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ミミズクと夜の王

著者 著者:紅玉 いづき,イラスト:磯野 宏夫

魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。 額には 「332」 の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。 自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。 願いはたった、一つだけ。 「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」 死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。 全ての始まりは、美しい月夜だった。 ―― それは、絶望の果てからはじまる、小さな少女の崩壊と再生の物語。

ミミズクと夜の王

572 (税込)

ミミズクと夜の王

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みんなのレビュー6件

みんなの評価4.5

評価内訳

紙の本毒吐姫と星の石

2010/11/21 00:43

姫として育てられなかったお姫さま

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 星占いで政治を決める小国ヴィオンに姫として生まれたエルザ・ヴィオンティーヌは、誕生して直ぐに下町に捨てられる。占いで凶兆が出たという理由で。呪いの姫と噂されながら、全てのものに毒を吐くことで生活の糧を得て生きて来たエルザは、ある日突然、王宮に連れ戻される。再び占いにより、夜の王の住まう森の近くにある聖剣の国レッドアークの異形の王子に嫁ぐことが決まったというのだ。
 生まれてから一瞬たりとも王族としての暮らしを経験することも無く、寒さと飢えにさらされて生きて来たエリザは、毒を吐けないように魔法で声を封じられ、無理矢理に輿入れすることになる。そこで出会った王子、クローディアス・ヴァイン・ヨールデルタ・レッドアークの手足に付与された夜の王の魔力により声を取り戻した毒吐き姫は、ディアを拒絶し逃げ出そうとする。
 そんな彼女を受け入れ、自由に過ごさせるディアや、聖騎士アン・デューク・マクバーレンやその妻で聖剣の巫女であるオリエッタに触れるうちに、彼女にも少しだけ変化が見えてくる。そんなとき、彼女を捨てた国ヴィオンに政変が起きる。

 星と神の運命において、という聖句により翻弄されて生きてきたエルザは、姫としての権利を受け取ることもなく、国のために人生を捧げるという、王族の統治システムの中に組み込まれてしまった。
 一方、彼女が嫁ぐレッドアークの王子ディアは、呪われた四肢を持ち監禁されて過ごした過去を持つ。そんな彼が王子として立ち、国と民を護るという覚悟を見せることで、何不自由ない生活には代償が必要とされるのだ、という王族の常識をエルザに背中で語っていく。

 生まれて直ぐに捨てられ、何の拠り所もなく、ただ自らの言葉のみを武器として生きてきたエルザ。しかしその言葉が多くの人の運命まで動かしかねない立場と一緒になった時、何も怖れるものはなかったはずのエルザに初めて畏れが訪れる。
 これは王女として生まれながら、王女として育てられなかった少女が、運命を左右した占いの代わりに信じられる人を知り、王族として生まれ変わる物語であると思う。「ミミズクと夜の王」の続編。

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紙の本ミミズクと夜の王

2015/08/31 23:18

大好きな一冊

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:仔猫のあくび - この投稿者のレビュー一覧を見る

泣きました。それも大泣き!!
人間嫌いの夜の王がミミズクだけにみせる分かり辛い不器用な優しさにも、ミミズクが夜の王を恋い慕って泣くシーンにも、胸がギュッとなりました。
シリーズと言っていいのか判りませんが、数年後の世界を描く「毒吐き姫と星の石」もご一緒にいかがでしょうか?

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紙の本ミミズクと夜の王

2017/04/11 16:06

忘れられない物語です

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たち - この投稿者のレビュー一覧を見る

大好きなお話です!

少し読みにくいところ(文に違和感を感じる)もあるにはあるのですが、どんどん引き込まれて、私の場合はあまり気になりませんでした。←偉そうなこと言ってごめんなさい!!

それ以上にこの話がきれいなんです。
登場人物たちの愛しいこと。きづかない優しさにすれ違ってしまうのをみると、なんともいえない気持ちになります。皆、相手のことを思っているのに。

この物語は教えてくれました。
助けて、と言えば手を差し伸べてくれる人がいることを。
だからこそ、逃げないで想いを伝えることがどれだけ大切かを。

きれいごとかもしれないですが、そんな『きれいごと』こそ今の時代には必要だと思います。
きっと、読み終わったあと自分にとっての大切な人が思い浮かんできますよ。
皆さんにとっても、忘れられない物語になることを願っています(´∀`=)

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紙の本毒吐姫と星の石

2015/03/26 14:35

言葉を纏った姫として

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る

本当はこんな風にはなりたくなかったのだろう。毒吐姫という嘘を纏った姫の毒は決して抜けきらない。でも形をかえて届けることだってできる。言葉の持つ力は誰にでも伝えることができる。ミミズクやディアがたくましく成長したように、エルザも言葉を纏った姫としてまた現れてくれると信じています。

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紙の本ミミズクと夜の王

2015/03/26 14:34

痛みを伴うからこそ見えるもの

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る

こんなおとぎ話があっていいのだろうか。静まり返った森、真っ暗な夜から始まるまっすぐなミミズクと不器用な夜の王のお話。痛みを伴うからこそ見えるものがある、だからこんな世界でも美しい。

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電子書籍ミミズクと夜の王

2017/12/02 17:45

人によっては平坦すぎる

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Scythe Harpoon - この投稿者のレビュー一覧を見る

読後感のよいファンタジーで、どこか懐かしいような、お伽噺のような、そしてファンタジーラノベらしく話の規模も大きい話でした。優しい物語といえばいいんでしょうか。
しかしそれは裏を返せば、刺激のない平坦な、既視感のあるベタなお話ということです。私のように全く合わないという人もいることでしょう。「夜の王」という言葉からかなり壮大かつ難解な、哲学的な物語かと思ってましたがそうではなく、また序盤の展開から沈鬱な方向に突き抜けるのかと思ったらそうでもなく。個人的には期待外れでした。
癖が強すぎるのではなく逆に無いが故に万人受けする話ではないです。

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