ダメな経営者の見本
2020/10/20 19:08
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京スタイルをモデルとした経済小説。評者はファッション業界に興味があったので入社するつもりはなくても会社説明会に行った。頭の悪そうなオヤジが威張っていてろくでもない会社だなと思った。イエスマンを側近にして後継者を育てないって最悪の経営者だ。しかも金に汚くて詐欺を働くとは反社会的な企業といってよい。潰れてよかった,というのは言い過ぎかもしれないが,経済状況によって翻弄される企業として学ぶところは多かった。今年一番お薦めの経済小説です。
アパレル業界の裏側を覗ける一冊
2020/05/06 17:27
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投稿者:Riccio - この投稿者のレビュー一覧を見る
一人の職業人の一生を通じて描かれる、実在するアパレルブランドを基にした歴史小説。
話の展開も早く、どんどん読み進めるうちに、デパートの裏側、洋服の生産過程、業界地図がすっと見えてくる。
読み終わると、思わず、普段着ている洋服が私の手元に届くまでどのようなストーリーを辿ったのか、思いを巡らせてしまう。
一般大衆用の洋服のトレンドを通じて、昭和から平成の日本経済や世相が手触り感をもって描かれている。
アパレル業界のみならず、これからの日本の産業全般のありかたにも示唆を与える一冊。
すこし期待はずれ
2020/03/03 17:29
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投稿者:Masaru_F - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の過去の作品と比較すると、少し出来が悪いように思う。一つの視点で戦後のアパレルを俯瞰する読み物としては評価できるのだろうが、物語としては、誰が主役なのかが曖昧。
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「巨大投資銀行」や「格付会社」を彷彿とさせるクロニクル。著者の近作では1番楽しめたかも。アパレル業界は1番毀誉褒貶が激しかった気がするけど、雰囲気がよく伝わる。村上ファンドはいらなかったような気がする。
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ビジネスコラムで話題!
戦後のサクセス・ストーリーとバブル後の衰退を、虚実織り交ぜてダイナミックに描く一冊。
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アパレル業界の栄枯盛衰が感じられる小説。相変わらずよく取材されているなと感じた。20年前就職活動で百貨店をいくつか受けたが、現在このような再編が行われるとは思わなかった。村上ファンドも登場してこんなこともあったな〜と思わせてくれる。
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いやー、おもしろかった
戦後70年、国内アパレル・ビジネスの変遷
フィクションとは思わなかったけど、ブランドや人物もほぼ実名で登場しており、時代ごとの流行CMや唄が織り交ぜられ、一般的なビジネス書より数千倍楽しめた
百貨店アパレルの大手「オリエント・レディ」を中心として、百貨店、毛織メーカー、総合商社の栄枯盛というまさに“アパレル興亡”を克明に描いてる
百貨店バイヤーという絶対的な存在、ファッションより営業・デザインより品質を求めた軍隊体質の百貨店アパレル、カテゴリーキラーの勃興、村上ファンド…
アパレルだけではなく、他の産業も同じストーリーがあるけれど、戦後70年間のアパレル変遷のスピードはモノスゴイ
現在はここから5年経ってるけど、アパレルはさらに変化を遂げている
この先アパレルはどこへ向かうのか……
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普段の金融系の話でなくてもエキサイティングな黒木亮の描き口で楽しめたし、勉強になった。でもやっぱり金融系が好き。
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アパレル業界の栄枯盛衰を描いた本。ファッション業界に疎いので、東京スタイルがモデルと言われてもぴんとこないが、面白く読めれた。
どんなに時代が変わっても、人にとって服は必要なものであるが、その服を作って販売する会社が持続するとは限らない。そんなことを考えさせられた本。
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洋服やアパレル業界が大好きという個人的な思い入れがありたいへん熱中して夜更かしの上一気読みで読了。
著者な淡々とした筆致は相変わらずで、企業小説としてあまり子ども向けではない。重みのあるエピソードがこれでもかとばかりに詰め込まれていることもあり、それなりに本が好きな人でないと読み切れないのではないか。
デザイン的にはパッとしないけど一流のものづくり、という古き良き時代の東京スタイル的価値観が破れ去っていく過程を通じてアパレル業界の戦後史を辿れる。群像劇に近いと個人的には思っている。
アパレル業界は世界的には廉価ブランドとモエヘネシールイヴィトンの一教、国内はユニクロしまむらオンワードワールドと少数の勝ち組が最終決戦を繰り広げているように見える。
今後の業界の行く末が気になる。
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東京スタイルをモデルにした経済小説で、戦後から現在までのアパレル産業の遷移がよく分かる。東京スタイルは戦後に設立された会社で、設立当初は、余り布から既製品を作る事業をしていた。それが、高度経済成長の波に乗ることで、海外ブランドとの提携、高級感溢れるブランドを生み出し売上を拡大していった。
そんな折、村上ファンドが物言う株主として登場しプロキシーファイトをする展開になる。なんとか村上ファンドとの戦いを乗り切ったが、バブル崩壊による景気停滞によりアパレル産業は衰退していく。この時流を上手くとらえたのが、ユニクロやしまむらだ。従来の百貨店販売がメインではなく、生産から販売までを一貫して管理するSPAという事業モデルを打ち出した。
ユニクロは今や売上高一兆円超えで、2位のしまむらは5千億円、3位のワールド3千億円と大きく水を開けている。
そして、今やアパレル産業の主戦場はネット販売とSNSへ移行し、アパレルメーカーは百貨店販売を主軸に展開してない。
著書は上記のような激しい産業の変遷を緻密な取材で調べており、読んでいてどんどん惹き込まれた
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UNIQLOで全身を覆われてるんだよね。
気づいたら。
在宅勤務が主流になると、もっと大きな変化が起こるんだろうな
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バーバリーからユニクロまで、一アパレルメーカーの栄枯盛衰から、戦後のアパレル産業の変遷を辿った力作。衣料品作りから百貨店販売の裏側、原価まで。バブルなどその時々の我が身の振る舞いと歩みがオーバラップして、楽しく読了。
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アパレル業界のこと。戦国の世の時代物の間で読んだ。人の世は、虚実皮膜の栄枯盛衰。昭和の人々の平成の生き残りの物語と読んだ。
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自分が大学を卒業し百貨店に就職して、最初に配属された売り場が婦人服のドレス・コート売り場だ。
読み進めると懐かしさがこみ上げてくる。
書いてある事の事象が分かるので興味深く読めた。
当時の東京スタイルの営業の方々はどうしているのか気になる。