紙の本
料理のカラー写真が鮮やかで秀逸です。
2024/01/21 16:42
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人は「インド料理=カレー」のイメージがどうしても強いです。
当書はインドに慣れ親しむ著者が、そのインド料理への固定観念を見事なまでに粉砕します。カレーではない、様々なインド料理が余すことなく当書で紹介されています。
途中、インド料理を撮影した写真が引用されています。一部はカラーです。そのカラー写真に撮された料理が実に鮮やかで、観ていて思わず食指が動くほど秀逸な出来栄えです。インドという国の現状、本来の姿について知りたい方々は必読の1冊です。
紙の本
やはりインドは広い。
2024/03/12 08:07
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
インド料理と私が思っているものは、インドのどこの地方の料理なのだろうか。インド料理とひとくくりに考えていたものをときほぐして詳しく教えてもらった。
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笠井亮平『インドの食卓』読了。「カレー」やビリヤニ、チャイといった定番インド料理の来歴から地域性やインド中華などなど。ベジタリアンの項がおもしろかった。ハヤカワ新書はじめてだけどカラー写真があっていい感じに食欲そそられた。
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・唐辛子やカシューナッツは外来の種で、もともとインドにはなかった。ポルトガル人によってもたらされたため、ゴア産のカシューナッツは高級とされる。
・ムガル帝国(ペルシア語でモンゴル)時代の統治にペルシア人官僚が多かったことで、プラオから派生したビリヤニが生まれた。
・キーマもペルシアの食文化だ。暑さ厳しい場所では食肉をすぐに調理しなければならない。肉をそのまま焼くと硬くなるので、挽き肉にした。
・この流れが、宮廷料理となる「ムガライ料理」のベースとなる。
・バターチキン発祥の店、モティーマハルの店主はもともとパキスタンで食堂を開いていた。
・タンドリーチキン(これも発案)が日によって余りが出る。硬くなったチキンをフードロスの観点からソースと混ぜて作ったのがバターチキン。
・パキスタンが分離独立していなければ、タンドリーチキンもバターチキンも生まれていなかったかもしれない。
・甘さが特徴のインド料理といえばグジャラート州。「カッティミーティ」は「甘酸っぱい」を意味するグジャラート料理を形容する定番表現だ。
・ベジタリアンにも分類がある。完全菜食のピュアベジ、卵はOKのエッグダリアン、曜日限定型ベジタリアン。
・何を食べるか、何を食べないかがアイデンティティとなる。
・ジャイナ教徒の92%、ヒンドゥー教徒の44%がベジタリアン
・肉食禁止の前提は「不殺生(アサンヒー)」の思想である。生き物を殺さないだけではなく、すべての生物に危害を与えないことを意味する。
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インド史に精通した著者。頻繁に現地で過ごしているため、鮮度の高く正確で多角度からの視点で解説。
本の主題はタイトルの通りだが、具体的で曖昧にしない解説が貴重。掲載写真も的確。
読了35分
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ヨーロッパ人のインド食文化概念→「カレー」の発明 インド料理ができるまで:高気温→殺菌効果のスパイス 唐辛子・ナッツはアメリカ新大陸から バーブルの食レポ フマーユーン・ビリヤニ 英国人・カレー粉 インド料理の誤解:モーティー・マハル タンドリーチキン→フードロス回避→バターチキン ナーン文化圏 ローティとチャパティー コルカタ・ビリヤニ 印度家庭料理・レカ 肉かベジか;マハラジャマックーチキンorベジ ベジタリアン・5億人・8種類 浄と不浄 ドリンク・フルーツ・スイーツ― インド中華料理 インド⇔日本
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いわゆるグルメ本とは異なり学者さん的の分析しており角度の違う情報が得られます 途中難しく飛ばして読んだりしましたが、貴重な情報がありましたら
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『#インドの食卓』
ほぼ日書評 Day757
副題に"そこに「カレー」はない"とあるので、インド料理を様々に分類する内容かと思いきや、インドの政治史や日本との関わりにまで踏み込む、なかなかに濃い内容。
著者は大使館勤務でインドやパキスタン方面にも長らく駐在した人で、現地事情にも通じているが、最終章で帰国前後(2000年代後半あたり)で、我が国におけるインド料理屋事情が様変わりした様の記述は、食通の方はそのパートだけでも読む価値がありそうだ。
追認も含め、参考になりそうなネタをいくつか。
インドでは、ある意味、ベジタリアンがノーマルで、肉食は「ベジでない」という言い方をする。
中村屋のカリーと、東銀座のナイルは、ルーツをインド独立の民族活動家つながり。
冒頭の国内インド料理事情。南北に加えて、東西のバリエーションも増えている。ベンガル料理とか、はたまたガチ・ネパ(ネパール人のやっているインドではなく、ガチのネパール)とか。さらに現地にはインド中華というカテゴリもあり、西葛西あたりでオーダーすると、作ってくれる店もある(日本でも天津飯とかエビチリとか独自の"中華"があるように、独特の進化を遂げたものらしい)。
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読んでてお腹すいた本。
カレーだけじゃなくて、インド関連の食事の話。
インドへ行ったら「毎日カレーなの?」って聞かれる質問に、著者も戸惑ってる感じが共感できた。カレーって言っても色んな種類があって、インドのスパイス使った煮込み料理のことをカレーって総称してるだけで、っていうめんどくさい回答を堪えて「毎日カレー食べてた」って答えてるところが特に。
インド中華についても書かれてて、そういえばメニューの端っこに炊麺とか書いてあったのを思い出した。インドでも中華が根付いてるんだな〜。インドだけじゃなくて中華パワーも侮れない…笑
個人的にはRRRのくだりや、インド旅でトラウマ級に甘かったグラブ・ジャムンの話も出てきて、一緒に旅した友達へ勧めたくなった。