柔らかな頬 下
著者 桐野夏生
私は子供を捨ててもいいと思ったことがある――。衝撃のラストが議論を呼んだ直木賞受賞作。野心家の元刑事・内海も、苦しみの渦中にあった。ガンで余命半年と宣告されたのだ。内海と...
柔らかな頬 下
商品説明
私は子供を捨ててもいいと思ったことがある――。
衝撃のラストが議論を呼んだ直木賞受賞作。
野心家の元刑事・内海も、苦しみの渦中にあった。
ガンで余命半年と宣告されたのだ。
内海とカスミは、事件の関係者を訪ね歩く。
残された時間のない内海は、真相とも妄想とも夢を見始める。
そして二人は、カスミの故郷に辿り着いた。
真実という名のゴールを追い続ける人間の強さと輝きを描き切った最高傑作!
解説・福田和也
※この電子書籍は1999年4月に講談社より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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カスミという女
2020/04/10 15:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この小説は、恋愛小説ではなく、官能小説でもない。
主人公カスミの長女が、突然、行方不明になるミステリー小説です。
ですが、ミステリーに小説の主軸はなく、登場人物の生き方、
生きる糧にテーマがあります。
主人公のカスミ、夫、不倫相手、死を目前にしている男、
カスミを中心としたヒューマンドラマといった方が分かり易いかも知れません。
カスミは、何が不満だったのか。
カスミは何が欲しかったのか。
それを考えさせることが、この小説のテーマだと思いました。
桐野夏生氏の最高傑作の下巻です。
2016/08/30 09:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、桐野夏生氏の最高傑作であり、直木賞受賞作の下巻です。野心家で強引な元刑事である内海もガンで余命半年と宣告され、カスミの娘の失踪を捜査しながらも、毎日を苦しんで過ごしていました。そのような状況にあっても、内海とカスミは事件の関係者を訪ね歩きます。次第に、残された時間のない内海は、真相とも妄想ともつかぬ夢を見始めます。そして、いよいよ二人はカスミの故郷へたどり着きます。一体、故郷にはどのようなことが隠されているのでしょうか?
ミステリーのようでミステリーじゃない
2023/07/28 11:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまを - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版社が出してるあらすじに騙された笑。ただのミステリーじゃない。
読み進むうちに、行方不明の子供が見つからなくても誰が犯人でも、そこに興味はなくなってくる。
徹底的な救いのなさ、冷たさにやりきれなくなるけど、人間の姿をどこまでも誠実に見せてくれるから、桐野作品は信用できる。
結局。。。
2020/03/03 01:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
後半は元刑事の内海と子供の行方を追いながら、少しずつ過去にも未来にも寄っていく話となってました。石山さんの現在は本当に幸せなのかどうかが疑問でしたが、ちょっとフワフワしている男性って女性が寄ってくるので、彼はその道で生きていけそうですね。主人公は男性に依存するタイプではあるけど、内海が死んだ後どうなるのか。そして、夢のどれもが真実ではなかったんでしょうか。考えさせられる結末でした。