- みんなの評価
11件
字のないはがき
人気2大作家共演! 感動の名作を絵本化。
【教科書にも載っている実話を絵本化!】
このお話は・・・
脚本家、エッセイスト、直木賞作家である
故・向田邦子の作品の中でもとりわけ愛され続ける
名作「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年講談社)が原作。
戦争中の、向田さん一家のちいさな妹と、
いつも怖いお父さんのエピソードを綴った感動の実話です。
向田邦子さんのちいさな妹・和子さんが主人公。
ぜひお子さまと語り合って欲しい作品です。
【あらすじ】
戦争時代、ちいさな妹が疎開するとき、
お父さんはちいさな妹に、
「元気なときは大きな○を書くように」と、
たくさんのはがきを渡しました。
しかし、大きな○がついたはがきは、
すぐに小さな○になり、やがて×になり・・・。
【直木賞作家2人の夢の共演!】
当代人気作家の角田光代と西加奈子の最強コンビで
美しい絵本によみがえりました。
大の向田ファンで知られる角田光代の渾身の描写と
西加奈子の大胆な構図と色彩をぜひ堪能してください。
字のないはがき
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
字のないはがき
2019/06/16 15:34
現代の小学生にも寄り添える
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
向田邦子の名エッセイが、ついに絵本になった。
「字のない葉書」は、原作のエッセイそのものを、平和教育の教材に出来ないかなあと、考えていました。
でも、ちょっと小学生にはなじみにくいかな、と思っていました。
それが絵本になったらなんとかなるのではないか、と手に取ると、なんと……角田光代がリライトして、西加奈子が絵をつけてる!
これは現代の小学生にも寄り添える内容になっているだろう、と思って読むと、期待通りでした。
読後は、かわいそうだったね、家族の絆は大事だね、で終わるのではなく、そんな小さな子をかわいそうな目に遭わせたのはだれなのか、家族の絆を壊したり利用しようとしたのはだれなのか、というのをしっかり考えないと、この絵本の意味はなくなります。
大人が読んで感動して、子どもにもしっかり感じさせて考えさせたい絵本です。
字のないはがき
2019/07/07 09:12
こんな贅沢、あっていいのだろうか
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第161回直木賞の候補作が先日発表されました。
候補になった6作品全部が女性作家によるもので、これは芥川賞も含めて史上初ということで大きな話題となりました。
熱き女の戦いを制するのは誰か、発表は7月17日。
といっても、女性作家の活躍は近年目を見張るものがあって、候補がすべて女性作家になってもあまり違和感がありません。
そんな中、手にしたこの絵本の、なんとも贅沢な顔合わせに、ちょっと震えました。
原作が『花の名前』などの短編連作で第83回直木賞を受賞した向田邦子さん、それをもとに文を書いたのが『対岸の彼女』で第132回直木賞を受賞した角田光代さん、そして絵を描いたのが『サラバ!』で第152回直木賞を受賞した西加奈子さん。
こんなごちそう、あまりない。
この絵本の原作は向田邦子さんの短いエッセイで、『眠る盃』に所収されています。
中学生の高校の教科書にも採用されていて、読んだ子どもたちもいるかと思います。
戦時中の家族の姿、特に向田さんが愛してやまなかった父親の姿が見事に描かれたエッセイです。
戦争で疎開をやむなくされた幼い妹、その妹に父は自宅の住所を書いたたくさんのはがきを持たせます。
そのはがきに元気な日はまるをつけておくりなさい、と父を言って幼い妹を疎開先に送り出します。
最初は大きなまるを書いて届いたはがきは、やがて小さなまるになり、ついにはばつになってしまいます。
疎開先でつらいめにあった妹が家に帰ってくることになった日の、父の姿を描いて(西さんの絵は父の足や下駄の様子でそんな父の愛情をうまく表現しています)感動の、絵本に仕上がっています。
字のないはがき
2022/08/21 15:00
おすすめ!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bug - この投稿者のレビュー一覧を見る
向田邦子さんの原作は中学の教科書にのっています。これは、絵本にしたものですが、文も絵もほんとに素晴らしい!