陰陽師 みんなのレビュー
- 岡野玲子, 夢枕獏/原作

陰陽師 13 太陽
2005/10/18 11:23
白い光と化した音楽
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終えてしばし言葉を失う。「あとがき」に綴られた文章を読むにつけ、岡野玲子はとりかえしのつかない時空の彼方にとんでいってしまった。この作品は白い光と化した音楽をかたどっている。『music for 陰陽師』(このCDには、『陰陽師』完結のあかつきにこそ聴かれるべき祝祭曲がたちこめている)の「覚書」に記された著者の言葉を引用しておく。
《真の音楽とは、高等魔術である。そしてそれは、弾け散るような白い光の姿をしている。このCDに関わっていた一年の間、地球上に生まれたがゆえに、ダークサイドではあるが、誇り高い怨霊も、存在する。勝利の曲は勝利の喜びを知るものの手で作られ、勝利の喜びを知るものの手によって奏される。そんな言葉が頭の中を流れた。陰の極みと陽の極み両極に共通してあるものは、美と誇りと、存在することの祝福と、喜びである。雅楽の真髄は、強靱である。》
2023/12/09 08:47
始まり
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投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前紙書籍で読んだことがあるのですが
久しぶりに読んでなんかすごさを思いだしました。
特に1巻は岡野玲子氏と原作の夢枕獏氏の陰陽師が絶妙にフィットしています。
原作の物語に沿っていながら絵柄や構成の独特さとならではのアレンジが見事です。
平安の独特な香りのする物語の始まりです。
2020/12/15 20:19
クライマックスへ
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投稿者:ao - この投稿者のレビュー一覧を見る
常に掴み所のなかった晴明でしたが、未来への焦燥感に苛まれながらも、妻子への晴明なりの想いが見えた巻でした。晴明の親バカな寝物語と博雅のおとぼけ発言には久々にクスッとしましたが、シリアス路線は変わらず、随所で不穏な空気を感じます。また、他国の話の描写が今まで以上に多く入るので、以前から横文字が多々使われているのにも違和感を感じていたのですが、ガッツリとした描写に???となりました。原作の小説は未読なので、忠実に描かれているのかオリジナルなのかはわかりませんが、個人的には内容がリンクしているにしても違和感の方が大きかったです。ただ、陰陽師の漫画である事を切り離して考えると、その描写自体は美しかったと思います。
2020/12/07 14:40
内裏炎上
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投稿者:ao - この投稿者のレビュー一覧を見る
博雅が出会った不思議な老人と以前に話にあがった化物屋敷の真相の話、博雅の結婚、内裏炎上の話が収録されています。気付かぬままに結婚してしまう博雅のコミカルな婚儀のお話と比例して、内裏炎上は非常にシリアスで、誰にも止められない事、どうしようもない事はあるのだと無力感を感じるお話でした。窶れた様子の二人が痛ましかったです。
2020/11/25 22:07
天徳内裏歌合
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投稿者:ao - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌合の邪魔をしたい菅公と囲碁を通して渡り合う真葛ちゃんの大物っぷりが詰まった第七巻でした。晴明の活躍はその分控えめで、一巻丸々を使ったストーリーは展開が若干遅いように感じましたが、博雅の受難っぷりには笑えました。凄いことしたのに最後まで不憫(笑)
2020/05/16 09:06
漫画化?
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投稿者:うみいぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
他の方も書かれてる様に、夢枕漠の(おそらく)人気シリーズ「陰陽師」の漫画化です…途中までは。小説のコミカライズは、多分4巻辺りまでですかね。
小説版を先に読んでいた私としては、途中からついていけませんでした。小説版が先だと、どうしても自分の中のイメージの方が強すぎて…ダメですね。
でも、小説と全く別のものと思えば、面白いです。
多分、私がダメだったのは、こちらは「安倍晴明」だけが主人公、小説は「安倍晴明」を介した人物が主人公…だからかなぁ。。
こちらを先に読んでいたら、全く違う感想になっていたかもしれませんね。
2017/01/26 00:22
夢枕獏作品とはまた違った描き方
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投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
結果的に夢枕獏作品のほうにのめり込んでいきましたが、
初期は殆どキャラの性格も一致していたので、そういう作品は珍しいと思っていました。
夢枕さんのほうでは出番が減っていった式神の蜜虫、私の好きなキャラです。

陰陽師 8 大陰
2002/07/26 05:08
雨乞いの旅
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師8巻。今回は雨乞いの話。晴明が博雅と共に各地を巡り、雨を降らせる儀式を行う物語ですが、結局、この雨乞いの儀式そのものがただ雨を降らせる為のものだけではなく、晴明の過去を浄化する心の旅、といった構図にもなっているところがポイント。ドラマチックとはいえない淡々とした展開ですが、個人的には雰囲気が好きですね。最後、雨が降る場面は感動的でした。ただその儀式自体はちょっと難解です。

