『ビブリア古書堂の事件手帖IV 扉子たちと継がれる道』
2024/06/10 19:13
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鎌倉の扇ガ谷にある資産家の邸宅で開かれたガーデンパーティーに顔をそろえたのは、栞子、扉子、そして智恵子──篠川家三代の女性たち
三人が出席することになったのは、戦中、鎌倉の文士たちが立ち上げた「鎌倉文庫」という貸本屋から行方不明になった千冊の本、なかでも漱石の初版本にまつわる事情からだった
十七歳の“本の虫”たちが、三つの世代をつないで文豪の稀覯本の行方を追う
その先に見えてきた人々の古書への想いとは
《日本で一番読まれている大ヒットビブリオミステリ》──帯のコピー
デビューから22年、“栞子さん”が登場して13年で累計700万部突破の人気シリーズ第11作、2024年3月刊
〈想定していた形とは少し違いましたが、やっと栞子の過去の話を書くことができました。〉──「あとがき」より
※p.32〈全然聞いたことのないし〉⇒〈全然聞いたこともないし〉
※p.98〈満面の笑顔で〉⇒〈満面の笑みで〉
※p.182〈うちの近くの住むご遺族〉⇒〈うちの近くに住むご遺族〉
※p.290〈いかに苦労していたが、〉⇒〈いかに苦労していたか、〉
どうしちゃったのだろう
☆ビブリア古書堂の事件手帖☆
2024/05/19 22:34
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投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
5月の終わり、まだ梅雨の始まらない鎌倉駅で、世代の異なる3人の女性が一堂に会した・・・
戦中、鎌倉の文士達が立ち上げた貸本屋《鎌倉文庫》。千冊はあったといわれる貸出本も、発見されたのは僅か数冊だけ。残りはどこへ?
夏目漱石の初版本も含まれているというその行方を捜す依頼は、昭和から始まり、平成、令和のビブリア古書堂の娘たちに受け継がれていく。
鎌倉文庫、夏目漱石、そして親子三世代を軸に進む物語
☆ビブリア古書堂の事件手帖☆
2024/05/19 22:33
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投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
5月の終わり、まだ梅雨の始まらない鎌倉駅で、世代の異なる3人の女性が一堂に会した・・・
戦中、鎌倉の文士達が立ち上げた貸本屋《鎌倉文庫》。千冊はあったといわれる貸出本も、発見されたのは僅か数冊だけ。残りはどこへ?
夏目漱石の初版本も含まれているというその行方を捜す依頼は、昭和から始まり、平成、令和のビブリア古書堂の娘たちに受け継がれていく。
鎌倉文庫、夏目漱石、そして親子三世代を軸に進む物語
鎌倉文庫と扉子さん達親子の歴史
2024/04/14 19:13
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
文豪たちの貸本、鎌倉文庫の貴重本をめぐる智恵子さん、栞子さん、扉子さんの歴史。栞子さんのお父さんがこんなに出てきたのはシリーズで初めてでは?智恵子さんと結婚するなんて、どういう人なんだろうと思っていましたが、馴れ初めも出てきて楽しめました。
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投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は栞子さんのファンで、「栞子さんを探せ!」ツアーを組んで各地の古書市を回ったりもしてたんですが、さすがに扉子を探そうとは思いません。
もういい加減、ビブリアにも飽きてきました。
だって、親子三代に渡って、おんなじ顔で、おんなじ性格で、おんなじ趣味なんて、気色悪い以外の何者でもないでしょ。
取り上げる本の新鮮さもなくなってきたし、同じ作家ばかり追いかけるのもどうかと。
そろそろ新企画でも入れて欲しいところです。読むけどね。
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扉子4作目。
実在した鎌倉文庫を巡る親子3代の物語。
プロローグで祖母・智恵子、母・栞子、扉子が勢ぞろい。
戦後に存在した鎌倉文庫のその後の行方を巡る謎を、令和を扉子、昭和を智恵子、平成を栞子で紡いでいく。
祖母の智恵子の若い頃や、栞子の父の話はこれまでシリーズを読んで来たファンとしては新鮮。
鎌倉文庫は鎌倉に縁ある作家たちにより創設されたものだが、その中に混じっていた夏目漱石の作品を軸に描かれるのが、さすがと言う感じ。
「鶉箱」「浮草」「吾輩ハ猫デアル」
実はいずれも読んだことがない作品。
それでも、この謎解きは本格的で久しぶりに面白かったし、親子3代に渡る物語は読み応えがあった。
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鎌倉文庫という、実在した貸本屋を、虚実ないまぜにしたストーリーが読書好きを引き込む。お札でお馴染みの夏目漱石が遅咲きの作家だったことなど、「こころ」くらいしか読んだことのない自分にも、あれ読みたい、これも読もうかなと思わせてくれた。
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令和編から始まります。
令和の主人公といえば高校生の扉子です。
高校でせっかく一緒になったもぐら堂の娘の戸山圭とけんかをしています。
けんかの原因は圭が持っていた夏目漱石の『鶉籠』の初版本であることがわかりますが、その出所は…。
第二話は昭和編。
女子高生だった久我山尚大の隠し子だった智恵子とビブリア古書堂の前店主だった篠川登との出逢い。
やっぱりビブリア古書堂で出逢ったのですね。
鎌倉文庫の貸出本を巡るお話。
第三話は平成編。
主人公は智恵子の娘で扉子の母の栞子。
『吾輩は猫デアル』の出品者を巡るお話。
私は、漱石といえば『坊ちゃん』』『夢十夜』『こころ』あたりしか全部読めていないのに、この親子三代たちはいつものことながら、凄い博学だなあと感心しました。さすがビブリア古書堂!
