新シリーズでは性格づけも変わったのかもしれません
2005/09/20 23:07
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
てっきり何処ともなく消えていったと思っていた宗像教授の復活です。
復活第1話は、イタコに絡めて縄文時代の土偶の成り立ちを探ります。第2話は、龍と百足の対決伝説に金属をめぐる暗闘を重ねていきます。おなじみの忌部捷一郎も登場して、ますます復活具合が波に乗ってきている感じです。第3話では聖徳太子伝説にまで迫っていきますし、第4話でインドにまで行ってしまいます。
どこかの社会科の先生がテレビで、歴史は変わるものだというようなことを言っていましたが、確かに宗像教授のような視点をもって歴史を眺めると、新たなものが見えてくるのかもしれません。
だからこそ、以前のシリーズのように数ある論客をバッサバッサと斬りまくって欲しいのですが、どうもこの新シリーズの宗像教授は柔和になってしまったようにみえます。かつての教え子に優しくしてみたり、インドで迷いを見せてしまったり、何となくらしくありません。第2話のようにもっと痛快に論破していってほしいものです。
歴史×民俗学×推理×対決。宗像教授の行く先々から目が離せない!
2010/07/21 06:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月乃春水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東亜文科大学の民俗学教授・宗像伝奇(むなかた ただくす)。専門テーマは「鉄」。研究分野は、ヒッタイトの古代から各地に鉄資源を追い、鉄器を作っていった人々の歴史と文化をたどること。
「遥かな過去と現在が、ミステリアスにしてドラマチックな出会いを果たす興奮に、あなたも酔いしれてみませんか。」と、ビーケーワンのブックフェアで紹介されていて手に取りました。
傑作伝奇ロマン『宗像教授異考録』
第1集には4話が収められています。
巫女の血脈
百足と龍
大天竺鶏足記
天平のメリー・クリスマス
青森のイタコ、滋賀県・三上山に伝わる百足と龍との戦いの伝説、武田信玄の埋蔵金、聖徳太子とキリストの伝説の共通点、日本書紀の中に組み込まれているキリスト教の要素、インドの原始仏教の遺跡巡りなど、地域も時代もテーマも多岐にわたっていて、まったく驚くほど。
無関係にみえる二つの事象に奇妙な共通点が…?探っていく中での人とのやりとり。これが濃くて、たのしめます。元教え子で夫を亡くした津島、歴史研究家(自称?)忌部捷一郎、妹の忌部神奈、仏法協会の亜南などが登場します。
歴史×民俗学×推理×対決。
この4つが掛け合わされて、ものすごいことになっています。想像の枠がぐーんと引き伸ばされていきます。
フィクションとのことですが、わたしは地域の伝承、民俗学には興味をひかれているので、これはおもしろい!と堪能しました。
このシリーズから目が離せなくなりそうです。
本についてのよもやま話。 <ブログ> 本のことあれこれ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの宗像教授が帰ってきた!
それだけでも十分嬉しいがあの押しの強さもそのままなのが(笑)
今回は阿南さんに全部持っていかれましたが。
いつか何処かで彼と再会できますように。
投稿元:
レビューを見る
宗像先生の新作!鉄の研究なんてしてたんですね、宗像先生・・・。そうすると、そのうち中臣藤原氏も出てくるかなー?聖徳太子の話がおもしろかった。宗像先生の前シリーズのおかげで、山内丸山遺跡は無条件で怖いです・・・。
投稿元:
レビューを見る
まっていました!教授の説に再び触れられるとは・・・!感激の余り本屋でこの本を抱きしめてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
帯表
伝奇ロマンコミックの最高峰
待望の新シリーズ始動!!
民俗学研究の第一人者・宗像伝奇教授が、神話、伝承に隠された更なる謎を解く!
裏表紙
「イタコと土偶」、「百足と龍」、「聖徳太子とキリスト」、「仏陀の高弟と鶏」・・・
それぞれ無関係に見える二つの事象には、奇妙な共通点があった。単なる偶然か? あるいは?
