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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
池澤夏樹の少年ものは鼻に突きそうだと思って後回しにしていたのが、これはなかなかよい小説だった。どことも知れない南の島でホテル経営をする父を手伝うティオ。あまり子ども子どもしていなくて適度に大人びて適度に無邪気。出てくるエピソードが不思議な要素も使うが、狙いすぎず見事にはまっている、と思う。これは快作。
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夏休み、リゾートのお供に盛っていった一冊。
心をざぶざぶ洗濯してくれる、さわやかな作品だ。こんなにわくわくして本を読んだのは子どものとき以来という気がする。
池澤さんのきれいな心が表れている作品だと思う。
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「個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさにあふれた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集」だそうです。島の人が素朴で素敵。いい大人が夜の見張りを1人でするのを怖がったり、ぶらぶらしていたり。ヘンに威張った大人もいないし、子供という枠に寄りかかっている子供もいない。とても楽しそう。
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現実的で難しい本ばかり読んでる私に、このやさしい本は子供のころのような夢と不思議な世界を思い出させてくれた。特に南の島を舞台にしたところがいい。ハワイの離島を舞台にしたのでは?と思っている。
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どこか南にあるさんご礁の島で、小さなホテルを経営する一家の息子、ティオ少年を中心とした連作短編。図書館で見つけて読んで以来、どうしても絶版になったハードカバーが欲しくて数年がかりで入手しました。
文庫本もいいけど、もしハードカバーが見つかったら絶対「買い」です。
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池澤夏樹のとても魅力的な童話集。こんなのを子どもの頃読んだり聞かせてもらえたら、良かったなと思う。今読んでもとても魅力的なのも確か。ティオの島に行ってみたくなった。
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これは 子どもに 読ませたい!
童話文学なんて久々に読みました。小川未明以来。。
でも「わかるように」書いてくれてるため、こちらの方が格段におすすめ。
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この本を教えてくれたヒトが「今頑張ってる人、これから頑張ろうとしてる人にプレゼントし続けている」と言っていたので、読んだ後贈りました。
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南の島のユラ〜っとした感じが伝わってくる文体。
子供でも大人でも楽しめる、ちょっと不思議な物語。
近代化が進む島の中に残る、ちょっと前の雰囲気がとても和やか。
忙しくなったときの方がもっと楽しめるんだろうなぁ。
僕は勝手に、イケザワさんがいつ登場してくるかちょっと期待してました。
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童話っぽい短編集で、ほのぼのとしつつたまに怖いところが日本昔話のよう。この人の島の空気の描き方は共感。
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初っ端の一編がいかにも少年らしくて瑞々しい。そして、それこそが私の思う南の島らしさで、ぐっとくる。
絵はがきが欲しくなるのでなく、旅に出て、そこから絵はがきを誰かに出したくなるように書いてあるのは素晴らしい。
時系列に話が並んでいるか確認しそびれたが、あとに進むにしたがって、ティオが説教めいた結論をわざわざつけて行くのがもったいない。
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南の島のティオという男の子を中心とした島での出来事をつづった短編集。
心の温まる話し、不思議な話し、おかしな話し。
どの話しも南の島の素敵な世界観に包まれていて、一緒に冒険をしたくなるような話。
惜しむらくは続編を切望せずにいられない事か(笑)
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南の島に暮らすティオの周りで起こった様々な出来事。
本当に癒される。
自分の中の何か大事なものが回復するような。
こういう世界もあるのだと信じられる。
ティオの島に行ってみたいな。
・・・帰れなくなっちゃうかも。
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-遠方で大事なものがいつまでも待っているというのは、なかなか幸福なことではないだろうか-
カタカナの「ピュア」がぴったりくるお話。働き過ぎのサラリーマンの皆さん、週末、ベッドの中で、この本を開いてみて! 懐かしい少年時代がそこに・・・♪
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重たい本を読んで、少しげんなりしていたので、小休止的な位置づけで読み始めたのですが、予想以上に癒されました。
気分転換に日帰りの小旅行に出かけてきたみたいな読後感。
目を閉じるとさらさらと波が浜辺に打ち寄せる音が聞こえてくる気がします。
池澤夏樹先生の文章と世界観は児童文学として描かれた本作でもとても透き通っていて美しいのです。
ティオの目を通してみた島での出来事が10篇にまとめられて、その1つ1つが共鳴し合い、心地よいハーモニーを創り出しています。
『帰りたくなかった二人』が特に印象に残っています。
私たちの内側に秘められた願望がぶわーっと溢れ出しているみたい。
『絵はがき屋さん』で「大人になったときに、どうしても好きな人ができて、来て欲しくなったら投函」する手紙がどうなったのかが気になります。
全体的にファンタジーのような不思議な出来事が次々と起こるのに、自然と人が、都会よりも密接に結びつくこの島ではどういうわけかありのままに、さらりと受け止められるのはなんでだろう。
私もティオにこの島を案内してもらいたいなぁ。
《所持》