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「神話ってのは、どこの国もエグいよな」
それはインドのショスティ母神の神話に対する言葉であったけれども、神話に「させられてしまう」猫たちや、母親たちへの感想にも思えました。
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心に迷いや不満を抱えた人達が迷い込む山中のホテル、それが山亭だ。オーナーは凄まじい美貌の持ち主、外国人の料理人が作る料理はどれも絶品で、茶髪の兄ちゃんのボーイと、ちょっと太目で不まじめな受付係がもてなしてくれる。
序と終を除き5篇の短篇で構成されているが、どれも同じような内容なので少々飽きる。終で秘密が明かされ、この構成には意味があるのだと納得はしたが。
猫好きにおすすめ……してもいいのかな?
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Q.山亭ミアキスはクラシカルな洋館のお宿。隠れ家的な立地、素敵な暖炉、超美貌のオーナーに絶品料理の数々。なのに泊まるのはごめんこうむりたい。なぜだ?A.化け猫が出るから。→心に悩みを持つ人だけがたどり着ける不思議な宿。猫がぴったりなミステリアスな世界観は新鮮に読んだが、ホラーファンタジーを読みなれないせいかあまり馴染めないまま終わった感は否めない。虐待されて亡くなった少女がキーパーソンとなっており、酷い目にあわされてもやはり最後お母さんを求める少女の姿に悲しくなる。猫たちのキャラは愛嬌があって良かった。
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古内一絵の山亭ミアキスを読みました。
真夏に少女を車に置いて両親がゲームセンターに行ってしまい、少女が熱中症で亡くなるところを黒猫が心配しているところから物語が始まります。
人間に化けた猫が営業する山亭と言うホテルで、迷い込んだ主人公が、色々体験する話が5話あります。
猫にまつわる外国の色々な神話が出てきて、そんな神話があるんだと思いながら読みました。
ドラマになりそうな話でした。
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【収録作品】序/競わせる女/逃げる男/抗う女/隠れる少年/背負う女/終
心に悩みを抱える人を呼び込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。オーナーは美形、部屋も料理も絶品、悩みが晴れ、心が癒やされて現実に戻る……などという、甘い話ではない。得体のしれないオーナーと従業員の醸し出す不穏さが安穏と心を休ませることを許さない。……が、やっぱり人間に甘いような。
全然違うけど、『注文の多い料理店』(宮沢賢治)の不気味さを思い出した… と書いたところで、ふとググったら、なんだモチーフはこれだったのかと納得。
猫好きの人には特に響く作品かもしれない。
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(2022/4/20読了)
古内一絵さんの著書は、マランカランシリーズしか読んだことがありませんでした。
ドラグクイーン、今回は子供の虐待。社会問題に取り上げられるような題材を選んでいるのかな。
全5話の連作短編集。第1話の前に、"序" があり、幼児虐待の事件が書かれてる。主人公…クソみたいなヤツも…が戒められる話が続くのかと思いきや、第4話から趣が変わり、前までの話より楽しめるように。
しかし、全ての話の根底には "序" の事件があり、その話が出る度に胸が締め付けられる気持ちになった。
第5話の後の "終" では "序" の幼児が救われるように描かれてるけど、根本は何も変わらない。
読後は、あまり良い気持ちにはなりません。
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作者の主要な参考文献の数を見て驚いた。
猫を主軸としたこの作品(短篇5作品と終)
人生に悩む人のレスキューするという主軸と猫、何処からこの様な発想が生まれたのか
すごいと思う
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図書館で借りたもの。
心に悩みを抱える人が迷い込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。しかし、泊まると間違いなく酷い目に遭わされる。人をたぶらかす、謎めいたオーナーたちの正体と目的とは?
現代のおとぎ話のよう。
『愛する者の無念の死を看取った』猫たちが人間に化け、目的を果たすため、人間の精気を貰おうと山亭にいざなう。
悩みがある人たちが誘い出されて大変な目にあうけど、「雨降って地固まる」。それによって良い方向に進んでいく。
猫だったら本当にこういうことやりそうだな、って思わせる神秘的な部分があるよね。
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今まで読んだ古内作品とは少し趣が異なるが、大変面白かった。猫にまつわる各国の伝承を下敷きに、現代日本社会の陰を描いている。どの話もラストは前を向いており救われる。
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バンガーさんだけ猫っぽくないなぁ。猫にばかされてなんとなく苦悩を突き抜ける。猫出されたら私もばかされないわけにはいかない。おもしろい。
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心に悩みを持った人に網を仕掛け、山亭に泊まるように仕向ける その網にかかった5人の話
両親から車に放置されて亡くなった女の子
それを見守る黒猫
この2者が、話の根幹にあり序と終でつながる
山亭にあるからくり時計が、宿泊者によって違っている 以下、からくり時計の皿に乗っている人形
1.アイドルのチーフマネージャー美沙 : くるくる踊る長靴をはいた猫
2.同居の女性から逃げる清人27歳 : 中国風の衣装を着た金華猫
3.元リマーカブルウーマンの由香子 : ケット・シーの王=アイルランドに伝わる王国を持つ猫妖精
4. アメフトの部活に悩む高校生健斗 :アーサー王伝説のローザンヌ湖の怪猫
5.ホストにはまり自死の場所を探している苑子 :巨大な猫の背に乗った女性 女性は子どもの手をとり、もう片方の腕に赤子を抱く
●猫に九生あり 猫には九つの命がある
マカンマランとは違った作風で、意表をつかれた
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猫は気高く愛情に満ちていようとも、纏う物語が凄惨で悲しいものが多いなら読み返すにはしんどくなってしまう。猫好きには、そっちの方が強いかもしれない。
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表紙が素敵で選んだ本だったけど、内容も面白かった。自分の身近にもありそうな悩みを抱えた人たちに、共感しながら読みました。
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全体的に既視感のある短編だった。しかし文章のリズムが良いので一気に読み終えられた。
短編の登場人物の心の葛藤があまり描かれないため全体的に浅く、ラノベっぽさが若干ある。
少し消化不良な読後感。
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人生に行き詰まったり心に悩みを抱えたり、日常から逃げ出したくなった人物が山の中で出会う山亭ミキアス。天蓋付きのベッドと美味しい料理でもてなされるそこで、彼らはそれぞれ違う神話に出会い、従業員たちに……!注文の多い料理店を思い出させるそこで彼らは確かに酷い目にあうが、現実世界に戻った後の彼らの日々は確実に変わるのだ。マカン・マランの雰囲気を想像するとダークファンタジーに見えるこの世界に驚く。しかし読み終えてみれば、確かにこれはメッセージのこもった古内さんの世界だった。