歯があるというのは、ちょっと疑問にも思ったが、それ以外は、ラストの鷹央の見事過ぎるライブ中継まで、お見事、と言っていいだろう。飲み過ぎはよくないよ、と言ってあげたいシリーズでもある。
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犯人の非人道的な部分などと主人公達の漫才のようなテンポの良い掛け合いが互いを引き立てあい、必要以上に重い空気にならず読みやすい展開だった。
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シリーズも回を重ねるごとにツッコミやおちゃらけが増してきたようだ。おもしろいがくどくなると鼻白むこともある。ありえないようなストーリーは積み木を積み上げるように組み立てられた探偵小説で少しずつ謎が解かれていくパターンには安心感がある。2022.4.6
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キャラクターが漫画のように掛け合いしながら謎を解いていくので、ただの推理物より眠くならずに読めます。今回も若返りの謎は直ぐに思いつけたけど、それ意外の謎がたくさん絡んでいて、最後まで全く解らずに読み進めました。
ちょっとホームズとモリアティ教授風だったな。
ようやく最新刊に追いついたけど、これ、続き出るよね?
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少し急いで読んだ部分があったので内容理解が難しかった。特に細胞分裂した卵子?受精卵を凍結保存して人に移植することで一卵性双生児を生み出すというのが可能なのか疑問に思った。なかなか倫理に反することだと思う。それを他の人にバレないで20年くらいやってきたのかと思うと源蔵はスリルある人生を送ったんだなと思う。
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小鳥遊先生が新車を買い、鴻ノ池舞が統括診断部に研修にやってきた。そんな今回患者として出会ったのは以前アイドルだった少女。彼女は16年前と全く変わらぬ容姿なのだ。不老不死、オンラインサロン、父親の呪縛…。ちょっと考えれば何となく想像がつくような真相かと思いきや、知念作品でそんなわけがない。きっちりと医療ミステリでしかも想像を絶する悍ましい真相。題名が会話の中にでてきたとき、遅まきながら意味を悟って文字通り固まった。ラストの展開は鷹央の成長も明らかで少し嬉しい。今後も追いかけていきたい。
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つい読んでしまうシリーズもの。出てくる子が結局悲しい生い立ちで寂しくなっちゃったので星は4でなく3。このシリーズは新刊出たら必ず読む