- 販売開始日: 2013/10/16
- 出版社: 新潮社
- ISBN:978-4-10-130706-0
優駿(上)
著者 宮本輝 (著)
生れる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように速く、嵐みたいに烈しく、名馬の天命をたずさえて生れますように……。若者の祈りに応(こた)えて、北海道の小さな牧場に、一...
優駿(上)
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商品説明
生れる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように速く、嵐みたいに烈しく、名馬の天命をたずさえて生れますように……。若者の祈りに応(こた)えて、北海道の小さな牧場に、一頭のサラブレッドが誕生した。オラシオン(祈り)と名づけられた仔馬は、緑と光の原野のなかで育ち、順調に競走馬への道を歩みはじめるが、それと共に、登場人物ひとりひとりの宿命的な劇(ドラマ)が、幕を開けた――。
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人々の運命を背負ったこの馬がどうなって行くのか
2016/12/30 00:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
この物語は、オラシオンという馬をめぐる様々な人たちを描く群像劇である。宮本輝の筆力は、読者をぐいぐいと物語の中へ引きこんでゆく。人々の運命を背負ったこの馬がどうなって行くのか。
物語作家の面目躍如
2002/07/31 23:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:HRKN - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語作家としての宮本輝の最高傑作ではないか。どんどんと話に引き込まれる自分が面白い。宮本氏の長編には、ともすると部分部分の面白さを追求し過ぎて全体のフォルムがあやふやになってしまっているものがあると思う。だがこの作品は、細部の描写もきめ細やかであると同時に、全体のスケールも失われず、作品の雄大な存在感が誇示できている。映画化されたのも肯ける面白さ、ぜひ読んでみていただきたい。
代表作
2001/10/31 13:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮本輝の代表作の一つともいえるのではないだろうか。その名のとおり競馬を題材にしたストーリー。読者が競馬ファンだとモデルにしている馬の名前がわかったりして内容外のところで楽しめたりもする。ストーリー自体は競馬ではなく人間模様に重点が置かれているので、競馬を知らなくても全然問題ない。
馬は,乗るのも,作るのも,持つのもロマンだ。さらに私は,食べるのも好きだ・・・雰囲気壊してスマンです。
2011/03/25 20:39
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
馬を取り巻く物語だ。実は二回読んだ。
馬主の話。馬主の家族の話。生産者の話。騎手の話。生産者の仲間の話。馬の血統の話。林立するいくつもの話に,私は迷子になった。
宮本輝さんによるあとがきで,迷路の答えをもらった。マーゲライト・ヘンリー著「名馬・風の王」を小学生の時に愛し,それが優駿を書く原動力になったとこと。つまり,これは馬そのものの話なんだと分かった。馬はしゃべらないし,馬が生まれる前から話が始まる。だから主人公とは認識しにくかった。こんな設定もあるんだと理解し,読み直したら話が見えた。
小さな牧場に生まれたサラブレッド。生産者である渡海ファームの跡継ぎが,並々ならぬ情熱を持って掛け合わせた仔馬だ。ドラマは生まれる前から始まっている。馬主のお嬢さんと出会い,馬はやがてオラシオンと名付けられ成長していく。
喩えるなら,切り絵細工の台紙だ。周りのパーツがいきいきと描かれている。その影をたどると,馬の形が浮かび上がってくる。
宝くじで,一億円当たったらどうする?世界一周旅行,家を買う,仕事をやめて一生遊んで暮らす。よくあるお遊びに,よくある答えだ。優駿を読んで思った。
「馬を買って,広い庭に放して一緒に遊ぶ」
昔,宮本さんがわくわくした気持ちに,ちょっとだけ近づいた気がした。
何年か前に子どもと一緒に馬に乗りに行ったことがある。引き馬じゃなく、初心者向け乗馬コースのあるところを探した。乗馬は初めての経験である。福島県の棚倉町にあるルネサンス棚倉というところを選んだ。ボッカローネちゃんという素人でも気にせず乗せてくれる優しい馬に子供と順番で乗った。子供もたいそう喜んでくれた。今は避難所になって、何人か避難しているみたいだ。馬たちも元気にしているといいな。また会いに行きたいな。
「名馬・風の王」をどうしても読みたくなったのだが,既に絶版。人気が出て,古本屋さんではとんでもない値段がついている。あきらめかけていたら・・・図書館にあった。感謝。