- 販売開始日: 2022/08/26
- 出版社: 亜紀書房
- ISBN:978-4-7505-1754-4
文にあたる
著者 牟田都子
《本を愛するすべての人へ》人気校正者が、書物への止まらない想い、言葉との向き合い方、仕事に取り組む意識について??思いのたけを綴った初めての本。-------------...
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商品説明
《本を愛するすべての人へ》
人気校正者が、書物への止まらない想い、言葉との向き合い方、仕事に取り組む意識について??思いのたけを綴った初めての本。
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〈本を読む仕事〉という天職に出会って10年と少し。
無類の本読みでもある校正者・牟田都子は、今日も校正ゲラをくり返し読み込み、書店や図書館をぐるぐる巡り、丹念に資料と向き合う。
1冊の本ができあがるまでに大きな役割を担う校正・校閲の仕事とは?
知られざる校正者の本の読み方、つきあい方。
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校正者にとっては百冊のうちの一冊でも、読者にとっては人生で唯一の一冊になるかもしれない。誰かにとっては無数の本の中の一冊に過ぎないとしても、べつの誰かにとっては、かけがえのない一冊なのだ。
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書店員レビュー
安心する「悩み」
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
仕事について書かれた本は数あれど、仕事をしている人の「悩み」「迷い」が、際立ってこちらの方まで押し寄せてくる本はそうはありません。また、稀にそのような本を読んだ時、人は不快感を感じるのではないかと思いがちですが、校正者の牟田さんのエッセイは違います。むしろ、彼女の悩みや迷いは、彼女の本や著者に対する真摯な姿勢の裏返し。そこに何度も、心動かされるからです。
『モチモチの木』という絵本があります。そこに描かれている月の形が、読者からの指摘によってあるとき変わった、ということについて牟田さんは取り上げました。「自分なら指摘できたかと考えると自信がない。」と、牟田さんは言います。多くの子どもの記憶に残り続ける本が、ある一つの文章だけで変わってしまう。その恐ろしさ。そのことを重視する校正者がいる世界だからこそ、私たちはこの本を読んだあと、さらに多くの本を、知ろうと思うのかもしれません。
なるほどなあ
2022/11/30 19:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミスなしが当たり前の仕事で、当たり前にしていてもそれが当然と思われる。
厳しい仕事ですね。
それだけにやりがいがあるというのか、すごい仕事です。
当たり前に読ませていただいてありがとうございます。
校正が良い出版会社は良い会社ですね。
著者の関連した作品を読んでみたいです。
どこまでも奢らず真摯に取り組んでいる様に好感
2022/08/26 18:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mufumufu - この投稿者のレビュー一覧を見る
本や印刷物には校閲という工程がありますが、文芸に関する校閲においてのお話が中心です。
著者の仕事への取り組みにとても好感がもてます。
作者と編集者と校閲者が互いの立場を理解しつつ、担当している仕事の範囲でベストを尽くす。
いくら読んでも誤植が拾いきれない、一見間違っているように見える文章や表現があっても決して自身の知識(もしかしたら思い込みや思い違い、作者の諸事情や経緯があるかも)で判断しない、ミスを見つけても相手を傷つけるような指摘はしない。
一冊の本を出すために皆が良い方向でお仕事する。尊く清々しい気持ちになります。
以下は、本書からははずれる内容にはなりますが、
一般の職場では、書類に一文字の誤字があっても酷く怒られたり、陰口や誹謗中傷があったりする会社もあるので、とてもうらやましくも思いました。
皆で良い仕事をしょうという気概があればもっと良い職場になるのだろうか?とも考えました。(3者の立場の住み分けがなく、各々の実績が評価になるので難しいのだろうけど)
本好き、活字好きにおすすめ♪
2023/06/07 11:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kyok. - この投稿者のレビュー一覧を見る
退職するまで20年以上、会社の機関誌やしおり、資料など、印刷物を作っていました。読み進めば進むほど、そうなの、そうなのよ!ということの連続でした。校正する時は最初は文として、次は文字として、次は内容をと、これまでの痛い経験を活かしながら読んでいきますが…何年やっても忘れたころに見落して、次こそは!の繰り返し。間違いがなかったら普通で、校了後、印刷中に落としに気付いた時のショック…また切り替えて。新聞校閲40年の方が、単純な失敗を何年経っても何度も繰り返すという言葉に、あぁ読んで良かった、出会って良かったという気持ちでいっぱいになりました。その他にも興味深い話がたくさんで、そこまでやるの?と言われても調べていく気持ち、気付いた事を作者に伝える正しい心遣い、責任感がとても共感できたし、校正の仕事はすばらしい、でもきつい仕事だと改めて思いました。金額が入った広告チラシはやりたくないというのもとても共感。電話番号や、料理レシピの分量なども怖い。謝ってすまないものは、私にはできない!と思ってやっていました。そんな文字の仕事で、いつまで経っても自信がもてないなぁという方にぜひ!
仕事に向き合う姿勢
2022/10/23 17:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんな仕事も、しっかりと向き合って働いてこそのやりがいだと思う。著者の姿勢に背筋が伸びる思いだ。
校正の仕事って、こうなのかぁ。知らなかったぁ。
励まされる
2023/03/06 19:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わたる - この投稿者のレビュー一覧を見る
校正という仕事に対する、筆者の楽しさ奥深さ矜持不安悩みなど、様々な思いを知ることができた。 本や校正のあり方は今後変わっていくのかもしれないが、求められる限り続けていきたいという最後の言葉に、職は違えど同世代の私は励まされました。
校正の仕事
2023/01/29 11:56
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投稿者:令和4年・寅年 - この投稿者のレビュー一覧を見る
校正の仕事はどのような仕事であるのか。その経験をまとめた随筆。先輩から教えてもらった事。会社の中で働く事。請負で働く事。本を作る人々と積極的に関わって可能性を探る。
共感する部分が非常に多い
2023/01/20 10:19
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投稿者:巴里倫敦塔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロの校正者のエッセイ。書籍や校正への思い、校正という仕事、出版の仕組み、言葉との向き合い方などを、軽妙な筆致で紹介する。評者が携わった技術専門誌ではキャップや副編集長、編集長が校正を担当しており、プロの校正者と仕事をした経験はないが、その苦労はよく分かる。本好きには、ぜひ読んでいただきたい1冊である。
校正の技術として「調べる力」が必要だが、さらに求められるのは「疑う力」だという。納得である。「てまひまが活字を支える」「タイトルや帯、著者名などミスがあるはずのない箇所に限ってミスがある」「10行足らずの校正に4日かける」など、同じ出版業界の身を置く者としてぐっとくる部分や強く共感する部分が非常に多い。「悪文をきれいにしてはいけない(鉋をかけすぎてはいけない)」「レシピの校閲は専門性が高い」という指摘には目を開かされる思いである。
意外な校正の仕事
2022/10/23 21:02
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
ボランティアで活動している点訳に伴って『読んだ』本。校正の仕事について校正者の著者が書いた本。校正の仕事って文字の誤りをチェックする仕事というイメージでした。が、この本を読んで、そうではないと知りました。もちろんそれもありますが、本の著者から書いている内容に誤りがないかまで調べるのです。これは、やりすぎると著者と絶対喧嘩になるだろうなあと思いました。出しゃばり過ぎず、かといって指摘すべきところは指摘する。こういう仕事があるから、安心して本を読めるのだろなあと思いました。でも、この本の著者は、なぜか自分でもわかりませんが、あまり好きにはなれませんでした。