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エチュード春一番
父親のイギリス転勤で家族が日本を離れるのと大学合格のタイミングが重なり、美綾は自宅に一人残ることを選ぶが、それでよかったのかどうかもやもやしていた。そんな春の日、家に一匹の小型犬(パピヨン)が迷い込んできた。毛並みがよく人なつっこい小犬に、近所で飼い主を探してみるが見つからない。仕方なく自宅で世話をしていると、突然「おぬし気にするな。わしは八百万の神だ」犬がしゃべった? 幻聴? 信じられない美綾に、小犬は自分は日本古来の神で人間になるために転生してきたと語る。 大学では小学校で一緒だった有吉智佳や澤谷光秋と再会するが、バイク事故で死んだかつての同級生の思い出話から幽霊絡みの不穏な事件が起きて・・・・・・。「モノクロ」と名付けられた「神様」と女子大生の奇妙な共同生活が始まる! 荻原規子の「エチュード春一番」シリーズが再始動! 完結編まで見逃せない!
エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード
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2021/01/07 10:11
荻原規子氏による「神様」と主人公の女性の共同生活を描いた興味深い物語です!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『空色勾玉』、『風神秘抄』、『あまねく神竜住まう国』などの作品を発表され、ファンタジー作家として知られる荻原規子氏の作品です。同書は、大学に合格した美綾が、父の転勤に家族が付いていき、自宅に1人で暮らすことになったというところから物語が始まります。ある日、そこに1匹の小型犬が迷い込んできました。飼い主が見つからないまま世話をしていると突然「わしは八百万の神だ」と幻聴と思われるようなと声がし、周囲を見回すと美綾に向っって小犬が、自分は日本古来の神で人間になるために降りてきたと語るのです。その上、大学では、再会した幼なじみが語る思い出話から幽霊絡みの事件が起きていました。モノクロと名付けた「神様」と主人公の奇妙な共同生活を描いた興味深いストーリーです。
2021/09/12 13:23
神様の正体が見える!?
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
しゃべるパピヨンで神様の「モノクロ」と女子大生の美綾(みあや)の日常をつづる第三弾。
旧武蔵国を行き来していた地理はそのままに、時間だけが千百年ほどまき戻る。平将門公が「天慶の乱(将門の乱)」に至る数日ほど前といったところか。流行病のように人心を狂わせる「えやみ」「しるし」、その異様さに最初に気付いたのはオオカミを名乗る行者だったようだが、人と狼では理屈が違うのか、目的は同じようだが、すれ違いと噛み合わないやり取りばかりが積み重なるのはもどかしい。
まだ関東にも蝦夷は多く、将門も和人と蝦夷の混成軍を率いている。その活躍ぶりもあって将門麾下のユカラは特に印象深い。美綾が重なったり同化したり、憑依や霊媒の体質だから仕方ないのかもしれないが、ユカラの思いは果たされないまま、美綾にだけは心残りになったようで次巻ではどう始末をつけるのかに期待したい。
それにしても「えやみ」の正体がいつものあの人だった!とは。『薄紅天女』や大宮「門客人神社」を思い出して空想にふけってみるのもいいかも知れない。
2022/05/07 20:24
文庫化どうなんですかね?
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬がしゃべり出して、その犬が出した3D映像の「モノクロ男子」とかいうのに「やだっ!カッコいい…」となって、主に埼玉県内の旧中山道沿いをウロウロして、秩父で「あの花ー!」「ピカチュー!」と絶叫。(ウソあらすじではないのだ…)
講談社「タイガ」レーベルから刊行された作で、このレーベルは当初”大河”と被せていたように思うけれど「ビミョーな推理物・サスペンス物」ばかり並ぶ印象が強く散漫になってしまった。オチの冴えない作が多かったので余計に。
それでも文庫に落ちたということはそこそこ売れた証であり、一ファンとしては安堵すべきなのだろうがタイガは講談社なのに文庫はKADOKAWAからかと、一抹の不安も残る。現在では『第三曲 第三曲 幻想組曲 [狼]』も刊行されているが、脱稿後に体調不良や休養に入りやすいので心配していた。
様々な主人公が駆け抜けた関東平野、物語は神代から令和の現在まで途切れずに続いている。
2022/09/17 09:30
時の流れがゆるやか
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
美綾がモノクロと一緒に霊素になって平将門の時代にタイムスリップし、将門記の冒頭部分を目撃する内容。狼が人に成りすまして助けてくれるところは痛快だったし(狼も人に化けるんだということ自体が驚き)、蝦夷のユカラの健気さには心を打たれました。ただ、とにかく時間の流れがゆるやかな小説で、これがファンタジーの特徴と言われればそれまでですが、眠くなりがちな小説でした。でも、きっと次巻も読みます。
2020/11/25 11:33
神様かぁ
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投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
八百万の神が突然現れたらどうします?
正体を告げずに、かわいい姿になれさせてから名乗るのはちょっとずるいですよね?
おまけに「人」バージョンも・・
2023/06/06 15:04
想像とはかけ離れていた
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投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
もっと八百万の神と美綾のふたりが絡む話しで進んで行くのかと思いきや、狂気の嘘つきヤバい同級生の登場や、なんだかゆるい感じのモテ男の登場でげんなり。
美綾も、ハッキリしない性格で、いらいらさせられた。そんな鈍感な女、今どき居る?
もう続編は読まない。申し訳ありませんが。