- 販売開始日: 2023/06/07
- 出版社: 講談社
- ISBN:978-4-06-531799-0
図書館の大魔術師(7)
著者 泉光(著)
街では『マリガド』という小説が話題になっていた。青年・マリガドが権力階級を片っ端から切り殺していくという内容でその痛快さに若者を中心として一大ブームとなっていた。しかしそ...
図書館の大魔術師(7)
商品説明
街では『マリガド』という小説が話題になっていた。
青年・マリガドが権力階級を片っ端から切り殺していくという内容で
その痛快さに若者を中心として一大ブームとなっていた。
しかしその残虐な表現からマリガド否定派が出版停止を求め、中央図書館が審議をすることとなった。
この件が世間に騒がれていることでシオ達見習いは多くの悲劇を生んだ『黒の書』と対峙することに──。
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実に深い。
2023/07/08 14:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:氷狼 - この投稿者のレビュー一覧を見る
各部署を巡っての研修。
その裏で世論を巻き込み、一冊の本を巡って交わされる論争。
人は何を基準として物事を判断しているのか。
何を持って正しいと考えるのか。
自分の常識は人にとっては非常識な場合もあるが、往々にしてまず基準となるのは身近な親の価値観。
そして、成長するに従い、周囲から知識を得、自己を確立していくわけだが...
この内容は現状への警鐘なのかも知れない。
それこそ自己基準となるが、ここの所、他者への配慮に欠け、自己中な輩が増加傾向にある気がするのは気のせいだろうか。
手元ばかり見て、周囲を顧みず、他者に迷惑をかけても何とも思わず、それを行う、もしくは行わないことで先に何が起きるのかを想像することもせずに無責任に振る舞う輩が。
そんなことを考えてしまった。
他者がそう言っているから、やっているから、自分だけだから、少しだから。
物事の表層しか捉えない、その奥にあることを深く考えない。
悪貨は良貨を駆逐する、か。
この世の中もどうなるか。
裏で不穏に暗躍する者たち。
図書館内にも潜り込み、徐々に計画が進められ...
新キャラも登場し、物語は進む。
誰が敵で誰が味方か。 各々が信じるものは。
しかし、新キャラ含めて特徴のある、クセの強い人物が多いなと。
誰が誰やら分からなくなってきた部分も。
人物紹介を付けてもらえるとありがたい。
一枚岩ではない…
2023/06/07 11:09
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
図書館の各部署見学編
自分は猫がたくさんいる施設室希望(笑)
印象的なエピソードは「マリガド問題」
気に障る人間を躊躇なく殺していく青年の物語の出版を禁止するか否か。
図書館で行われる議論。様々な意見を積み重ねて決まった結論。
それでもまだ釈然としない何かが残る。
気に入らない人間を次々と殺していくマリガドの行く末は「彼を気に入らない誰かに殺される」だと思うが。
「マリガド」はそこまで書くかどうか。
ついに登場した「黒の書」
もっともらしい体裁を徹底的にとったマイナスの書、その最高傑作となってしまった書物。
悪い意味で「ペンは剣よりも強し」。
様々な活動を行う図書館だが一枚岩ではない。
民族や政治、宗教の影響を受け、その縮図でもある。
図書館を巡り蠢く何かの影。
そして蠢く者たちも一枚岩ではない。
それがどんな影響をもたらすのか。
シオが持つ本を巡って起きる争い。
最後に現れた怪物…
どうなる?
次巻が待ち遠しい!