世界各地で語り継がれてきた伝説や神話、古来から受け継がれてきた風習等には、何らかの歴史的事実が秘められている。東亜文化大学教授・宗像伝奇が閉ざされし歴史の真実の扉を開く。
投稿元:
レビューを見る
伝奇考に比べ、なんだか中身が薄かったような。
神南火・女の神話シリーズの主人公忌部加奈の登場が印象的。
ところで「大天竺鶏足記」で、
亜南(アナンダ?)は原始仏教に憧れてたんだろうから、
苦しい修行して、「必ず生まれ変わって」はまずくないかと思う。
仏教修行の一番の目的は輪廻(生まれ変わり)からの解脱だったはず。
ヒンドゥー教は違うのかな?
気になったので。
投稿元:
レビューを見る
宗像教授伝奇考の続編。内容はほぼ一緒。ただ「伝奇考」に比べると若干オカルト色が薄まり、学術色が強くなった感がある。(ファンタジーな結末は減り、学術的な解釈をして終わる結末が多い)
民俗学をベースにしたSF漫画。学会でも異端で頑固者、体が大きくタフな宗像教授が、既存の民俗学の解釈にとらわれず、数々の事件を民俗学t系に解釈して解決する、というもの。
テーマとしては諸星大二郎の「妖怪ハンターシリーズ」とよく似ているのだが、同じテーマで違う個性の作者が書くと、ここまで違ってくるか、という違いが面白く、どちらも併読することをおすすめします。
諸星大二郎氏が悪い夢を見ているような、幻想的で理論的解釈よりも完成を重視しているのに対して、この作者は性格的なものなのか、かなりきっちり理論的に解釈しています。絵のタッチも前者はぼんやりしているが、こちらはきっちり細かい線で書き込んでいるタイプで違いがはっきりしている。
内容は濃く、ちょっとした民俗学系のトンデモ本を読んでいるのと同じくらいの内容があります。字が多く、Kindleサイズに縮小して読むと字が潰れて読めませんでした。
投稿元:
レビューを見る
宗像教授伝奇考の続編にあたる作品、毎度のことながら 面白い解釈に思わず膝を叩きます。宗像教授の自信あふれる説明に思わず全部信じちゃいそうになってしまう、そういういい意味で困った作品。
投稿元:
レビューを見る
第一話の表紙、宗像教授全身肖像のバックは本棚。この本棚がまさに宗像教授の脳みその中身!ブック・セルフ・ブランディング。本棚の背表紙のタイトル見るのに妙に時間をかけてしまった。
絵、ストーリーとも、細部のリアル感への拘りが、本書の命!伝説・神話から歴史に切り込む民俗学?漫画。
投稿元:
レビューを見る
民俗学教授が主人公のファンタジー(?)です
作者はもともとSF作家ですが、独学で学んだという民俗学への豊富な知識をもとにしたお話は、大変読みごたえがあります。
ちなみに、ネームが多く、酔っ払っていると内容が理解できなかったりします。。
投稿元:
レビューを見る
民俗学者、宗像教授が各地の神話・伝承を読み解きつつ、そこで事件に巻き込まれる謎解きサスペンス。前シリーズ『〜伝奇考』よりまとまっている感じだが、インパクトは超えない。
投稿元:
レビューを見る
巫女の血脈/『ビッグコミック』 2004年10月25日号、11月10号
百足と龍/『ビッグコミック』 2004年11月25日号、12月10号、12月25日号
天平のメリー・クリスマス/『ビッグコミック』 2005年1月10号、1月25日号
大天竺鶏足記/『ビッグコミック』 2005年2月10号、2月25日号
投稿元:
レビューを見る
1巻のみ読了。宗像教授シリーズを読むのははじめて。歴史学や民族学の知識がほとんどない私でもそれなりに楽しく読めた
投稿元:
レビューを見る
なんだろうこのどっしりとした重厚感はと読み応えは
よくこんな地味〜な内容でここまで読ませるものだと思う。それこそこの手の漫画にありがちな、単に知識をひけらかすだけのとってつけたような短編とは訳が違う。知識があってのストーリーだしストーリーが作品の知識をさらに魅力的に引き立てているのだ。
しかし宗像教授渋いぜ。カッコよすぎるおっさんだな。強そう