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10件
日本会議の正体
著者 青木理 著
安倍政権とも密接な関係をもち、憲法改正などを掲げて政治運動を展開する、日本最大の草の根右派組織「日本会議」。虚実入り混じって伝えられる、その正体とは。 関係者の証言を軸に、その成り立ちと足跡、活動の現状、今後の行方を余すことなく描く。 反骨のジャーナリストがその実像を炙り出す、決定版ルポルタージュ。
日本会議の正体
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日本会議の正体
2016/07/17 10:26
トンデモ団体の内情
19人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この団体の懐古主義には目眩がする。愛国心と自国民族(日本民族という曖昧な主張)優越主義を振りかざす。天皇中心主義で、宗教と政治とに分離を否定し、国民の主権を否定する。近代民主主義は、伝統ある(この伝統も所詮は明治以降)日本には合わないと一括。憎き「戦後体制の崩壊」を掲げ、運動を行うこの団体も「現実への不満」が、暑苦し運動へと駆り立てるのか?読後、いち早くこの団体の消滅を願い、支離滅裂な主張と権力志向の強い「団体関係者」に取材し、本を仕上げた著者の苦労に敬意を払いたい。
2017/02/13 18:04
気がついていなかった真実を知らせてくれる
9人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:魚太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本会議のような「右翼団体」は、戦後の民主主義社会において特異な価値観を持った人々の集まりで、多様性という観点からその存在は黙認するというのが私の態度だった。しかしこの本を読むとそれは、戦後民主主義を大前提とする相対的リベラル派(中道及び左派)の自己満足であり思考停止の罠に嵌っていたにすぎないと気付く。筆者は真摯なジャーナリストの立場で、日本会議の正体を暴いてくれる。日本会議の思想信条は、戦後民主主義とは相いれない。水と油ならまだ分離しているのでよいけれど、それは油というよりも悪性のウィルスである。彼らが増殖すれば、戦後民主主義はむしばまれ、体力がなければ民主主義は死亡する。今そのことを、この本は知らせてくれる。
日本会議の正体
2017/01/14 20:05
『日本会議の正体』
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
緻密な取材、インタビューを積みあげて「日本会議」の正体を明らかにし
いまの日本の政治や社会状況の問題点を捉えなおす
実態は「宗教右派団体」に近い政治集団
通奏低音のように流れているのは戦前体制への回帰願望
戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルス
反骨のジャーナリストによるコンパクトな労作