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紙の本
大一番の番狂わせ
2021/10/27 23:35
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一口に悪党と言っても、その者が犯した罪の種別を考慮せねば、それは意味を成さない分類表記となる。
賞金首が賞金稼ぎを殺すのは悪事だと言い切れるのか。
賞金稼ぎが賞金首を殺すのには、権力者のお墨付きが必要だ。
犯罪者が人助けをしたら、善人だ、と賞賛すべきなのか、或いは、偽善者だ、と非難すべきなのか、これは非常に悩ましい問題である。
動産であれ、不動産であれ、厳重に警備しなければ、力尽くで、奪われるのが、西部開拓時代の常である。
奪われたら、奪い返す。
殺されたら、殺す。
全てを失った子供は、銃を手にして、何を思うのか。
ブラックティガーは、子供に対しては慈母の様に振舞える異色の賞金稼ぎだ。
しかし、同業者に対しては、情け容赦なく、滅多な事では、手を差し伸べない。
第八巻に収録されたエピソードにおいて、彼女は、腕利きのガンマンと、意外な場所で、再会する。
この前後編で纏められた二話、計四回の一連のエピソードは、南北戦争終結後、活気を取り戻しつつあるアメリカ社会の、金を巡って繰り広げられる、犯罪者と被害者の知恵比べの話だと言えよう。
また、本巻には、他にも、知力の有無が、勝敗を左右する決め手となる話がある。
知恵が働き、機転が利かなければ、男でも、荒くれ者の集団には立ち向かえない。
愛馬マックスの賢さに、読者は、驚かされるであろう。
犯罪者は、話せば分る相手ではない。
相手が丸腰でも、容赦せずに、平気で殺せる奴が、懸賞金に値する悪者である。
たとえ、話せば分る素振りを見せても、用心するに越した事は無い。
満身創痍のブラックティガーに、今日も、新たな銃創が刻まれる。
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