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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日:2010/08/20
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • ISBN:978-4-04-385401-1

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一般書

電子書籍

約束

著者 石田衣良

親友を突然うしなった男の子、リストラに晒され、息子に侮蔑されながらも日常に踏みとどまり続ける父、不登校を続ける少年が出会った廃品回収車の老人、女手一つで仕事を抱えながら育...

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約束

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商品説明

親友を突然うしなった男の子、リストラに晒され、息子に侮蔑されながらも日常に踏みとどまり続ける父、不登校を続ける少年が出会った廃品回収車の老人、女手一つで仕事を抱えながら育てた息子を襲った思いがけない病――苦しみから立ちあがり、もういちど人生を歩きだす人々の姿を鮮やかに切り取った短篇集。たくさん泣いたあとは、あなたの心にも、明日を生きるちいさな勇気が戻っているはず。

掲載中の特集

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みんなのレビュー263件

みんなの評価3.8

評価内訳

紙の本

約束の先には希望が

2008/07/12 07:42

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サムシングブルー - この投稿者のレビュー一覧を見る

「約束」は7作品の短篇集です。
 「夕日へ続く道」の冒頭は「二月のベンチは冷たかった。薄い学生ズボンをとおして、真冬の地面の寒さがじかに伝わってくる。」です。もう、最初から引き込まれました。
 川本雄吾は13歳。学校に行けなくなり、中学一年生の冬を公園の冷たいベンチで過ごしていた。コンビニでカップラーメンとおにぎりを買い、日が暮れるまでひとり公園にいる。雄吾のいる児童遊園の外を通る廃品回収の軽トラック。大型冷蔵庫をトラックに乗せるのを手伝ってから廃品回収の老人と交流がはじまり、少年は少しずつ変わっていく。雄吾はトラックの助手席に乗り源ジイと廃品回収をするようになっていく。ある日、源ジイは仕事中に意識を失い救急車で病院に運ばれた。源ジイは左半身が麻痺になり、リハビリがはじまる。雄吾は源ジイから「なあ、兄ちゃん、おれと賭けをしないか」と言われる。その賭けとは……。読む前からその賭けは想像がつきました。そしてそうなって欲しいと思いながら読み進みました。石田衣良さんの巧さはここからです。読後感がたまらなくいい。

7作品
約 束
青いエグジット
天国のベル
冬のライダー
夕日へ続く道
ひとり桜
ハートストーン

 石田衣良さんのあとがきに「小説は出来不出来ではなく、届くか届かないかなのです。」と書かれています。石田衣良さん、私の心に届きました。

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紙の本

かなしいけどやさしい

2007/09/28 01:04

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:じゃい - この投稿者のレビュー一覧を見る

親友のヨウジが自分を助けて殺されてしまった。
ヨウジはぼくのあこがれ。英雄だった。ぼくはヨウジになりたっかた。
なぜ自分ではないのだろう。ヨウジがなぜ。

あまりにも辛いことがあった。怪我はしていないが意識が自分を苛む。
自分を痛めつけ、目に見える直接感じられる痛みで心の痛みとの均衡を獲る。
終わりにすることが、とても魅力的に感じられるのだ。

辛いのもわかってるし、それを乗り越えるのが大変なのも。
それでも生きて欲しい。痛烈な願い。
周りで見ているだけの私達の勝手な願いであり、エゴかもしれない。それでも。

タイトルにもなっている『約束』を含め、7つの短編が収録されている。
『約束』は池田小学校の事件を題材に書かれている。
主人公の少年は親友の喪失を受け入れることができず、自傷行為をおこなってしまう。
そのほかには、学校へ行くことの意味を見いだせない不登校児。
不倫相手と交通事故で死んでしまった夫と、ストレスから耳が聞こえなくなった息子を抱える母親など。

人生の目的のようなものを見失ってしまい、立ち止まっていた人たちが、またゆっくりと歩き出す物語。
どの話にも強引ではなく、とてもやさしく。すこし前を向いてごらんと誘われる。

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紙の本

すき。

2018/05/08 20:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る

石田衣良作品の中でも特に好きな一冊です。
まんまと泣きまくりました(笑)
他の人にも読んでほしいな、と思う本。

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紙の本

理不尽を乗り越える為に。

2007/08/23 15:47

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

人は生きていれば、色んな理不尽にぶち当たる。
それを乗り越えながら、少しずつ強くなっていくのだと思う。
だけど最愛の者を、突然の理不尽で失ったとしたら。
殺人事件、交通事故、不慮の病。
昨日まで元気だった大事な命が、突然奪われてしまったら。
残された者は絶望に打ちひしがれ、
立ち上がる気力さえ、失われてしまうだろう。
・・・だけどそれでも、人はまた震える心と足で、立ち上がる。
そして目の前の運命に、立ち向かっていくのだ。
その時に、本当に大事な事ってなんなのか。
そんな事を教えてくれる、7編。

最初の「約束」はかの池田小学校事件に捧げる意味で、
作者が涙ながらに書いた一編との事。
親友の突然の死に、深く傷ついてしまった少年の心。
ついに死を決意した少年の前に現れた、奇跡とは。

