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28件
一切なりゆき 樹木希林のことば
著者 樹木希林
芝居の達人、人生の達人──。2018年、惜しくも世を去った名女優・樹木希林が、生と死、演技、男と女について語ったことばの数々を収録。それはユーモアと洞察に満ちた、樹木流生き方のエッセンスです。
〇モノを持たない、買わないという生活は、いいですよ
〇人の人生に、人の命にどれだけ自分が多く添えるか
〇欲や執着があると、それが弱みになって、人がつけこみやすくなる
〇子供は飾りの材料にしないほうがいい
〇アンチエイジングというのもどうかと思います
〇人間でも一回、ダメになった人が好き
〇もう人生、上等じゃないって、いつも思っている
〇女は強くていいんです
〇つつましくて色っぽいというのが女の最高の色気
〇最期は娘に上出来! と言ってもらいたい
【目次】
はじめに
第1章 生きること
第2章 家族のこと
第3章 病のこと、カラダのこと
第4章 仕事のこと
第5章 女のこと、男のこと
第6章 出演作品のこと
喪主代理の挨拶 内田也哉子
樹木希林年譜
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一切なりゆき 樹木希林のことば
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一切なりゆき 樹木希林のことば
2019/01/13 17:11
2度3度と読むことをおすすめする。その時々の心持ちでよむと、違った味わいが出てくる言葉がみつかる。
9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
樹木希林の言葉をあつめた「一切なりゆき」
見た者の印象にいつまでも残る存在感のある名女優であり、破天荒な内田裕也との夫婦関係、もっくんを娘婿にもつ家族のことなど樹木希林には普通ではないオーラが発せられていた。 しかし、その役者魂は「一切なりゆき」なのだそう。
本書は生前のインタビューや雑誌に書かれたものを集めた希林さんの生き様である。 自分の始末は自分でするという日常。モノを持たない、買わない生活、存在をあるがままに認める。
語られる子育てや孫への対応もドライで突き放しているようにみえる。家族関係については、希林さんへのアンサーのように也哉子さん、裕也さん、もっくんが思いを語るモノを出版したらどうなるのかなとも思う。
迷いのない心の持ち主かと思えば、夫に謝りの言葉を残そうとする希林さん
晩年は、全身がんを患いながら演技してきた。しかし、病に対しても「一切なりゆき」の体で対応する。
役者としての演技は「誰もがやること」が一番難しいという。希林さんの演技を見ていた私には意外な言葉だ。
さらっと読めるのだが、言葉が深いので、2度3度と読むことをおすすめする。その時々の心持ちでよむと、違った味わいが出てくる言葉がみつかる。
一切なりゆき 樹木希林のことば
2019/01/17 14:27
樹木希林さん
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:らーら - この投稿者のレビュー一覧を見る
樹木希林さんがまだ、若い頃のテレビを見ていた時、どうして
こんなに、素の演技ができる人なのだろうと、いつも気になっていました。
歳を重ねる毎に、どんどん、この方の生き方に、憧れといいますか、
人生の基本といいますのでしょうか、演技も感銘を受けられる存在になっておりました。
樹木希林さんの生きるヒントがほしいと思い読ませていただきましたが、
本当に自らを省みる良い本となりました。
【夫に優しい言葉をかけるのでは、なく 夫が優しくなれる言葉をかける。】
この文がとても難しいですが、大事な言葉で頭からはなれません。
一切なりゆき 樹木希林のことば
2019/10/30 15:42
十分生きて自分を使いきったと思えることが人間冥利に尽きるってことなんじゃないでしょうか
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
おごらず、他人と比べず、おもしろがって平気で生きればいい。生きるのに精いっぱいという人が、だいたい見事な人生を送る。しっかり傷ついたりヘコんだりすれば、自分の足しになる。「一番トクしたなと思うのは、不器量だったこと」「淡々と生きて、淡々と死んでいきたい」と語る樹木希林さん。他人の評価や物欲に流されず自然体で生きる人が発した悟りの言葉が、この本には溢れている。生きるという事。幼い時には解らなかった事が病気になってわかる事がある。おごらず他人と比べず面白がって平気に生きればいい。樹や木が集まり希な林を作るという芸名に変更。全身がんー自分を使いきって死にたいと。変わった人生観で、彼女ほど達観した物事への見方が出来る人は、そういないと思う。癖が強く、芯の強い、素敵な女性だったんだなぁ、と。一言一言がとても深い。