陰陽師 7 天后
2002/07/23 23:41
真葛が大活躍
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師第7巻。この巻では真葛が大活躍。歌合せの邪魔をしようと企む怨霊・菅原道真を相手に碁を打つといった話だけれど、それがただパチン、パチンと単純に打ってるのではなくて、やたらスケールの大きな演出がほどこされてます。印象に残ったのは忠見を浄化した博雅に対する晴明の「他人を救って自らは墓穴を掘る、そのような特殊能力のあらわれもあるのさ。しかもそれは偉業なのに生涯誰にも理解されることはない」といった言葉。つくづく博雅は報われないキャラだなぁ、と思ってしまった。

陰陽師 6 貴人
2002/07/23 23:41
ちょっと難しい話もちらほらと
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師第6巻。「桃園の柱の穴より児の手の人を招くこと」「源博雅 朱雀門の前に遊びて鬼の笛を得ること」の2作品が収録されてます。桃園の方はちょっとマニアックな話で、例えるなら晴明先生の「陰陽五行(木火土金水)や鬼門講座」といったもの。後者の方は朱雀門で出会った不思議な童と博雅が笛を交換する物語。最後に涙を流しながら笛を吹く博雅の姿が切ない。

陰陽師 1 騰蛇
2002/07/23 23:40
今更ながら陰陽師
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何となく気にはなってたけれど、手付かずだった陰陽師。映画、小説、漫画と色々なジャンルで出ている中で、ひとまず漫画版を読むことに。舞台は闇が闇として残っていた、魑魅魍魎が徘徊する平安時代。主人公はもちろん陰陽師の安倍晴明。はじめは画風になかなか馴染めなかったけれど、読むうちに独特の世界に引き込まれました。序盤は晴明の少年時代が描かれてます。といってもほんの少しのエピソードが披露されているだけで残念。個人的には少年時代をもっと描いてほしかったなぁ。

陰陽師 5 青竜
2002/07/23 23:40
今回はユーモラスな話
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師第5巻。4巻目の最後がちょっと切ない系の物語だったのに対して、この巻の序盤に収録されている「博雅朝臣 宣耀殿の御遊にて背より玄象の離れなくなること」は、ユーモラスな話。今までとはちょっと違ったカラーで面白かった。「露と答へて」は狂言に付き合わされた、といったような巻き込まれ系の物語。唐突に清明の口から飛び出す「おれはハト派だパンクじゃない」といった台詞に思わず笑ってしまった。どちらかといえばシリアス路線が続いてきた中の箸休め、といった感じの一冊かな?

陰陽師 2 朱雀
2002/07/23 23:40
二人のやりとりが面白かった
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師第2巻。1巻目を読んだ時には、安部晴明って白蛇を思わせるような風貌で、飄々として人間味がない(そこが神秘的なんだけど)と感じていたけれど、この巻を読んでると意外にユーモラスな人であることが発覚。目の前に怨霊が出現しているというのに、まるで宮廷で踊りでも見ているようなとぼけっぷり。といってもそれ以上に博雅が良い味を出してますね〜。「晴明よ、鬼とは、いや女とは哀れなものだなあ」の後の「秋だなあ」といった台詞はなんなんだ? 晴明がクールで何処かシニカルなところがあるのに対して、博雅は天然ボケの熱血漢タイプですね。この二人の関係が面白かった。

陰陽師 9 玄武
2001/07/22 02:48
博雅の結婚の話もアリ
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投稿者:ゆーき - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢枕獏の同名小説の漫画化。
「瓜仙人」
「源博雅 思はぬ露見のこと」
「内裏 炎上ス」
以上3話。
「瓜仙人」は原作にもある話。博雅が瓜をもらった変な仙人が、妖怪屋敷の妖怪の飼い主だったという話。ラストの方では晴明と真葛の微妙な関係なんかも伺えてしまう。
「源博雅〜」は、オリジナルストーリーで、なんと博雅の結婚の話。ほとんどコミカル路線だが、博雅らしい話でかなり面白い。
「内裏 炎上ス」は、タイトルそのまま、内裏が炎上する話。このへんからかなりシリアスになって行く…。
個人的には博雅の結婚の話が面白かった。博雅ならさもありなんという感じで、周囲に騙されて結婚してしまうまでがコミカルに描かれている。
内裏の炎上の話はかなりシリアスで、重たい話。ちょっと重たすぎるな〜なんて思ってしまいました。

陰陽師 7 天后
2001/07/22 02:31
オリジナルキャラ「真葛」「菅公」出ずっぱり
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投稿者:ゆーき - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢枕獏の同名小説の漫画化。
「菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵らむ」
以上1話。
博雅が講師をつとめる歌合わせの話…なのだが、それをオリジナルキャラ「菅公」が邪魔をし、「真葛」が応戦する、といった話(それも囲碁で勝負している)。
原作のエピソードもちらほらとあるが、ほぼオリジナルストーリー。まあ面白いのは面白いのだけど、とにかく長い! 1冊まるまるこの話なので、途中でちょっと息切れも…。
これもオリジナルキャラ「真葛」「菅公」が好きかどうかで評価は別れるかも。
