同じ車両に乗り合わせた人たちの奇跡
2023/05/21 15:37
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
この方の本はいくつか読んだが、こういう短編集のスタイルは秀逸だと思う。
同じ車両に乗り合わせた人たち、すれ違いとも思える人とのちょっとした巡り合わせで、流れが変わり、気持ち、考え、生き方までも変わる。
そういう奇跡って、私たちも気づいていないだけで、結構あるのかもしれないと思わせられる。
最後まで読んで、ここまでのことを全部知っているのは読者だけっていうつくりもちょっと優越感というか、読後にいい気分になれる。
そういう本。
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投稿者:TOM - この投稿者のレビュー一覧を見る
7つのミラクルを描く、連作短編小説
1話の場面から広がる各話。リズミカルに進む展開と会話のテンポの良さが良かったです。
ある車両での出来事
2023/08/23 22:11
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投稿者:リオボカ - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ電車の車両に乗り合わせた人たちのそれぞれの視点から描かれた物語です。どの話も問題の解決やハッピーエンドなので読後感は悪くはないです。実際の電車の乗客もこのように問題を抱えているのかと想像すると面白いです。
同じ電車に乗り合わせた人たち
2022/08/20 06:58
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ電車に乗り合わせた7人の連作短編集。
大学生の男の子のお腹で竜が暴れる。快速電車は15分間止まらない。竜は腹痛のこと。脂汗が出るほどの危機。
しかし、突然隣の若い女性がしゃがみ込む。
作者が本作についてインタビューに答えていたが、それぞれ登場する人物は他の人たちに何が起こっているのか分からない。
読者だけがそれぞれに何が起こっているのかを知っている。
電車という狭い空間だけど、それぞれ何を考え、何をしようとしているのかは分からない。
自分だけが電車空間の全体が眺められて、俯瞰していることに喜びを感じる。
あまり評価が高くないようだが、読み方によってはとても楽しめる一冊。
小野寺史宜さんの「同時進行系」の新作
2022/06/21 11:26
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
小野寺史宜さんの「同時進行系」の新作。小岩シリーズも良いですが、この手の作品でも著者らしさは満開です。7つのお話の中で2篇、刑事と容疑者が登場するのがスパイスになっているように思います。登場人物のネーミングもさすがですね(青・赤・黒/大・小/東・西)。
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同じ電車に乗り合わせた人々の連作短編集。
実際の車内でも物語と同様に、様々な事情を抱えているのかもと思うと、じっくり観察してしまいそう。
それぞれに起こった小さな奇跡が、ほっとできるものでよかった。
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たまたま 同じ電車 同じ車輪のしかも1シートと言う限られた場所に乗っていた人達の 連作。
面白かった。
次のお話はどの人?なんて考えながら読んでた。
奇跡とも言えない様な ちょっとしたきっかけでいい方向に。自分の日常でも 気がつかない奇跡が起きてるんだろうなって思えた。
読み終えて もう一度最初から読み直したくなりました。
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ある電車に乗り合わせた
男女数人の物語。
阪神電車、みたいなお話かな。
序盤はよくあるある話、
終盤はそっち系の話だった。
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群像劇はよくあれど、
日常の切り取り方がとてもうまい。
自分の隣にあるような、さりげない日常。
それこそ、毎日の通勤時間がちょっと面白くなる。
電車の中の人や出来事が連なっていく奇跡。
そこで乗り合わせることも、
ちょっとしたことで繋がることも、
すべてが巡り合わせで奇跡だ。
あと少し早かったら、一本違う電車だったら…
自分の何気ない日常でも特別が溢れているのだと、
気付かせてくれる一冊。
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2022/05/29リクエスト 13
一つ一つのエピソードは、小さいことだけど、集まるとこんなことにもなり得るのか!と思った。
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その日、偶然同じ電車の同じ車両に乗り合わせた人達の小さな奇跡と、それぞれが深く関わるわけではないけれど、登場人物達の人間模様が、凄く面白い作品でした。もしこの人がこの車両に、この電車に乗っていなければ、どうなっていたのだろう?なんて考えてしまい、偶然って偶然だけど必然のような、なんだか凄いなって感じました。
***ネタばれ***
第7話 黒瀬悦生の奇跡
第3話の東原達人に尾行されていることに気づく、車両での描写が、あ、ここ、気づいたんだ!なんて思い凄く面白かったです。
でも、幸せになってほしかったな・・・と、少し儚くも感じました。
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同じ日に同じ電車の同じ車両に乗り合わせ、同じ事件を「体験」した人たちのそれぞれの小さいけど大きな奇跡たち。
なんでだろね、小野寺さんの小説って読み終わった後に心がほくほくしてくるの。
私たちは一人で世界を変えることなんてできないけど、自分の今日を少しだけ気持ちよくすることはできる。
その気持ちいい変化はもしかすると、明日の誰かを幸せにするかもしれない。
そうやって私たちの時間は少しずつ重なっていく。
ほんの数十分だけ共有した時間。その前も後も別々の人生を歩いている人たち。誰も知らない、誰とも交わらない、なのにその日その時だけ共有した時間。そこから始まる変化。その小さな変化を小野寺さんは優しく掬い取る。いいなぁ、だから小野寺小説はやめられない。
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同じ電車の同じ車両。しかもドアとドアの間のごく限られた空間での物語。
電車の中って確かに色んなことを考える。
『この人、スマホでどんなことをみてるのかな?』
『この人はこんな服装でどこに行くのかな?』
『この子の制服はどこの学校かしら?』
または、流れていく景色の中のあの家の一つ一つにその家族だけの物語があるんだな…なんか、当たり前だけど不思議に思ったりしていた。
そんな不思議プラス奇跡を小説にしてしまうなんてすごい。
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ある朝、通勤ラッシュの満員電車でたまたまそこに居合わせた人々のそれぞれの奇跡。
奇跡といってもそんな大げさなことではないけど、たまたま偶然が重なっただけのことで出会いがあったり命拾いしたり、冤罪を防いだり…やっぱり奇跡か(笑)
同じ時間をそれぞれの角度から描かれているのが面白かった。
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有川浩『阪急電車』を一瞬、彷彿させてくれるも、大好きな小野寺作品ではなく、最近物足りない方の小野寺作品でした。