電子書籍
読書会という幸福
著者 向井和美
ありふれた日常の中で,読書という行為がどれほどの豊かな時間を与えてくれることか.三十年以上,全員が同じ作品を読んできて語り合う会に途切れることなく参加してきた著者が,その「魂の交流の場」への想いを味わい深い文章で綴る名エッセイ.読書会の作法やさまざまな形式の紹介,潜入ルポ,読書会記録や課題本リストも.
読書会という幸福
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紙の本読書会という幸福
2022/08/10 15:33
読書会を楽しもう
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんな本を読むかというのは、やはり自身のお気に入りワードがあって、
私の場合、そのひとつは「読書」ということになる。
そこから派生する「読書会」もそうで、ましてやこの新書のように
『読書会という幸福』と直球でズバッとこられると
つい手が出てしまう。
翻訳家で学校の司書でもある著者向井和美さんは、自身もまた30年近くある読書会に参加されている。
そういう経験から読書会がうまく運営されるための作法やさまざまな形式の読書会を紹介している。
向井さんが参加されている読書会は、全員が同じ本を読んできて意見を語り合う形式で、
課題本の多くはなかなか一人の読書では手が出ない古典が中心になっている。
新書巻末には、向井さんが参加されている読書会が30年以上の期間に取り上げてきた課題本一覧が載っていて、
圧倒される。
読書会の形式には、ほかにも「おすすめの本を紹介し合う」ものもある。
ちなみに私が参加している読書会はこの形式で、
自分だったら絶対手にしない本がメンバーから紹介されて読書欲が沸くということがよくある。
どの形式の読書会がよいかというのは、自分に合っていればそれでいいので、
無理をしないことが継続につながっていく。
気をつけないといけないのは、あまりに楽し過ぎて、つい喋りすぎてしまうことだ。
これは向井さんの読書会の作法でも、厳に注意されている。
この新書は「読書会」だけでなく、
向井さんがこれまで「読書会」を通じて読んできた作品の紹介もあって、
ブックガイド的にも読めるのがいい。
紙の本読書会という幸福
2022/07/22 01:34
改めて、世界中の名作を何でも読める日本の翻訳文化の凄さ・豊饒さを、本書を通じて感得
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
単に「読書会」まわりのみならず、書物と人生のさまざまについて述べられており、興趣に富んだ一書。大変面白く読み終えました。ところどころで、著者の赤裸々な内面表白もあり(例えば、「やがて、相手に期待することをいっさいやめた。すると気持ちが楽になった。」(117頁)のくだりでは、思わずドキッとさせられましたね)、変化に富んだ一冊でもありました。個人的には、読書会といえば日本アスペン協会のそれ(泊りがけ!)に二回ほど参加したのみで、「一人(独り)読書会」(例えば、安部公房の六冊を読んでから、ヤマザキマリの『壁とともに生きる』を読むなど)を多用している評者ですが、今度いずこかの読書会に参加してみたくなりました。なお、85~91頁に登場する「Tさん」は、田中和泉氏(元TBS社長、2020年1月20日没)のことでしょう。また、100頁2行目の「木」は明らかな誤植で、「樹」が正当かと。それにしても、評価とは紐づけていませんが、全体的に「ネタバレ」が非常に多いのは正直ちょっといただけない感じもしています。
紙の本読書会という幸福
2022/07/08 11:03
たくさんの小説が紹介されています。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書会とは何ぞや?と思って購読しました。
学校の図書館司書を務める著者が、実際に読書会に参加し、その内容と取り上げられた小説作品について書かれた1冊です。
これでもかと、たくさんの小説が紹介されています。ある意味、読書の手引書のような体裁です。文章も読みやすかったです。