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電子書籍
傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
著者 夏井睦 (著)
ケガをしたら消毒して乾かす、が世間の常識。しかし実は消毒は「傷口に熱湯をかけるような行為」であり、傷は消毒せず乾燥させなければ、痛まず早くきれいに治るのである。今注目の「...
傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
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傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)
商品説明
ケガをしたら消毒して乾かす、が世間の常識。しかし実は消毒は「傷口に熱湯をかけるような行為」であり、傷は消毒せず乾燥させなければ、痛まず早くきれいに治るのである。今注目の「湿潤治療」を確立した医師が、理論や治療法を解説。なぜ大病院では痛みと後遺症を強いる旧来の治療が行われるのかを検証。さらに生物進化の過程を辿りつつ見直した、皮膚という臓器の持つ驚くべき能力について、意欲的な仮説を展開しながら解説する
著者紹介
夏井睦 (著)
- 略歴
- 1957年秋田県生まれ。東北大学医学部卒業。日本形成外科学会認定医。石岡第一病院傷の治療センター長。著書に「創傷治療の常識非常識」「さらば消毒とガーゼ」など。
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紙の本
湿潤治療
2020/10/26 19:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
傷は消毒せず、乾かさず、という一般的な治療とは正反対の方法を提唱する一冊。でも、説得力があります。お医者さんは免許の更新も無いので、旧態依然とした治療から変化していないとしたら恐怖です。しかし、笑い事ではないかもしれない。
紙の本
大火傷治癒のために
2021/04/19 18:01
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:amisha - この投稿者のレビュー一覧を見る
火傷をして悶絶しながら、なんとかこの痛みから脱したいと思い、この本を手に取った。そういえば、10年以上前に、赤十字の講習を受講した際に、湿潤療法のことを教わった。それがこの著者のサイトだったのだ。サイトは見たが著書は読んだことがなかった。いろいろ納得できたので、最新刊は購入することにした。
火傷の治療、今かかっている医師を否定するわけではないが、あまりに痛すぎるのである。そして患部に残った正常な部位がどんどん爛れてきているではないか。我慢、我慢、忍耐、忍耐、気合いで治すのが熱傷なのか?!
紙の本
「ぜったい」はないんじゃないかと思うけれど、医療の中にも「まさか」の思い込みがけっこうあるという指摘にうなずいたり怖くなったり。
2010/08/05 16:29
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ケガは消毒しない、乾燥させない」と言われたらどのように感じるだろう。「そんなバカな」と斥けるか、「へえ、そうだったのか。」と早速実行するだろうか。「いや、もう知っている」とおっしゃるかもしれない。
著者は形成外科医。この本は「消毒とガーゼを使わないケガの治療(湿潤治療)についての著者の主張を一般向けに説明し、さらには「科学の思い込み」について著者の体験したこと、考えたことを書いたものである。
具体的な治療方法がでてきたりパラダイム論が出てきたり、最後のほうには著者の多細胞生物の進化論まででてきてちょっと散漫なところもあるが、「従来どおりが正しい」から抜けきれない頭に一喝する刺激的な文である。
皮膚の構造や、傷口で損傷した細胞が分泌する因子など、新しい知識をもとにした著者の説明は納得できるものである。読んでいけばわかるのだが、タイトルの「傷」も擦り傷などのことであり、「消毒」も必要なケガもあってどんな場合も「消毒するな、乾燥させるな」と言っているわけではない。
方法自体は、それほど難しいものではない。ラップや水道水があればできるというところは、災害時の応急処置のためだけにでも、覚えておいて損はない気がする。小さい擦り傷か火傷をしたときに、まずは試してみてもいいだろう。
この本は去年の出版ではあるが、湿潤療法がまだあまり普及していないことを著者はかなり嘆いている。しかし、「これまでとはちがった傷パッド」というようなうたい文句の商品もでているし、知識はすでに普及しつつあるのでは、と思うのだがどうだろうか。
それでもなぜ「傷は消毒して乾燥させる」という治療が疑われずに長く続けられてきたのかという疑問は残る。知識が新しくなってきたのに、治療方法はなぜなかなか検討され直さなかったのか。これ以外にも幾つかの例が示されているが、ちょっと怖くなるようなものもある。
「先入観を一番捨てにくいのは誰だろうか。それは専門家だ。(P168)」と著者は歴史的な例を挙げて考察する。そして「(新しいパラダイムを素人は受け入れやすく)パラダイムが崩れようとしている時には、素人の方が最新の知識を持つ。P169」と非専門家に期待する。 確かに素人の方が過去にこだわらずに「より正しい」方法を採用しやすいという面はあるかもしれない。しかし、確固たる知識がないことは判断材料も少ないということでもあり、「虚言」に走らされる危険性も持っていることも忘れてはいけない。湿潤療法でも、「やってはいけない」ケースがあり、本書にもちゃんと記載してある。なんでもこれがぜったい、と盲信するのが一番危険であろう。
「そんなバカな」とただ斥けるのでなく、「へえ、そうだったのか」と鵜呑みにするのでもなく、自分で納得できるかどうか、まずやってみる。そういった実証精神こそ、著者が一番言いたいことなのではないだろうか。
紙の本
勇気のある専門家が必要
2020/02/29 17:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の意図は、湿潤療法を切り口に医学界のパラダイムシフトの主張と思われる。
しかし、この本の構成はその主張を裏付けようとして、生物の進化まで扱っている。
なぜそのようなテーマを取り上げたかという意図はよくわかるのだが、どうもまとまりのない構成になった という印象がする。
著者の主張「パラダイムシフトは素人から」は、文章の流れからは納得できるのだが、素人であるだけにトンデモ説を信じてしまう という危険性がある。
パラダイムシフトのためには 勇気のある専門家が必要 と考える。
紙の本
そうなん?
2017/12/05 14:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供が転んだ時、薬局でお薬を買いに行ったら、余計なお薬をつけるより、消毒だけはしっかりしてくださいと言われました。それって違うんだ。読むと納得できる内容でした。