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13件
反日種族主義
著者 李栄薫・編著
激震が走った話題のベストセラー
憂国の研究者グループが、慰安婦問題、徴用工問題、竹島問題などを実証的研究に基づき検証。韓国に蔓延する「嘘の歴史」を指摘する。
目次
日本語版序文
はじめに
プロローグ 嘘の国
●第1部 種族主義の記憶
1 荒唐無稽『アリラン』
2 片手にピストルを、もう片方に測量器を
3 食糧を収奪したって?
4 日本の植民地支配の方式
5 「強制動員」の神話
6 果たして「強制労働」「奴隷労働」だったのか?
7 朝鮮人の賃金差別の虚構性
8 陸軍特別志願兵、彼らは誰なのか!
9 もともと請求するものなどなかった――請求権協定の真実
10 厚顔無恥で愚かな韓日会談決死反対
●第2部 種族主義の象徴と幻想
11 白頭山神話の内幕
12 独島、反日種族主義の最高象徴
13 鉄杭神話の真実
14 旧総督府庁舎の解体――大韓民国の歴史を消す
15 親日清算という詐欺劇
16 ネバー・エンディング・ストーリー 「賠償!賠償!賠償!」
17 反日種族主義の神学
●第3部 種族主義の牙城、慰安婦
18 我々の中の慰安婦
19 公娼制の成立と文化
20 日本軍慰安婦問題の真実
21 解放後の四十余年間、慰安婦問題は存在しなかった
22 韓日関係が破綻するまで
エピローグ 反日種族主義の報い
解説 「反日種族主義」が問いかける憂国 久保田るり子(産経新聞編集委員)
文庫版付記
※この電子書籍は2019年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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反日種族主義 日韓危機の根源
2019/11/16 23:27
韓国の良心的な実証主義歴史学者の論文集
31人中、29人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
韓国で10万部売れたと言う歴史学者達の論文集。特に著者代表の金栄薫の慰安婦に関する論文は、ビルマで慰安所の帳場係だった朝鮮人の日記や他史料を使って慰安婦が性奴隷などではなかったこと、高収入であり故郷に送金したり、借金返済して帰国した者も多数いた事を実証的に明らかにしている。また金泳三時代に日帝が韓国の国土の<気>を奪うためとして山に打った鉄杭を掘り出した事業は、風水占い師の非科学的な発言が基であり、殆どが測量用の標柱だった事が論じられている、こうした韓国特有の思考法は、韓国も北朝鮮も檀君以来の族譜に連なる一族だと言うシャーマン的な世界観に基づいており、それが隣国を極端に嫌う反日感の原因であり、西洋的な国民意識やナショナリズムとは全く違う「種族主義:」とでめ言うべきものだと説いている、大変興味深く、最近では出色の韓国論だと思う。韓国国内にも実証的研究をする良心的な学者もいるし、言論出版の自由もまだある。そこがまだ救いだ。
反日種族主義 日韓危機の根源
2022/01/15 17:33
反日の克服にはまだまだ遠い
19人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
邦訳版の出版後、共著者の李宇衍氏が暴漢に襲われたそうです。幸い大事には至らなかったものの反論があるなら言論で臨むべき、暴力で臨む時点で韓国の底が知れます。
いくつか本書で物足りない点から挙げてみます。わが国では近現代史をおざなりにする傾向があり、日清・日露戦争や朝鮮併合といった時系列をお忘れの方も多いかもしれません。このあたりの概略や簡単なコラムがあってもいいように思います。
本文も独特の翻訳なまりや原文の慣用句を直訳したり、つかえてしまう箇所もあります。「親日派断罪」やその政治的背景は読者にはなじみが薄いでしょうし注釈や解説があってもいいでしょう。邦訳を急いだのは分かりますがこのあたりは不親切な構成と感じます。
さて、正確な数値の記録と統計は近代国家の礎です。韓国側からはなにかある度に「奴隷労働」「無賃」と非難がましい声があがります。当時の物価や賃金というのも日本側では膨大な記録が残されていて、史料からは激務ながらも破格の報酬だった事がうかがえますが、当時の朝鮮側の記録ではこうという話を韓国側が持ち出してきた記憶はありません。著者らの「数字は嘘をつかないが数値を誤読させ嘘をつく学者」が後を絶たないという指摘は実に的確です。
ここを突かれると「日本が記録を捏造した!!」と荒唐無稽な話に飛ぶのが韓流とでもいえるでしょうか。
他方で巻末の久保田るり子氏の解説も気になります。部分引用しますと「(前略)本書は社会現象ともいえる注目を集めベストセラーとなった。それはこの本が、(中略)日韓基本条約、請求権協定を否定する韓国文在寅政権に真っ向から挑む歴史観批判となったからだ。」文政権に挑む、さすがですね。
通読すると編著者・共著者とも反日性向に変わりはないようです。もちろん「文政権の反日は雑だからそれよりも緻密な反日を」といった低レベルなものではありませんが、まだまだアンチ文政権の側面を強く感じます。
現時点で反日は前提で、硬派か軟派かの違いだけのようです。誠実な史学者でも反日を抜きに物事を語れない、これは恐ろしい話です。
終章で編著者は「百九年前、一度国を失った」と記しています。それ以前が国と呼べる体だったかは疑問で、夢見がちな印象が拭えません。李承晩を賞賛もしますが、彼の「上海臨時政府」からウソと反日の歴史が始まるのですから。
反日の克服はまだまだ遠く、右派左派というイデオロギー戦の色が抜けていませんが、本書は反日克服の足がかりとなる偉大な一歩かも知れないと期待しています。
2019/11/20 22:38
勉強になりました
15人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tide - この投稿者のレビュー一覧を見る
韓国人向けの本なのでしょうが、日本人が読んでも大変勉強になる話でした。
日本の植民地政策への批判を底流に持ちつつも、冷静に資料をもって日韓の諸問題を説明しており、読んでいて非常に納得感がありました。