紙の本
効率化と人間性
2024/06/01 20:14
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
多忙を極める裁判所にAI導入のお試し。その実用性が認められつつあるなか、腑に落ちない感情を抱える円ちゃん。
そんな時、父親の刺殺事件をおこした18歳の裁判が始まります。
事件の真相、AIの在り方、中国の思惑、さまざまな様相が絡み合う、考えさせられる展開に。
AIの問題は高い利便性の反面、さまざまな弊害が問題となっています。そんなことも改めて考えることにつながります。
紙の本
deus ex machina
2024/03/25 07:46
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
裁判の世界にAIが進出そしてソフトは中国製という、ありそうな状況を描いた長編。SF的ですが、殺人事件も絡みます。「静おばあちゃんにおまかせ」や「テミスの剣」に登場する高円寺円が主人公の、しっかり中山七里ワールドです。「AI裁判官」、判決まで委ねるのは抵抗がありますが、データ分析には有効ではないかと思いました。
電子書籍
円がんばれ
2024/04/04 01:05
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
思わず、あ、あの静おばあちゃんのお孫ちゃんが!と、うれしくなりました。おばあちゃんと同じ世界で、頑張って欲しいです、正確にいうと、立場は、違いますが。お話は、さすが現代、A.I.で裁けるか、という重いテーマ。
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いつかお祖母様と同じ道を歩んで主人公として登場してくれることを願っていたので概要を知って発売が楽しみでした。
完璧ではない主人公が登場するのは中山作品では珍しく、主人公が感じる感覚の距離が近いからか一緒に考えているような読み心地でした。
テーマはタイトル通り「AI」を取り巻く今の問題定義。AIを作るのも使うのも人。そしてそれを通して見える世界はまだスタート地点。そこに政治的介入や思想的感情が入ってしまえば間違った道に進む危険もある。
慎重に、かつ柔軟な心。これはAIに限ったことではないけれど今まで無かったものに対するには必要なことかな。
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静おばあちゃん以来の円が主人公で嬉しいです。しかも、ついに裁判官になったんですね。
裁判をAIで判断を下すってのはありそうですよね。円は静おばあちゃんの教えが根底にあるから、しっかりしていてホッとします。むしろ、周りの先輩達がこぞってAIに頼ってるのも危うい感じがしました。
他のシリーズでも頻繁に出てくる葛城が、本来のシリーズにでているのも嬉しかったです。
円のシリーズとしてシリーズ化希望です。
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中国製AI裁判官を試験
裁判官と同じ判決をする
18歳の高校生が家庭内暴力の父を殺す
AI裁判官の判決は死刑
高校生の友人に聞くとイジメや職業差別を嫌う
誰かを庇っているのが判明
殺したの弟。弟は少年法に守られる。
プログラマーに試験させると、尊属殺人事件のデータが抜けていた。中国では尊属殺人は死刑
自国の法律を強要しているので導入は却下
プログラマーはこの程度のものなら作れる
AIは新しい判断は出来ない。
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#読了 #有罪とAIは告げた #中山七里
東京地裁では、中国製のAI裁判官〈法神2号〉のテスト運用をすることに。そんな中、18歳少年による父親殺しが起きて…
専門用語などスマホ検索しながら読みました。永山基準や尊属殺人など。判断の難しい裁判が、どのようにして裁かれているかもっと知りたい。
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人間にしか出来ないこととAIの進化に気持ちと結果がついていけていない現代を上手く小説にしていると感じました。七里先生の本は細かく丁寧な描写が多く好きです
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法律の蘊蓄やAIの蘊蓄が多くて面白くなってこないな〜と思いながら読み進めたものの、結末はある種のハッピーエンド、満たされてスッキリした。
殺人事件の犯人・罪状・量刑、裁判AI「法神」の評価、今後の展望、いずれも限られた条件の中では最適解ではなかろうか。
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時代に相応しい一冊。生成AIの可能性についてはこれからもっと議論されていくだろう。特に今回の法曹の世界においては感情ではなくデータベースで判断をすることは個人的には望ましい方向性だと思いながら読み進めたわけだが。。終盤になるにつれてその想いが徐々に揺らぎ最後は覆させられた。果たしてAIに冤罪は見抜けるのだろうか。とても深い一冊でした。
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AIが判決を下す?
事務の効率化のために中国から試作品として送り込まれたコンピューターには欠陥があった?
結末は見えているのだが、一気読みさせる力は十分。
この作者の作品としては、内容が薄いかな。
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AIのことはよく知らないけれど、使うのではなく使われることになりかねないのだなと感じた。
感情と創造ばかりでもダメかとは思うが、全くないのもダメということか。
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表紙のオビに「20分後の未来について考えさせられる」って書いてあったからもっとSFなAIモノかと思って読んでいたけど、むしろ現代的な法曹ノベルだった。
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AI裁判官に判決を任せる日もそう遠くない。
そんな風に思わせるストーリーが恐くもあり面白くもある。
冒頭は法律の話が中心で多少の読みにくさはあるものの、途中からは一気に読める。
業務効率化のためAI導入を推奨する者、全て自分の手で行おうとする者。
両者相容れない中、18歳の少年が尊属殺人で起訴される。
判決に頭を悩ませる一方で、彼の様子にはどこか気になる点がある。
この先どんな展開が待ち受けているのかと思うと、頁を捲る手が止まらなかった。
あと、円と公彦カップルのやり取りが読めて嬉しい。
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奇しくもこの本の前に「AI vs. 教科書が読めない子供たち」を読んだので、AI関連記載の底の浅さが見えたのと、中山作品にしてはプロットが大甘なところがマイナス。テーマ自体は大事なテーマなので、裁判以外でもAIと人間哲学の鬩ぎ合いものは読んでみたいものだ。