中学校のときに「そういう決まりだ」と覚えてきたものにも歴史的背景があった。
2017/04/26 20:31
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
英語の「素朴な疑問」に「英語史」の視点から答えていくことを通じて、英語の「新しい見方」を提案し、「目から鱗が落ちる」体験を味わえます。英語学習者が学びのなかで抱く様々な疑問に対して、英語学の立場から回答するという趣旨の本は、すでに数多く出版されています。しかし、この「英語学の立場」と「英語学習者の立場」の間には往々にして距離の開きがあります。学習者の抱く疑問は素朴であるだけに深く本質的であることが多く、英語の先生にとってもうまく答えられず、また英語学の研究者にとっても平易に説明するのが難しいのです。結果として、疑問に答えるという趣旨の本は、言語理論の理解を前提とした専門的な内容になるか、あるいは、噛み砕きすぎて、理解の基盤をなす体系的な知識を与えずに、単発的でトリビア的な回答を施すにとどまってしまうことになります。英語史も、言語理論と完全に無縁ではありません。しかし、英語史は、時系列や因果関係といった自然の原理によって体系づけられていますし、一般の社会史とも密接な関係をもつという点で、案外取っつきやすい分野なのです。歴史的に英語を解釈し直すことで、今まで見えなかった英語の世界が見えてきます。
はじめての英語史
2018/02/25 16:12
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのとおり,はじめて英語史に触れる人のための入門書。そのため徹底的にやさしくわかりやすく書かれている。体系的に構成されているので,興味のある分野から読むことができる。読み物としてはバーフィールドの「英語のなかの歴史」のほうがおもしろいし,もっとくだけた本ならばブライソンの「Mother Tongue」があるが,英語の勉強という視点から見れば,的確に学習者の疑問に応えているといえる。受験が終わり,英語を使えるようになりたいと思っている大学1年生にお勧めしたい。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
当たり前ですが、英語は一様ではなく、話されている人々のバックグラウンド、地域性等々で千差万別である。そんなことを再確認させてくれ、今後の学習に糧を与えてくれるような一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
英語の歴史。まずこのジャンルが確立されているものだという事を初めて認識。
もともとはケルト語派の人がすんでいたブリテン島であったが、まず五世紀頃 ゲルマン語系のアングロサクソン人が進出。アングル人の土地、と呼ばれるようになる。1066年にはフランス貴族によるノルマン征服でフランス語が上に置かれる。14世紀いこう英語は復権しシェイクスピアや英国そのものの勢力拡大で英語も影響力が拡大していく。
古い時代はノルド語、ラテン語、フランス語の借用が多く、綴りも統一性に欠けていた。これらの借用語は日本語の漢語に近く書き言葉として使われるケースがおおい。
an 名詞はもともとone 名詞であったた。
投稿元:
レビューを見る
”大学生以上の英語学習者、大学学部・院で英語学を学ぶ学生、英語教員を主たる読者として想定し、「英語史」という歴史的な視点を前面に押し出して、素朴な疑問の解決に臨む”本。
英語の知識があることはもちろん、ブリテン島の歴史や、言語学の知識がある程度あったほうがよい。
帯には、
・なぜnameは「ナメ」ではなく「ネイム」と発音されるのか?
・なぜ-lyをつけると副詞になるのか?
・なぜ If I were a bird となるのか?
・なぜ Help me! とは叫ぶが Aid me? とは叫ばないのか?
・なぜアメリカ英語ではrをそり舌で発音するのか?
とあり、その疑問に対する説明を英語史的に解説している。
私には、読んでもよくわからない項もあり難解だったが、ああ、そうなんだと思える項目も多く、また、なにより「英語学」という未知の分野に触れられたことがよかった。
投稿元:
レビューを見る
難しいので以後再度挑戦したい。
a apple / an apple の違い
母音を連続するのを防ぐものではなく、子音が連続するのを防ぐものである。
aが実はマイノリティなほうなのである。
名前動後
名詞の場合はアクセントが前側、動詞の場合は後ろ側にある。
ex record
これは変化の途中であり、動詞が後になるというのはかなり長い期間のトレンドあり、今後もこの傾向が続いてくと思われる。
マジックe
name
bite
後ろにeがついたときに前の母音が2つの発音になる理由
投稿元:
レビューを見る
大学時代のゼミの先生の本。純粋に面白い。
英語は言語の中でも特に、不思議なルールが多くて、その中でも英語の幹となっているルールに関する疑問に答えてくれる。もちろん、全てに答えがあるわけではないけど、英語の道筋を示してくれる素晴らしい本です。
投稿元:
レビューを見る
英語への抵抗が少しでも減り、親しみを感じられたら、と思っていたときに見つけた本。
語学は初心者でも、目からウロコの内容で、面白い!
新しい世界に出会った気分。
投稿元:
レビューを見る
★館長の本棚★ 友次副図書館長推薦図書
【所在・貸出状況を見る】
https://sistlb.sist.ac.jp/opac/volume/242568
投稿元:
レビューを見る
【琉球大学附属図書館OPAC】
https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB22471023
投稿元:
レビューを見る
言語学習の際、こういうことになってますんで、と天から与えられた不変の言語法則のように教えられるが、なぜそうなのか? と立ち止まることで、過去から現在にいたる言語の実は連続的な変化とその不思議について思いを馳せることができる。
投稿元:
レビューを見る
英語という仕組みも人と歴史が作ったものツッコミどころが沢山ある。
英語を身近に感じさせてくれる本。
ただ、もうちょっとだけ、専門用語を抑えて欲しい。
投稿元:
レビューを見る
英語を学習した者であれば疑問を持つであろうトピックについて,英語史の観点から説明を試みている。「〜と思われているが実はーだ」という論法が多いのは好みが分かれそうだが。
投稿元:
レビューを見る
説明が難しくて理解が追いつかない部分も少しありましたが、楽しく読めました。
学生時代の英語の授業のときに「なんでこれってこうなの?」と疑問に思ってた人は読んだ方がいいと思います。
投稿元:
レビューを見る
著者の堀田先生がゲストでご出演されたYouTube、ゆる言語学ラジオを見て。こと人気シリーズ「カタルシス英文法」に関してはパーソナリティ水野さんの今までのネタ元がほぼ本書だということに気づく。本書は英語の納得いかない文法に英語史の形から回答を出していく形式の本となっている。しかし、本書を読んだからと言って別に英語が上達したりするわけではない。ただ貪欲に知識欲を満たしてくれるだけである。でもそれって最高の贅沢ではないだろうか。