紙の本
家族の関係性
2022/07/18 00:55
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投稿者:キレイな富士山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族のなかで起きる事件。ただ、皆が普通に生活を送っている、その平凡な日常が、徐々に壊れていく様子が怖い。
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「リトル」とあだ名される程、小心者で用心深く、警戒心の強い里佳子の周りで、20年振りに夫の兄が現れたのを筆頭に、不穏な出来事が重なる。
夫の兄への不信感が、最初からすごい。それにあおられて、実は夫の兄は偽者じゃないかと思ったり、身辺で起こる不審な出来事も兄の仕業か、又は警戒心のエスカレートした里佳子がやったんじゃないか、と思ったり。
子どものこと、実家の家族のことなど、最後まで謎が盛り沢山だった。
紙の本
不審者と思いきや
2022/01/01 23:54
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投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ごくごく普通の家庭に舞い込んで来た不審者。
ぐいぐいと引き込まれてラストが気になる展開でした。
途中、普通の家庭感があり少々中弛みがありましたが、それを差し引いても良い内容でした。
ラストは「結局、不審者と思ってたヤツは‥」となりました。
紙の本
久々にすっかり騙された
2021/11/30 18:29
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投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
平凡な日常の中に突然入ってきた人間。その人間を嫌悪する里佳子に対してすっかりと騙されたというのが正直な感想。騙されたというか作者の誘導に引っかかったということだ。それがこの小説を面白くさせていた。
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幸せに暮らしたかっただけなのに、
私の望みの邪魔をするのは一体だれ??
私の幸せな暮らしにあなたはいらないの
あなたはいらないの……
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夫の音信不通だった兄が21年ぶりに現れ、主婦の里佳子の穏やかだった日常に不穏なさざ波が立ち始める。
身内を名乗る正体の定まらない人物がスッと家庭に入り込んでくる彼女の不安と苛立ちに共感しつつ読み進むうち、いつの間にか義兄ではない別の人物に抱く不信感が大きくなっていた。
混沌の中迎えたのは、悲しくも人間の内面が怖くなる結末。手段を選ばず排除に走ってしまう傾向は辛い体験からなのか先天的なものなのか。
読後自分の家庭を守りたかったリトルの悲痛な思いと裏腹に、一見無害かと見過ごしていた秀嗣の鈍感ぶりが嫌悪感甚だしい。
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フリーで校閲の仕事をしている里佳子。夫はサラリーマン、幼稚園児の息子、夫の母もいて、四人家族。仕事や嫁姑など大変だけれども、平穏に過ごしていたが、ある人物が現れたことにより、一変した。それは夫の兄である。20年以上、音信不通だったのに最近になって、突然連絡が来たという。姑は違うと言うし、周りでは変な出来事が起きたりと里佳子は兄のことを不信に思っていた。
果たして、「兄」は誰なのか?
謎の兄の出現と伊岡作品ときたら、間違いなく「裏」があるでしょと思いました。
周囲で起きる不可解な事件や「兄」の行動にどんな謎が潜んでいるのか、怪しさ抜群にありました。
それだけでなく、里佳子の家族の過去や息子の過去にも絡んでいきます。
見た目は平穏な生活を送っているのに、裏側を知ってしまうと、なんとも・・・心が掻き乱されました。
「兄」の正体とは?絶対変な人でしょうと思っていました。
しかし、ラスト30ページで事態は急変。今までの景色が反転するかのようで、驚きでした。
全てがクリアに納得したというわけではありませんが、何が本当で、何が嘘か。色んな感情がぐちゃぐちゃになったかのようで、そういった意味では面白かったです。
終始、里佳子の視点で物語が進行するので、他の人物の視点だとどうなっていたのか気になります。特に「兄」の優平や夫の秀嗣の視点で描く物語だったら、印象はだいぶ変わるかもしれません。
題名の「不審者」とは誰なのか?色々騙された作品でした。
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色々と経て伊岡瞬に戻ってきたけど、やっぱりさすが。読ませるねぇ。
多く読んできてるので、これはラストこうなりそうかなと想像しながらであまり的外れな展開にもならなかったけど、面白かった。
話の面白い面白くないを抜きにしても、やっぱり読み進ませるのが上手なんだな。気になってグイグイ読んじゃう。
タイトルも秀逸だなぁと思う。
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不気味な義理の兄が21年ぶりに会いに来て、こちらの生活を乱していく。
途中までは本当に不気味。
終盤になってあれ?と思う点が増えてきて、結局は主人公の罪が浮き彫りに。
面白かったです。
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校閲の仕事をする主人公。
彼女の夫の兄という男が20年ぶりに帰還した。
夫の両親が離婚した際、父と共に出て行って以来だと言う。
正体が掴めない男の来訪をよく思わないが、義兄とあっては無下にも出来ない。
イライラが積もる中、身の回りに不審な出来事が。
この男の正体、そして目的は?
さて、不審者は誰なのでしょうか。
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こんな時だからスカッとした小説、映画、音楽に触れたいと思うし、まったくスカッとはしてないんだけど、さすがさすが伊岡瞬! こういうの読みたかったと思わせられる小説だった。
本をめくる手が止まらず、最後まで読ませるストーリー。
残念だったのは、文庫を買ったためにウラスジを当然読んでしまい、そこにあった一文から、途中でもしかして…?と想像がついてしまったこと。
後半には意図的に「ヒント」が散りばめられてはいたけれど。
そして…、最後の最後にあの人が出てきますね。
あれ?と思って手持ちの本を見返して名前を確認したらやっぱりそうでした。
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まぁまぁ早い段階でいろんな事がわかってしまったので
ラスト、あぁやっぱり!って感じ
秀嗣の何も考えていない、
何も考えないようにしてるところにも苛立ちを覚える
そして、そうゆう可能性があるにも関わらず洸太の本当の父親が誰なのか…
本当にわかってないのか…
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普通の家庭に忍び寄る、何かの影。
校正の仕事をしている、里佳子と一人息子、
優しい夫、姑良くある家族だ。
近所の庭に動物の死体が投げ込まれたり、
息子が幼稚園で見知らぬ男に声をかけれ
里佳子は不安を感じる。
そこに生き別れた夫の兄と言う人物が20年齢振りに現れて、平穏な日々が壊れて行く。
里佳子も過去に父親の失踪、姉の自殺、そして
一人息子の出生の秘密を抱えて地雷を踏まない
様に生きていた。
不審者は一体誰なのか、平穏な日々を本当に
必要としているのは誰なのか。
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やっぱり伊岡瞬さんの作品は面白い。
序盤、家族に入り込んできた闖入者のことを訝しんでいたが、途中の1行を読んだことで「あれ?」ってなる。
だんだん、その疑問が確信に変わっていくごとに背筋がゾクゾクとした。
でも、個人的には『本性』の方が好き。笑
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伊岡作品3冊目。
不快感を煽る描き方で、見事に不快になりながら読み進めていった。
最初は、主人公・里佳子に同情し、突拍子もない義弟、呑気な夫にイライラが増すばかり。
主人公目線で物語は進むが、所々に『違和感』を感じる。
後半に入ると『違和感』が回収され、すっかり著者の術中にはまっていたことに気付かされました。
個人的にはあまり好きではなかった一冊。