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民雄まではよかったのに、最後の和也でなんだか違和感を持ちました。「警官の血」というからには3代くらい描く必要はあったのかもしれませんが、最後の最後で短くまとめられちゃった感がありました。どうせなら上・中・下の3巻にするとか、和也も同じ系統(雰囲気)の警官にするとかだったらよかったのかなー、と個人的には思いました。
TVドラマでも民雄まではよかった。単なる好みの問題かもしれないですが。
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警官の血。今風に言えばDNAということになるのか。
親子3代の警官の2代目は、公安スパイの激務から発症した心の病が引き金となって、1代目の死の原因追求の道半ばにしてあえなく殉職。
3代目にして、ようやく強かに、真相を探り当てるが、で、その成果をどう使っていったかという点が、なるほどというか、お見事なストーリ展開でした。
警官のやることに、グレーゾーンなんてない。警官は、境目にいる、白と黒、どっちでもない境目に立っている。
やっていることが市民から支持されている限り、境目の上に立っていられる。愚かな事をやると、世間は黒の側に突き落とす。
すべては世の中の支持次第。。。
そうなんだけど、その種の境目問題で、世の中が100%支持に回るなんてことはあり得んからなぁ・・・
(2010/7/20)
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親子孫三代を通じて描いた、壮大な戦後史である。その世相を表す事件にも関わる。だが、根幹に流れているのはやはり、祖父の事故とも事件ともとれる不審死である。天王寺五重塔が焼け落ちた夜、祖父・清二は何をしていたのか?父は何に気付き、そして殉職したのか?最後に和也が行き着く真相と、警察官としての姿とは……
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清二、民雄、和也親子三代に渡る警察人生の歴史。
私は、和也の物語が一番好きだ。
和也の年代も2000年前後を扱っており、非常に親近感がもてた。
清二がなぜ、死んだのか?は、想像することが出来たが、民雄の死の真相や最後に明らかになるスパイ時代に起こした不祥事は、本当に驚いた!
また、和也の上司との厭らしい駆け引きも読み応え十分だった。
戦後間もない上野公園から始まり、五重の塔が焼け、大学の過激派を偵察するスパイ任務、親父と同じ駐屯所勤務、伯父と父を継ぐ和也、正に読み応え十分の一冊だった。
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上下巻まとめて一日で一気に読んだ。濃厚コクまろで美味しかった。
終戦直後から学生運動を経て現代(多分)へと続く警官三代記。熱血とは一味違うデカ魂を感じさせられた一冊というか二冊。
60年前に起きたひとつの殺人事件が、それぞれの時代の伏線を絡めとり、孫の代に一気に昇華されてゆく流れは素晴らしかった。
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上巻では2代目の民雄がかわいそうで、読むのがつらかったが、下巻に入ってからは結構サクサク読み進められた。
3代目和也は、初代や2代目とはちょっとタイプの違う感じがするが、逆にそれが現代っぽくてよかった気もする。
最後、謎はとけたけど、スカッと胸がすくような感じではない。とても現実的で、これは主人公をヒーローにするような小説ではないのだなと感じる。いわゆる勧善懲悪のようなものではないし、むしろ警察官も一人の人間であり、色々な矛盾を抱えている。
主人公たちもそれは同様で、悩み苦しみもするが、それでも自分の信念を持ってそんな矛盾と戦って行こうとする姿が印象的で、応援したくなった。
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3世代の警察官人生を上下巻に渡って淡々と描かれているのだが、何かに突き動かされるかのように一気に読めた。
それぞれの時代背景に合った、三人が三様の人生であるが、その中に安城家の警察官としての血が脈々と受け継がれていっているのがひしと感じ取られる。特に民雄の人生には思わず涙してしまった。
ただ、伏線がきちんと(?)張られていた為か、事の真相のほとんどが想像付き易かった。最後にどんでん返し、という風にはあまりならなかったかな。でも、満足のいく面白さでした。
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戦後すぐの時代、警官になった安城清二は駐在所の巡査に。
清二が巡査になった年に生まれた安城民雄は公安警察官から父と同じ駐在所の巡査になる。
孫の安城和也は警視庁警務部へ配属になる。
祖父の時代の未解決殺人事件を子が捜査するが途中で亡くなり、孫が真相を突き止める。
2007年、日本冒険小説協会大賞を受賞、第138回直木賞候補となり、2008年版の「このミステリーがすごい!」では第1位になった。
テレビ朝日の開局50周年番組として、テレビドラマ化され、2009年2月7日・2月8日に二夜連続で放映された。
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汝の父を敬え――制服の誇り、悲劇の殉職。警察官三代を描く、警察小説の最高峰誕生!
