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紙の本
思わず親孝行したくなる良書
2022/01/05 11:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「親孝行」で日本史を語ろうという面白い視点の内容に惹かれ、購読しました。
当書のテーマ「親孝行」は、儒教の「孝」を指しています。儒教が万能な宗教とは思いませんが、当書は学ぶものが多かったです。
当書を読み切って、私も親孝行がまだ足りない、もっと親孝行しなければ、と自らのこれまでの言動を振り返れました。道徳の教科書のようで、良書と思います。
紙幅も薄く、かつ読みやすい「ですます調」文章なので一気に読み切れる1冊です。
電子書籍
古代から現代までの親孝行の歴史
2024/02/26 14:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代に儒教と共に日本に入ってきた親孝行という思想が現代までにどう変遷してきたか興味深く述べられている。江戸時代の一見奇特に見える孝行の例に「する孝行」と「聞く孝行」で区分して考えている点が面白い。明治以後に忠孝という形で国への奉仕と孝行が同一視されていく様、戦中に戦局悪化に伴い孝が言及されなくなり忠ばかり推進されていく様、戦後に反動として孝行話が軍国主義的に扱われる一方で台湾では親孝行の表彰が現代でも続いている様など興味深く読めた。
紙の本
親孝行を褒章する歴史
2022/04/14 13:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
親孝行という行動に否定的な想いはない。しかし、その「孝」を誉めそやす風潮は、古代日本に持ち込まれ、律令政治の開始とともに、歴史の中に流れ始めた。国が「孝行」を褒章するのは、支配体制の忠誠を高めるために行っていた様子である。親孝行は個人的な行為であるが、表彰されると、政治的なシステムと結びついて公のものとなり、最終的には収めている政治が優れている証になると考えたようだ。そして今でも、そう考えている処は多いのだろう。
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