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3件
ホメロス オデュッセイア 下
一○年にわたるトロイア戦争が終結.オデュッセウスは,帰国の途中嵐に襲われ,さらに一○年の漂流冒険ののち,神々の援けを得て二○年ぶりに帰還,留守の間妻を苦しめていた悪逆な求婚者たちを討ち亡ぼす.『イリアス』とともにヨーロッパ文学の源泉と仰がれる,劇的な盛り上りに満ちた大英雄叙事詩.新たな訳者による新版.
ホメロス オデュッセイア 下
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オデュッセイア 下
2018/10/27 15:20
文化の違い
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
乞食の姿に身をやつしたオデュッセウスが、求婚者たちを誅殺するところがすさまじい。下巻の一番の見どころだと思う。命乞いする輩、血に染まる宴席、登場人物が生き生きと、惨劇生々しく描かれている。ことに及ぶ前から、オデュッセウスが終わった後のことを心配しているところが印象深かった。オデュッセウスの思慮深さを象徴するためのシーンだとは思うのだが、女中であっても裏切り者をあっさり処刑するとか、自国で殺人を犯したものは国外へ亡命するのが習わしとか、現代国家とはまた違った慣習が興味深い。
オデュッセイア 下
2019/07/28 19:04
最後はスッキリ。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
長きに亘るオデュッセウスの漂流譚が終結に至り、求婚者たちの成敗のクライマックスを迎えます。
最終章(第二十四歌)の是非については、個人的にはエピローグという意味合いがあり、章自体に違和感は薄いと感じます。
上巻は中盤から正直中弛み感を覚えましたが、下巻からはスピード感があり、楽しめました。
ところで求婚者たちは、よくあんなに二枚舌をぬけぬけと使うなぁ!と思いました。またオデュッセウスにすがり付いて命乞いをする者もいたり、オイオイって突っ込み処満載でした。
ともあれ、エンターテイメント的に楽しめる読み物としてお薦めです。
オデュッセイア 下
2021/10/31 20:14
クライマックス
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
故郷にたどり着き、関係者に徐々に自分の正体を明かしていきながら求婚者たちに制裁を加える。関係者そろいもそろって正体を明かした瞬間は疑ってかかる。平然と財産のやり取り(贈ったり贈られたり)に関する話が随所に出てくるのも印象的。話の終わりはやや唐突とも感じた