隠し神の輿入れ【イラスト入り】みんなのレビュー

沙野風結子, 笠井あゆみ

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みんなのレビュー（6件）

みんなの評価3.7

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紙の本

紙の本隠し神の輿入れ

2020/11/08 06:08

神隠し

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

作者さんの作品浚い読み状態なのですが、
これは読むかどうか迷った本。
神とか神隠しとかは嗜好に刺さるのですが
ちょっとどうなのかなぁって思っていたので。
とはいえ、手にとってみました。

民俗学的な話や人間の（というか日本人の）信仰心の薄れ
さらに虐待まで描かれいてとても奥が深い。
その上での藍染の存在。
烏一派（っていうのか？？？）は敵扱いですけど、
彼らは彼らの正義（というか言い分？）
もあってそれはそれで納得できるのでさらに奥が深い。
単なる悪ではない。
そこがちゃんとわかるのがまた良いなぁって思います。

で、改めてみたら題名が「隠し神の輿入れ」なんですよ。
「の」なんです。
ここ大事。
「へ」ではないところがミソ
神がこっちに来るんですよね。
異界に人間が長くいると壊れるし、
守り神が場を離れ人間界に長くいると壊れる。
その部分を抉るように描いている話。

相変わらず作者さんのあくなき探求というか
真摯さすら感じられるエロスの波がすごい。
これは高い文章力によってなし得る業かと思います。

藍染と依冶は良い感じで決着がついたのですが
それはあくまでも2人（神を1人と表現して良いのなら）だけの話で
依冶がどんどん人間界から離れているような気がしたりもして
その点では少し心配ではあります。
依冶と家族（母）との関係は壊れたままであるし。
まあ、二人が良ければ良いのか？？（←ここ？）

ちょっと迷っていたのですが、
続編？スピンオフ？も手に入れて読もうと思いました。
（結局気になるのだから買っておけって
自分に突っ込みいれてしまったりして）

ちなみに最後のページにちょっとやられました。
（可愛らしいのにってところが）
笠井さんすごすぎ・・・。

☆は3.5評価なんですが、ちょっと辛めで3