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投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
山本作品の中では珍しく、シリーズ物「損料屋喜八郎始末控え」の3作目。本業は損料屋(何でもレンタルショップ)でありながら、あらゆることの「始末」を請け負う裏稼業を持つ喜八郎の物語。基本「勧善懲悪」物なので安心して読め、かつ胸がすく感じが良い。
今回は本シリーズのみならず、他の山本作品でもちょいちょい登場する「伊勢屋」が何者かに陥れられそうになる。その犯人探しと成敗、という江戸時代のミステリー的な物語が主な展開。表題にもなっている「お茶」の席で、怪しい者達を追い詰めていくシーン等は読み応えがあって思わず力が入ってしまう。
これまた山本作品ではお馴染みの料亭「江戸屋」の女将、秀弥と喜八郎の行方もまた貴になる所。7つの短編で構成されており、読みやすいのも好感でした。
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
札差の中でも力を持つ伊勢屋にも新たな敵が現れる。猫好きの伊勢屋の預かり知らないところで、陥れようとする企みがあった。またお救い米の配布時に騒動を起こし伊勢屋の足を引っ張ろうと企んだ札差も現れ・・・。伊勢屋がその罠に落ちないための瀬策を喜八郎が考える、その方法は?
いつの間にか伊勢屋と喜八郎は親友関係になりつつあるようですね。逆に米屋の体たらくがちょっと腹立たしく感じる。秀弥との仲も進まないようですし、次作を楽しみにしておきます。
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どちらかというと、喜八郎の”ライバル”伊勢屋がメインの1冊。喜八郎の活躍はあまりない。う~む、こんなのでいいのか?(-_-;)
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内容(「BOOK」データベースより)
大不況下でも図抜けた身代を誇る札差のドン・伊勢屋を陥れようと、悪い噂を江戸中に流しているのは果たして誰なのか。仕掛けられた罠、謎、そして伊勢屋の豪快な意趣返し。極上の茶の香りにのせ茶室で展開される商人たちのかけひきに喜八郎はどう動くのか。秀弥との恋の行方も気になる大人気シリーズ第三弾。
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今一つテンポが良くなかった。喜八郎さんがもう少し表舞台で活躍してもいい様な気がする。前作から間が開いてしまったので、この人誰だっけ?というのもあったりした。
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シリーズ3作目
前作では主人公と相思相愛の料亭の女将と一緒になることを皆が祝福していたのに、今作では最後に話しが出て来るくらい。因縁の伊勢屋とどんどん親しくなって行く。ライバルから親友?
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シリーズものなのに、本作を最初に読んでしまいました。タイトルの粗茶を一服。いいですね。
前作を知らないので、人間関係の把握にちょっと手間取りました。文章もゆっくり読み進み、たまに数ページ前に戻ったりしました。ざっくり読みには不向きな作品だと思います。一作目からもう一度、じっくり読みたいです。
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一話完結的な第一作とは異なり長編の体。一話一話ビシッと仕置(解決)されていく一作目の方が斬れ味良かった。
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第三弾
前巻をいつ読んだか忘れたが、内容をほとんど憶えていない
札差に関する話の展開
寛政の改革次の話であまり話に進展はないのでは
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第3段。
巻を重ねるごとに、登場人物たちのキャラクターが練れてきて、読むのが心地よくなってきました。
周辺人物たちが生き生きと活躍を見せるにしたがい、主人公喜八郎の登場場面が減って存在感がやや薄くなっている気がするものの、それもまた良し。
続編あるのでしょうか?
けっこう楽しみかも。
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損料屋喜八郎シリーズ3作目の本作は短編7編の構成でしたが、さすがの面白さでしたね!
今回は喜八郎と伊勢屋の距離が縮まり、喜八郎が伊勢屋を助けるという話が多く、これまでのいきさつを超え助け合う仲という、下町の粋な人づきあいが良かったです!
喜八郎と秀弥の仲は、あまり進展はなかったのですが、続編を是非とも作って欲しいと思いますし、期待してます!
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損料屋喜八郎始末控え・3
喜八郎と伊勢屋は、すっかりお互いを認め合っている感じが・・?(まぁ、そう簡単に“仲良し”にはなれない間柄ですが)
で、「喜八郎、伊勢屋を温泉に誘ったノリで、秀弥さんも誘っちゃいなよ!」と、思った次第です。
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再読。『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ3作目。7編からなる連作。前半3編は、四郎左衛門の猫好きを逆手にとって大口屋が仕掛けた伊勢屋追い落とし作戦の顛末を描く。
* * * * *
前作『赤絵の桜』で主人公・喜八郎の傑物ぶりは大きく印象づけられたからでしょう。本作で活躍するのはかつての敵役・伊勢屋四郎左衛門です。
前作から兆候はありましたが、本作で描かれる伊勢屋の器量は相当なものです。
揺るぎない経営哲学と人使いの上手さに加えて、先を見通す目と的確に対応する柔軟性、人情の機微ばかりか芸術から食まで万事に通ずる感性を備え、果ては裏社会にまで及ぶ影響力を持つ伊勢屋。喜八郎に匹敵する存在感は第2の主人公と言っても過言ではありません。
伊勢屋四郎左衛門という登場人物に対する作者の思い入れの深さが窺えます。
面白い小説は登場人物が脇役に至るまで魅力的なものです。シリーズ執筆の筆がますます乗ることを期待してしまいます。
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続け様に山本さんの損料屋喜八郎シリーズを読んでしまった。無論面白いからである。
山本さんの著作、しかも同じシリーズの三冊目ともなれば、気合を入れることもなく安心して読み進むことができる。無防備にストーリーの中に埋没できる。
シリーズ三冊目ともなるとそれぞれの登場人物たちの個性が際立ってくる。
ついつい読むスピードが上がってしまうのだが、寛政の改革時代の金の勘定が詳細に説明される部分が多々あり、同じスピードで読み進めてしまうと詳細な理解が追いつかなくなってしまう。どうしても良い加減な金額の高低で判断したままで先を急いでしまう。(私の読みの甘さなのだろう)
寛政の改革後の不景気の最中、でも人々の文化的な生活感が溢れる江戸の下町情緒の世界を存分に楽しむことができた。
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あいかわらず面白い。秀弥との仲もじれったいくらいに進まないのが、またいいのかもしれない。ただ起きる事件がちょっと血なまぐさくなっている感じがするのは私だけなのだろうか?