- みんなの評価
9件
荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで
著者 伊藤俊一 著
荘園は日本の原風景である。公家や寺社、武家など支配層の私有農園をいい、奈良時代に始まる。平安後期から増大し、院政を行う上皇の権力の源となった。鎌倉時代以降、武士勢力に侵食されながらも存続し、応仁の乱後に終焉を迎えた。私利私欲で土地を囲い込み、国の秩序を乱したと見られがちな荘園だが、農業生産力向上や貨幣流通の進展に寄与した面は見逃せない。新知見もふまえ、中世社会の根幹だった荘園制の実像に迫る。
荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで
2021/11/03 22:08
中世の分権性を象徴する「領域型荘園」
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
奈良時代から戦国時代まで、荘園の歩みをたどることで中世の社会に迫る意欲作。免田を核にして領域を囲い込んで成立する「領域型荘園」の枠組が、中世の分権性を象徴するようだ。室町期には、守護の在京が荘園制の維持に作用するが、応仁の乱後に守護が在国するようになり荘園制は終焉するという展開はわかりやすい。
荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで
2021/10/26 07:24
荘園にこれほどの歴史があるとは・・・
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は歴史に疎いので、当書を読んで、荘園にこれほどの歴史があることを痛感し、学びました。
荘園をテーマに、新書1冊が著せることに驚きました。立派な歴史書と思います。読み応えも十分にありました。
荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで
2022/11/04 17:16
墾田の歴史は我が先祖の歴史
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
飛鳥時代から750年続いた制度。正に、日本の根幹をなした制度を続けたということに敬服する。荘園の生まれ、改善、盛衰などが良く分かった。自分の故郷、安佐郡三川村がだれの荘園だったのかとても興味がある。その中で自分の祖先がどのように生き続けたのかとても知りたい。