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紙の本
次々と覆される歴史の常識
2024/06/03 09:08
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
長篠合戦が織田の鉄砲隊vs武田の騎馬隊の戦で、新式の戦をした織田軍が旧式の騎馬で挑んだ武田軍を一蹴したというのが私の世代が日本史で習った内容だった、しかし資料の研究などでどうやら様子が変わってきているようだ。ある研究者がしているように一斉に三千もの鉄砲隊が3班になって「三段撃ち」で絶えず射撃して武田軍を壊滅させたというのは無理があるというのだ、三千人の鉄砲隊の一人一人は技量にも差があるだろうし、騒々しい合戦時に「撃て!」とか「構え!」とかいう号令が兵士たちにちゃんと伝わるかというのだ、まさしくそうだろう、それに信長が長篠で鉄砲隊による合戦を選択したのは本願寺との大戦に兵力を残しておきたかったのではないかとか長篠周辺が騎馬隊が駆け巡るような地形ではなかったという興味深い記述もあった
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一般的な戦国合戦と大差のない戦い
2024/05/08 21:12
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投稿者:K2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきによれば、著者による「長篠合戦研究の総決算」とのこと。同合戦がどのように語られ、認識されてきたのかを、多くの史料を取り上げて検討する。そうして見極めた長篠合戦の実像は、一般的な戦国合戦と大差のない戦いとの印象を受けた。武田方の敗因は、有海原に軍勢を前進させた勝頼の判断ミスにあったということだろうか。
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歴史通向き
2024/01/29 20:38
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は東京大学史料編纂所教授である。一般人向けの日本史に関連する著作を多く出版している本郷和人教授の同僚であるらしい。馬防柵と鉄砲の交代射撃(いわゆる、三段撃ち)により織田・徳川軍が武田軍騎馬隊を撃退したといわれている長篠合戦。鉄砲の交代射撃は、後世の軍記が創作した虚構であるとの指摘が早くからなされており、この戦術は現在ではほぼ否定されるに至っている。この鮮烈なイメージがどのように形作られてきたのかを様々な関連史料や絵画史料(合戦図屏風)を検証し、決戦の実像に迫るというのが、本書の趣旨である。様々な史料に基づく詳細な記述は、歴史通には興味深いだろうが、一般人には少々読みづらいのではないだろうか。終章の「刷新された長篠合戦像」で、おびただしい鉄砲が使われたとの記述はあるが、三段撃ちについては何の記述もない。やや消化不良の終章に思えた。因みに本郷和人教授著作の『徳川家康という人』では、長篠合戦について、次のように論じている。<「三段撃ち」があったかなかったかとは、歴史を見る上でどうでもいいことだと思います。…歴史として大切なのは、ここで野戦築城が導入され、戦場に大量の鉄砲が投入され、火力で武田を圧倒した事実。それでいいと思います。そういう戦いだった。>
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