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投稿者:にゃお - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回は毒親がテーマだったんですね。
全然気づかなかった。
どこかで何か印象が違っているんだろうとは思いましたが・・・・。
面白かったです。
お母さんとも和解してよかったですね。
紙の本
『ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論VI 見立て殺人は芥川』
2022/09/06 20:03
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
品川で奇妙な殺人事件が起き、新人ラノベ作家の杉浦李奈に警察の協力要請がくる
改造ガスガンで撃たれた遺体の胸の上に芥川龍之介の短編小説「桃太郎」が綴じられて置いてあったという
これまで文学にかかわる難事件をいくつも解決してきた李奈だったが、聞き込みに同行するものの解決の糸口は見えてこない
「桃太郎」は何を意味するのか
自身の小説の執筆は進まず、三重から上京した母が実家に戻るよう迫る
〈すべての発端は人だ。〉
あることがきっかけとなってパズルのピースがはまっていき……
「これが小説なら、もうページが残り少なくなって、いよいよ終盤ってとこじゃない?」
優佳の決めぜりふも決まって、伏線がみごとに回収される謎解きは爽快で痛快
文学史のトリビアにくわえ、新興宗教を隠れみのにした販売や警察の捜査体制の裏側をリアルに織り交ぜた本格ミステリ第6弾、2022年8月刊
2021年10月のシリーズスタートから隔月刊行、1年で6冊目
紙の本
承認欲求の強い親を持つ悲劇
2022/09/02 14:41
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
エクリチュールシリーズが第6作となり、主人公・杉浦李奈の難解な事件への挑戦と作家としての成長が続けられる。芥川龍之介「桃太郎」と童話「桃太郎」の違いを理解させながら、「藪の中」を思わせる証言者の人物評が、伏線となっていく。「不疑不関の原則を貫く警察の考え方が、もうひとつのカギとなっていた。物語の読み方は、自分の人生や人生観を通して読むのだが、時として、誤読する危険性があることは肝に銘じておく必要がある。でも、偏見を持たないと考えることはできないし、考えることにより偏見が生まれるのだから、誤読も仕方がないか、とも思う。
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都内で改造ガスガンを使った殺人事件が発生。被害者の二人のうち一人の胸の上に芥川龍之介の『桃太郎』が小冊子風に置かれていた。警察からの要請で、李奈は捜査に協力する事になり…
今回、初めてちゃんと登場の李奈の母・愛美。李奈視点から見ると嫌な点を突かれ、正論を振りかざすのがちょっと辟易でしたが、読み進めるうちに李奈はとても愛されて育った子なんだと実感しました。
母が上京した事により、李奈も一皮剥けて小説家として成長した様に思えました。
桃太郎もシンデレラ同様、諸説色々あるとは知ってましたが、芥川が桃太郎を書いていたのは知りませんでした。今回も勉強になりました!
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前半のものすごい伏線の嵐と、後半全て繋がる構成がいつもながら爽快。いろんな現象が比喩になってるのを読み解くのが楽しい。逆に、事件の結末としてはちょっと非現実的かなと思った。が、文句なしに面白い。
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子供を産んでから
毒親って言葉に敏感になりました。
やっぱりどこの親も根本には
子供の為にと思ってやってる。
でもそれが子供を苦しめてしまう。
子育てって本当に難しい。
正直今回は事件の事よりもその事が
気になって
子の目線、親の目線で
色々考えてしまって物語に
入り込めなかったかなぁ。
私も子供にこれからも悩む事は沢山あるけど
愛していると言う事だけは
伝えて行きたいと思った。
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星3.5
前作が大袈裟だったので、
これくらいの事件がちょうどいい。
見立て殺人って、
本人の思惑とは別の解釈になるかも
知れないという事ですねー
以降ネタバレ
犯人は、毒親のため、
ここまで屈折してしまうのか…
幸い、毒親では無かったので、
その辺はよくわからない
李奈と母親との確執が
少し溶けた記念で星をオマケ
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芥川龍之介が桃太郎等の短編を書いていた事、さらに内容に驚きました!さりげなく既刊との関係も、散りばめられており、シリーズ読者はニヤリとなるかも。
李奈は前作までも成長してきていましたが、本作ではついに!?な部分が成長します。
1日かかることなく読了!ノンストップ!面白かったです。
にしても刊行ペース、常軌を逸してます(褒め言葉)
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シリーズ第6作。都内南品川7丁目の住宅街で殺人事件が発生、被害者の胸の上に芥川龍之介の「桃太郎」が置かれていた。生活道路を挟み向かいには光り輝く異様な建造物の会社「愛友心望」の施設があり、朝礼の騒音が住民とのトラブルになっていた。李奈は文学の関わる事件の為捜査協力する事に。一方で小説執筆は行き詰まり、確執のある母が上京し心が乱れる。「桃太郎」に見立てた複数の事件を文学の論理で読み解けるか。
芥川龍之介版「桃太郎」「猿蟹合戦」に隠された解釈は興味深い。親子をテーマに李奈の成長も見られる。
★★★✩✩ 3.0
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見立て殺人は芥川?
使う物語は『藪の中』とか『蜘蛛の糸』かな…なんておもったら、『桃太郎』???
恥ずかしながら芥川が桃太郎を描いていたなんてしらなかった。
『蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇』は読んだことがあるはずなのだが…
そしてこの芥川桃太郎は、不思議なおわり方をする。
本作でも言及されているが、執筆当時の時代背景を考えないといけない。
それにしても、本作は新興宗教だとか、親子の関係だとか、戦争だとか、どうも最近の事情を入れ込んでいるように感じてしまう。
だとしたらすごい執筆スピード。
プロは違う。
なお、好みの問題を言えば、本作、いままでの杉浦李奈シリーズの中では一番好きだ。
李奈自身の家族の問題、被害者の家庭の問題など、本当に丁寧に描写される。
誰もがこれは私のことかなと思わせる内容だ。
また、知識も自然と増え、よみつづけたら知性のあるひとかどの人物になれそうな気がする。
次は、何かなー
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テンポが早く、サクサク読めるのに内容はしっかりしていて、読んでいて引き込まれる。
しかもしっかりキャラクターの成長まで書いていて、ラストも驚きがあり、すごいと思う。
あと本に関する知識が少し増えるのも嬉しい。
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殺人事件の調査と、ついに東京に押しかけてきた李奈の母親の件。それに宗教じみた企業も関連してきて、途中何が大筋なのやらわからないまま読んでたけど、結局シリーズ中で過去一番楽しく読めたかも。
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このシリーズの集大成になるのかな?前回のシンデレラの原典の話と似ているかと思いましたが、全く違うアプローチでした。今回は皆もよく知る芥川龍之介(このシリーズの基本中の基本)ですが、「桃太郎」を書いていたことを初めて知りました。また、ミステリーの点でも最後まで犯人が想像もつかず、更に、李奈と母親の確執もこの本でしっかり伏線回収しており、あっという間に読めますが、中身はとても凝縮しており、最終版(?)と思える内容でした。次の松岡作品が楽しみです。
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ミステリーとは言え、まさかの設定と犯人、そして動機に驚きました。若い女性の気持ちをこの作家さんは、何で解るのでしょうか?それがミステリーでは。
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絡め方がすごかった!
「桃太郎」に大きく絡めていながら
愛友心望の信条「蜘蛛の糸」
館野氏にまつわる証言がいちいち食い違う「藪の中」
さらに、作品にまつわる小ネタもたくさん。
序盤のゲームブックやテクスト論までもが最後にきれいに絡まって、見事な終わり方でした。
図書館で予約待ちしている次作も、また楽しみ。