昭和二十三年、上野署の巡査となった安城清二。管内で発生した男娼殺害事件と国鉄職員殺害事件に疑念を抱いた清二は、跨線橋から不審な転落死を遂げた。父と同じ道を志した息子民雄も、凶弾に倒れ殉職。父と祖父をめぐる謎は、本庁遊軍刑事となった三代目和也にゆだねられる……。戦後闇市から現代まで、人々の息づかいと時代のうねりを甦らせて描く警察小説の傑作。
どんどん読めてしまった。
3代に渡ってある事件を追いかけていくんだけど、ただ事件を追うだけでなく1人1人がしっかりと描かれていて、ずっしりとした読み応えあり。
1代目、2代目は時代背景を直接には知らないから、あまりイメージできなかったのだけど、本当に詳細に描かれていてある意味勉強になった。
佐々木譲好きかも。
もう少し読んでみよう。
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安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが―。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯びていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。
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良かった!
満足!
高村薫さんのミステリが好きで、
以降なかなか自分の好みに合った
ミステリに出会えず早十数年、
もう、自分がのめり込めるミステリには
一生会えないのであろうと、とうに諦めていたところ
来ましたよ。出会ってしまいました。
佐々木譲さん
たまりません。
「制服捜査」という作品が評判になり、読みたい本に
積んでおり、先日読んだところ、
絶対に長編が面白い確信を得て本作を読みました。
ミステリは、大概人がなくなるシーンが有るわけで、
人が死ぬぐらいの出来事は、
そーとー何かがあったわけで、
となると、登場人物達が薄っぺらく描かれていたり、
自分物描写が苦手で話のトリックに逃げ込んだ作品というのは
かなりつまらなく感じてしまうんですね。
佐々木譲さん良いです。
たくさん著作があるよーなので、
片っ端から読んでみます。
※以下今日買いました。
新宿のありふれた夜
ユニット
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三代に渡り警官となった安城家の物語。
安城清二~民雄~和也と一人づつの物語なのだが、清二が追っていた
謎を民雄が受け継ぎ和也が解明するというミステリーの要素も含まれている。
一人一人の人生や正義に対する想いを描いた物語を主題としているが
和也の章では少し毛色の違う物語が用意されている。
和也は祖父、父が追いかけていた事件の謎を解明するが、それさえも自分が信じる正義の道具として捉え、刑事ではあるが駐在として市民を
守ってきた先代達の考えを受け継ぎことで祖父、父の偉業を際立たせる
物語となっている。
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親子三代に渡る警察官の人生を描いたミステリー。昭和の戦後の貧しい時代から始まって、上巻のラストまでじわじわ盛り上がった。はやる気持ちを抑えて下巻を読み始めたのだけれど……あれ、なんか身が入らない。三代目も二代目と同じく公安のスパイをしている時点で、冷めてしまった。ラストもやや拍子抜け。正義を貫くのではなく、迎合して生きるのともまた違う。すっきりしないが、これはこれでいいのか?
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評判通りの面白さ、感動の大河ミステリでした。
頑張って日記をつけてたのですが、最後の最後にミスって全て消してしまいました…
とにかく感動巨編!男子、特に息子を持つ父親には絶対お勧めです!
2008このミス第1位ですが、第2位は『赤朽葉家の伝説』桜庭一樹著です。こちらは親子三代女の物語で、なんだか面白いな…と思いました。
赤朽葉~はまだ未読なのでいずれ読みたいと思います。
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祖父の清二、父の民雄、そして孫の和也も警官になった。
祖父が亡くなった日の真相を追っていた父。その真相を知って父は死んだのか?孫の和也が、その真実を暴く。
三代に続いた警官の血。それぞれに違う生き方があった。