巻末の「ハートストーン」も必読。
分かっちゃいる、流れも読める。でも、泣かされてしまう。
人間て強くて暖かい。血の繋がり、DNAを守ろうとする本能。
そして小さな命を思う、真心。凄いなあと思わされる。
脳腫瘍で倒れてしまった少年。
時を同じくして、祖父が心臓発作で倒れてしまう。
少年の手術中に祖父は亡くなってしまうが、
ずうっとその手に小さな石を握り締めていた。
その小さな石に込められた、祖父の思いとは。

生きていると、時に思いがけない理不尽に合う。
もう立ち上がれない程、生きていく事が出来ないと感じるほど、
辛い目に合う事もある。でもそんな時ふと目を上げたら、
廻りを見廻してみたら。きっと、また立ち直る力をくれる人がいる。
そして人間は、きっと強い。きっとまた、立ち上がって生きていける。

って、そんな事を教えてくれる、一冊でした。

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紙の本

「後一歩」のもどかしさか、節度ある放任主義か

2007/11/14 23:44

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 7編の短編で、それぞれの主人公たちは苦しみの渦の中にいる。
 愛しい者の死であったり、家族の病であったり、八方塞の現実であったりする、その苦しみは、彼らを飲み込み、打ちのめし、根こそぎの希望を奪ってしまう。読んでいても、胸が苦しくなってきた。
 だがそこに、奇跡のような救いがもたらされるのだ。細くともキラキラ輝く、まるで地獄に降りてくるクモの糸のような救いが。
 主人公はその糸をしっかり掴む。が、どの物語もそこで終わっている。糸を手繰り光のあたる場所に解放されるのか、糸は切れ再び闇に落ちていくのか…・・・彼らの明日は、読み手の想像にゆだねられる。
 これは、もどかしくもあるが(特に、親友を理不尽な暴力で突然失った、第一話の男の子が気になる)、書き手の節度も感じられた。

 私など、確率的に考えて、苦闘する7人がいれば、再生できるのは2人か3人ではないかと思うのだ。もがくほどに事態を悪化させ転落していく者の方が多いのではないかと。世界は残酷で、見返りもないのに私たちを愛してはくれない。
 7編の主人公たち誰もが自分の人生を取り戻し、豊かな明日を生きていけるとすれば、そこにはやはり作り話感が漂う。一つ一つの物語には涙し、心温められたとしても。
 だからこそ、筆者はどの一編をとっても明瞭なエンドマークをつけず、読み手に結末をゆだねたのだろう。

 人は必ず苦しみを乗り越え、幸福になれる。
 
 それは夢や理想の類であるだろうが、心に響くメッセージだった。作品中で、夫を癌で失った女性が語った次の言葉は、そのまま私が石田氏に送りたい気持ちである。
「あなたのお力でまた明日になにかを期待する心がよみがえってきました。」(p202)

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紙の本

心温まる短編集

2017/06/06 21:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る

表題作を含む全7作による短編集です。全体的にやわらかい印象を抱かせ、心が温まるものです。

『約束』
 憧れの存在であった親友に守られて生きながらえた主人公が、死んだ親友から一緒に生きていこうと励まされる。夢での出来事というよりは、そのような超常現象があったと考えるのが自然か。親友はどんなときでも主人公にとって1番心強い行動を取ってくれているのだ。

『青いエグジット』
 主人公の息子が引きこもりになり、自殺しようとして失敗して障害を負ってしまった。そして散々わがままを貫き通していた。しかしダイバースクールの講師である笹岡の真剣な指導によって、徐々に心を通わせ、前へ踏み出していくことになる。

『天国のベル』
 浮気中の事故により夫を失った尚美。そして突如耳が聞こえなくなった息子の雄太は電話のベルにだけは反応できて、父からの伝言を受け取る。本作と『約束』のみ、超常現象が起こっている。

『冬のライダー』
 正平はモトクロスのライダーであったが、小学生との草レースにも勝てないへたっぴであった。その様子を眺めていた沙耶。始めは冷笑していたものの、その真剣な様子にその姿がモトクロス中の事故で失った夫と重なったのだろうか。沙耶は正平のコーチとなる。正平のただ純粋にレースを楽しみたいという考え、小学生達のフェアな精神、そして沙耶の心の変化が本作の魅力であろう。

『夕日へ続く道』
 雄吾はみんなが同じ生活をしている学校という場をバカらしく感じ、しかし引きこもりもたくさんいることから、オンリーワンであるということが、学校には行かずに街に出ることだとして、寒い日もずっと公園で時間をつぶしていた。そんな中廃品回収の老人である源一との出会い、そして発作、その後の賭けによって、雄吾は…。源一にとって雄吾は最も大切な存在となったのだろう。だからこそ、どんなに無理をしても廊下を自力で歩いていったのだ。それは源一の最後の生きる意味だったのだろう。

『ひとり桜』
 風景画のカメラマン邦弘は自身にとって1番思い入れのある桜の写真を今年も撮りに来ていた。そこで邦弘の桜の写真に闘病生活を励まされていた夫を失い、時が止まっていた三枝子は、邦弘と出会い、止まった時が再び動き始める。

『ハートストーン』
 主人公志津子の息子研吾の病気に、自身の命の引換えに助けてやってくれと願掛けをする志津子の父。その願いはかなうことになる。

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2008/03/19 17:18

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2007/08/11 14:24

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2007/08/22 23:21

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2008/01/31 11:34

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2008/02/22 22:24

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2011/02/10 01:49

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2007/08/16 07:24

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2009/07/03 22:09

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2008/05/19 13:57

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