電子書籍
透明な夜の香り
著者 千早 茜
香りは、永遠に記憶される。きみの命が終わるまで。元・書店員の一香がはじめた新しいアルバイトは、古い洋館の家事手伝い。その洋館では、調香師の小川朔が、オーダーメイドで客の望...
透明な夜の香り
透明な夜の香り
商品説明
香りは、永遠に記憶される。きみの命が終わるまで。元・書店員の一香がはじめた新しいアルバイトは、古い洋館の家事手伝い。その洋館では、調香師の小川朔が、オーダーメイドで客の望む「香り」を作る仕事をしていた。人並み外れた嗅覚を持つ朔のもとには、誰にも言えない秘密を抱えた女性や、失踪した娘の手がかりを求める親など、事情を抱えた依頼人が次々訪れる。一香は朔の近くにいるうちに、彼の天才であるがゆえの「孤独」に気づきはじめていた――。「香り」にまつわる新たな知覚の扉が開く、ドラマティックな長編小説。
目次
- 1:Top Note/2:Floral Note/3:Chypre Note/4:Woody Note/5:Spicy Note/6:Citrus Note/7:Animal Note/8:Last Note
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
電子書籍
香りの表現が豊か
2020/07/12 22:54
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hoyoyo - この投稿者のレビュー一覧を見る
知人の感想文がキッカケで興味を持って読んだのだけど、今読むべき本だった。アロマやハーブが好きな事もあり、世界観からテーマからキーワードまで、私の状況とリンクしていて驚いた。文字で書かれているのに、朔さんの屋敷の香りが読書中の私の部屋にまで漂って来て結界を張るような気がした。ハーブを多用した料理や日用品など、繊細な言葉が五感に訴える。香りと記憶は深い所で結びついている。芳香も心も形が無いが、心を小説で描けるのなら、香りと小説も相性が良いのかも知れない。懐かしい香りを嗅いだようなカタルシスを感じた。続編希望。
紙の本
淡く切なく心に落ちる
2020/11/02 08:22
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
のっけから圧倒的に漂うミステリアスな香りに眩暈がするほど静穏な世界観。傷を閉じ込めた主人公と傷ごと纏う調香師が緩やかに進める歩を、優しく包む周りの人柄にもとても惹かれた。ハーブを扱った料理が沢山出てくるのも大きな魅力。とても好きな空気感で淡く切ない作品が好きな方にはとくにもってこい
紙の本
香りに包まれる
2020/05/16 19:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大きな後悔と罪悪感を抱えた女性が天才的な調香師の家政婦となり、彼自身や身近な人たち、顧客と関わることで人生が動き出します。
一香の変化は朔さんの心の変化にもつながります。
職場のお屋敷が素敵なんです。庭に花々が咲き、ハーブや野菜が育てられてる。
一香が朔さんのリクエストで作る料理やお菓子、お茶も香り高くて興味深い。
静かなんだけどドキドキするお話です。
電子書籍
永遠の匂い
2020/05/03 18:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
絶対音感があるように、絶対臭覚もあるのではと思うような内容。
主人公が、アルバイトする屋敷の主は、朔という儚く繊細なイメージがある男性。そこで起こる数々の匂いにまつわる事件が、主人公の心に封じ込めてきた過去を蒸し返す結果に。いつかは向き合わないとわかっているけど、恐さが先に来る気持ちはわかる気がする。
この話は、続編も期待します。
紙の本
香りの豊かさとおそろしさ
2022/02/26 14:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:白月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
香りはもちろん、ハーブやフルーツなどの豊かさを感じ、自分の周りにも彩りが増えたように感じました。
嗅覚で世界を見る朔さんの物語を読むと、普段視覚にばかり頼って世界を見ている自分の日常が不思議な気までしてきました。
安易ですが、自分も朔さんに作ってもらった香りをまとって過ごしてみたいと思いました。
紙の本
ちょっと癖になりそう
2023/06/29 23:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
繊細で丁寧で静謐で清浄な美しい世界に、
突然どろりとした不浄の異物が流れ込んでくる感覚が
ちょっと癖になりそうな小説でした。
朔が用意するレシピがいつも素晴らしく
斬新で洗練されてて美味しそうなので、
そちらも作者様ならではのお楽しみです。
紙の本
孤独
2020/04/05 08:05
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全体的に、明るい雰囲気ではなく暗かったので、じっくりと時間をかけて読むことができる作品で孤独を感じました。