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5件
〈叱る依存〉がとまらない
著者 村中直人(著)
【精神科医・松本俊彦氏 推薦!】
(『誰がために医師はいる――クスリとヒトの現代論』著者)
「殴ってもわからない奴はもっと強く殴ればよい?――まさか。
それは叱る側が抱える心の病、〈叱る依存〉だ。
なぜ厳罰政策が再犯率を高めるのか、なぜ『ダメ。ゼッタイ。』がダメなのか、
本書を読めばその理由がよくわかる」
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叱らずにいられないのにはわけがある。
「叱る」には依存性があり、エスカレートしていく――その理由は、脳の「報酬系回路」にあった!
児童虐待、体罰、DV、パワハラ、理不尽な校則、加熱するバッシング報道……。
人は「叱りたい」欲求とどう向き合えばいいのか?
子ども、生徒、部下など、誰かを育てる立場にいる人は必読!
つい叱っては反省し、でもまた叱ってしまうと悩む、あなたへの処方箋。
〈叱る依存〉がとまらない
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〈叱る依存〉がとまらない
2022/03/08 21:55
あなたのために心を鬼にして叱るのよ、は大嘘だ
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アンガーマネージメントの本と思ったが少し違ってました。
心の底では叱りたくないと思っていても、叱ることが止められなくて、常に後悔している自分が変えられたらと思い読みました。
読み終えて、叱らなくても指導はできる。叱っているのは叱る側の快感を求めているに相違なく、指導の目的や手段ではないことがよくわかりました。
実践には訓練が必要だと思いますが、頑張ります。
〈叱る依存〉がとまらない
2022/06/26 15:05
どちらの側にも立ちますが。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じゅんべぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもを叱り、上司から叱られる立場のものとして、すごく納得感がある。
そういう風に出来ていると言われると、辻褄の会う謎がたくさんある。
つらい思いをしないと成長できない、という神話から社会が解放されればいいのですが。
2022/08/10 10:14
「叱る」ことが効果がない。ならば「叱る依存」から脱するにはどうしたらいいのか。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞の著者インタビューを見て手に取った。
図書館で数か月待ちの人気本。
それだけ、<叱る依存>で悩んでいる人が多いということなのだろう。
「この本は、誰かを『叱る』可能性のある、すべての人のための本です」(「はじめに」より)
「『叱らないと叱られる』、そんな言葉や圧力が、この社会にはたくさん存在しています」
一方で、「叱っちゃダメ!」もあふれている。
「両者の背後には『叱る』への過信があふれている」のだと。
「でも『叱る』にはそんなに大した効果はありません」
叱るは権力がある人がない人に、「人を変えたい」「変わってほしい」と使う権力の行使なのだと。
それは、ネガティブな感情を与えることで、相手・他者をコントロールし、自分自身が満足するためなのだと。
だが、ネガティブな感情が植え付けられた「しつけ」は効果が薄いのだと。
それは快楽にすらなるという。
「叱る」ことが効果がないことを、脳科学から、また社会学的見地から、わかりやすく立証していく。
ならば「叱る依存」から脱するにはどうしたらいいのか。
「叱るを禁止」することではなく、「徐々に手放していく」発想なのだと。
「気づいたらあまり叱らなくなっていた」であって、「叱ることを我慢してできるようになった」ではない。
「叱る」状況に陥らないための「前さばき」「予測する力」。
「一人でも多くの人が、『叱る』から自由になり、『叱る』を手放していける。そのために支えあって努力していける。そんな未来を夢見て私はこの本を書きました」(「あとがき」より)
どこまでも他人事でなく、自分のこととして。
少しづつでも、実践していこう。
「善きことはカタツムリの速度で動く」(マハトマ・ガンジー)のだから。