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電子書籍
【期間限定価格】初陣―隠蔽捜査3.5―(新潮文庫)
著者 今野敏
警視庁刑事部長を務めるキャリア、伊丹俊太郎。彼が壁にぶつかったとき頼りにするのは、幼なじみで同期の竜崎伸也だ。原理原則を貫く男が愛想なく告げる一言が、いつも伊丹を救ってく...
【期間限定価格】初陣―隠蔽捜査3.5―(新潮文庫)
初陣―隠蔽捜査3.5―(新潮文庫)
初陣 (新潮文庫 隠蔽捜査)
商品説明
警視庁刑事部長を務めるキャリア、伊丹俊太郎。彼が壁にぶつかったとき頼りにするのは、幼なじみで同期の竜崎伸也だ。原理原則を貫く男が愛想なく告げる一言が、いつも伊丹を救ってくれる。ある日、誤認逮捕が起きたという報に接した伊丹は、困難な状況を打開するため、大森署署長の竜崎に意見を求める(「冤罪」)。『隠蔽捜査』シリーズをさらに深く味わえる、スピン・オフ短篇集。
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紙の本
表と裏
2013/03/31 21:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
サブタイトルに「隠蔽捜査3.5」とある。当初は分からなかったのだが、読後に納得した。当然、すでにシリーズ4まで発刊されている『隠蔽捜査』シリーズに関連したものである。全8作の短編から成る本書の構成は次のとおりである。
隠蔽捜査のシリーズは、警視庁大森署の竜崎署長を主人公とするシリーズである。ここで脇役として登場するのが同期生で警視庁刑事部長の伊丹である。本書では8つの短編で伊丹から見た物語で、当然、伊丹が主人公となっている。
短編のうちいくつかはシリーズ1~3までで登場したエピソードを伊丹の側からみたものである。つまり同じエピソードを裏と表から見ている。なかなか凝った作りである。また内容も実際にありそうで興味深い。本書では、伊丹が刑事部長の前職、つまり地方県警の刑事部長時代からのストーリーから始まっている。
すでにシリーズで明らかになっているが、伊丹と竜崎は小学生からの顔馴染みで、けっして親しくはないのだが、知り合いである。伊丹はごく常識的な私大出のキャリアであるが、竜崎は東大出身のバリバリのキャリア・エリートである。ところが、性格は対照的である。
竜崎は自分の信念を曲げない。周囲の雑音や日本的な判断を取らない。それが時には逆効果であったりするが、難事件を迅速に解決に導いたりもする。そこで判断に迷った際に伊丹が相談する。竜崎は実にそっけなく応対するのだが、信念を曲げない、つまり雑念にとらわれないので、悩まされていた伊丹の迷いを一気に吹き飛ばしてくれる。
伊丹が相談して、竜崎がそれを解決するというだけでは一方的な関係で、同期生とは言っても長続きしない。ところが、竜崎の困難を伊丹が解決することも少なくない。ここが面白いところだ。それにしても、本編である『隠蔽捜査』シリーズの裏付けをしているような本書である。
あまり長いシリーズを書かない今野であるが、小説のキャラクターや人間関係の面白さは抜群である。是非ともこのシリーズは続けてもらいたいものである。
紙の本
伊丹さん、頑張ってます。
2020/10/18 12:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
スピンオフ。痛みの福島県警から警視庁への異動から始まる。私大卒のハンディと戦い悪戦苦闘して今日に至ったのだろうと思う。お疲れ様。
竜崎との関係(伊丹が竜崎を頼りにしている)がよく分かる。
短編集ながら面白く読めた。
電子書籍
伊丹さん、頑張ってます。
2020/10/18 12:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
スピンオフ。痛みの福島県警から警視庁への異動から始まる。私大卒のハンディと戦い悪戦苦闘して今日に至ったのだろうと思う。お疲れ様。
竜崎との関係(伊丹が竜崎を頼りにしている)がよく分かる。
短編集ながら面白く読めた。
電子書籍
伊丹は想像以上に心配症
2018/12/05 07:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『初陣』は『隠蔽捜査』シリーズのスピンオフ短編集で、主人公は本編主人公の竜崎の同期で幼馴染の伊丹刑事部長。伊丹がどう竜崎に世話になっているのかが描かれたエピソードで、二人の関係は伊丹の片思いっぽい感じですが、竜崎の方も言葉では「つれない」としか言いようのない態度ですが、なんだかんだと伊丹が持ちかけた相談に明快な解答を出して、手助けをしている当たりは結構面倒見がいいのではないかと思えるくらいです。
短編の中には『疑心』の裏話も収録されていて、女警秘書官の派遣には本当に「ウラ」があったことが語られます。「陰謀」と言うには悪意が介在していないので適切な表現ではないですが、「人が悪いな」と思うくらいには意地悪ですねwww
伊丹と言うキャラが想像以上に心配症で悩み多き人で、かなり外面を作り込んでおり、そしてそうしないと生き残れない私大出身のキャリアの立場に開き直り切れない人なのだということがにじみ出るようなエピソード集でした。私には出身大学がいつまでもいつまでもキャリアに影響を及ぼす世界は想像もつきませんけど、そういうことが当たり前の環境に身を置いている人にとっては重大事なんだろうな、とは思いました。
紙の本
主役は伊丹さん♪
2017/01/31 23:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:maki - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊丹さんが主役♪♪
竜崎さんのちょいと変人な話を読みつづけた後では、
これぞ人間だよね~っていうのが際立っちゃう伊丹さん。
悪いわけでない。それで当たり前なのだ^^
「試練」、疑心のお話の裏で、そんなことがあったのね~。
番外編は、こんな裏話がなんとも言えない醍醐味だ!!
でも、伊丹さんの長編も是非是非読んでみたいな~。