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6件
崩れゆく絆
古くからの呪術や習慣が根づく大地で、黙々と畑を耕し、獰猛に戦い、一代で名声と財産を築いた男オコンクウォ。しかし彼の誇りと、村の人々の生活を蝕み始めたのは、凶作でも戦争でもなく、新しい宗教の形で忍び寄る欧州の植民地支配だった。全世界で1000万部のベストセラー、アフリカ文学の父アチェベの記念碑的傑作待望の新訳!(『THINGS FALL APART』改題)
崩れゆく絆
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崩れゆく絆
2022/10/27 09:30
伝統の崩壊
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投稿者:令和4年・寅年 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アフリカの部族の暮らしが変わりゆく時代の風景。風習によって維持されてきた一つの社会が崩壊していく。キリスト教が入ってきた時の森と教会の役割もまた印象深かかった。
崩れゆく絆
2020/01/21 23:27
異国の生活
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末にボリュームある解説があってかなり参考になる。それに丁寧な注釈はそのページにあって、イボ族の歌詞も日本語に訳され、付属の栞には登場人物まで載っていて良心的な本作り。慣れないアフリカ文学という敷居の高そうな本だが、その丁寧さには好感。ウォムフィア村のオコンクウォという男が、村の中で声望を得て財をなし妻も3人と子供たちといちおう平和に暮らしているが、その男性的な権威と力に頼る頑なさのために罪を犯して転落していき、最後には(この文化の中では忌み嫌われる)自殺を遂げる。当時のアミニズムの世界観での人々の暮らしと、迫りくるヨーロッパのキリスト教による侵略との対比の中で簡潔に描いて力強い。その文化は異様にも映り始めはとっつきづらいが、読み進むうちに独自の一貫した論理もあって洗練されていることがわかり、この小説が垣間見せてくれたその世界は忘れ難い。
これが3部作の最初の小説なら、その後の作品も合わせて訳してくれたらと思うのは贅沢というものだろうか。
崩れゆく絆
2020/07/26 17:44
崩壊と転落
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
アフリカ固有の文化や風習が失われていく過程が、淡々と描かれています。すべてを手にした後で破滅へ向かう、主人公・オコンクゥワに現代の成功者を重ねてしまいます。