『行人』『草枕』は最近買ったので(この本にはでてきませんが)できれば読みたいと思います。
初版本とか、鎌倉文庫が登場しますが、フィクションであると思うとなんとなくへんな感じをいとえなかったです。
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今までで一番おもしろかったと思う。
智恵子、栞子、扉子の親子三代で一つの話を紡いでいくのだが、脇役のはずの今まで影が薄かったお父さんが、一番印象深かった。
智恵子はこれまで悪くしか書かれてこなかったが、それほど悪い人間ではないことがお父さんの話から読み取れた。
お父さんは亡くなる前に智恵子に会えたのだろうか。
3人ともそれぞれ本を語る時はとても楽しそうなのに、時々考えられないほど冷酷な時がある。
第一話の扉子がまさにそれで、読んでいて気持ちの良いものではなかった。
でも、反省して小さくなっている様を見ると、大丈夫かと声をかけたくなる。
正解が正しいとは限らないのだ。
このシリーズがあまり好きではないのに読み続けているのは、やはり本を主軸においた物語だからだと思う。
読み始めるとあっという間に進んでしまうのは、造りがうまいのだろう。
古書の話を聞けるのはとても楽しいし、継続するって大事だな。
2024/03/26 00:35
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私の読書歴の中で最も愛した物語。
ビブリア古書堂の事件手帖。
そう言えば…その物語のプロローグも
夏目漱石でしたね。
ようやく読むことができました。
栞子の母にして扉子の祖母、智恵子の物語。
そうして篠川家のすべての人々にようやく会えた…そんな安堵を感じます。
今作は月並みな言い方ですが読み応えがありました。不思議なくらいこれまでのビブリアの一冊一冊が心の中に蘇り、読み返すことなく自分の中でひとつに溶け合うのを感じました。
そうして懐かしい記憶との邂逅もまた、私を満たしてくれました。
1972年 少年チャンピオンに連載されていたさいとうたかをの「日本沈没」。連載が始まった「ブラックジャック」。
毎週欠かさず夢中で読んだ漫画作品に懐かしさで胸が満たされました。漫画を読んで映画「日本沈没」をどうしても観たくて足を運んだ地元の映画館は…とっくの昔に廃業されたことすら美しい記憶。
失われた昭和の時代。それは私の少年時代そのものでした。
心からこの本を楽しんで、三上さんのあとがきを目にした時、ふと気になることが。
「想定していた形とは少し違いましたが、やっと栞子の過去の話を書くことができました」
想定していた形って? どんな形を想定されていたんですか? それも…読みたいじゃないですか。
そうしてもうひとつ。
「次の巻もよろしくお願いいたします」
よかった。まだ私はこの作品の世界に浸っていられるんですね。
最後に。シリーズの中でも今作の重みは格別でした。読書を愛する自分を抱きしめてあげたくなるほどに。
2024.5.4追記
本当に面白かったというだけでなく、まるで上質の映画を一本観終えたような充足感に浸りました。こうしてレビュー書いていても、書いていない時ですらも…なんだかまだまだ言葉が溢れてきています。
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扉子が登場するシリーズの四作目。このシリーズはマンネリになることなく面白いままで続いてくれていると思う。
今作は戦時中に文士たちが立ち上げた鎌倉文庫という貸本屋。その貸本をめぐる親子3代の物語。主人公が飛んでいるものの全体として一つの作品になっていた。また、そこにあった1000冊近くの貸本の行方が今もわかっていないというのは面白かった。
もう少し登場する作品を深掘りしてくれたら、もっと良かった。
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智恵子さん、栞子さん、扉子ちゃんの3世代が醸す深〜い洞察を堪能できる作品でした。それぞれの時代を背景に俯く女子高生。色白で真っ直ぐな長髪で黒縁メガネをかけた姿は指紋が照合されるかのようにピタリと重なる。そんなイメージを描かせてくれる時代錯誤な情景でした。
漱石はだいぶ前に読んだはずですが、すっかり他の本のストーリーに上書きされて思い出せませんでした。坊ちゃんにしても、吾輩は猫であるにしても、そんなに辛辣な描き方だった?と疑ってしまった。
世に二つとない初版本の陳列を前に3世代の"ロン黒白肌メガネ"は我を忘れて悦に浸る姿は微笑ましくもあった。(文香ちゃんが何話目かで表現した"おっぱいメガネ"には劣ります)
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昭和〜令和に渡り三代の篠川家の女性達が関わる「鎌倉文庫」の夏目漱石初版本。
一番の私的見所は、祖母の知恵子の結婚した経緯ですね。姿をくらまして良いなら結婚するって言われても結婚した登がどれだけ知恵子を愛してたかが判って切ないです。
知恵子が去った後に栞子と大輔もニアミスしてたんですね。
扉子も圭と仲直りできてホッとしました。
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毎回、このシリーズを読むと思うのが、作者の並々ならぬ古書や文豪、文学の歴史や雑学の情報、勉強量の多さだろう。それをビブリア古書堂と鎌倉を舞台に、謎解きしてみせるのが本当にすごいと思う。今や、祖母となった智恵子の事も分かってきて、今回の鎌倉文庫エピソードは終わり方も良かったので、とても面白かった。扉子も仲直りできて良かった。
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三つの時代を跨ぎ「鎌倉文庫」の謎に挑む、ビブリア古書堂新シリーズ第4弾
戦時中、川端康成ら鎌倉の文士達が立ち上げた貸本屋「鎌倉文庫」。千冊あったといわれる蔵書も、発見されたのはわずか数冊。では残りはどこへ? 扉子、栞子、智恵子の3人が時代を跨ぎ、ある文豪の古書に纏わる謎に挑む。