- 販売開始日: 2023/12/01
- 出版社: みすず書房
- ISBN:978-4-622-09048-9
資本とイデオロギー
著者 トマ・ピケティ(著) , 山形浩生(訳) , 森本正史(訳)
ベストセラー『21世紀の資本』を発展継承する超大作、ついに邦訳。《財産主義》という視点から、三機能社会、奴隷制社会、フランス革命、植民地支配から現代のハイパー資本主義まで...
資本とイデオロギー
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商品説明
ベストセラー『21世紀の資本』を発展継承する超大作、ついに邦訳。《財産主義》という視点から、三機能社会、奴隷制社会、フランス革命、植民地支配から現代のハイパー資本主義まで、巨大なスケールで世界史をたどり、イデオロギーと格差の関係を明らかにする。さらには《バラモン左翼》と《商人右翼》の連合に囚われつつある現代民主政治を分析。労働者の企業統治参画と累進年次資産税など、新たな公正な経済システムを提示する。
目次
- 序文と謝辞
- はじめに
- イデオロギーとは何か/境界と財産/イデオロギーを本気で考える/集合的な学習と社会科学/本書で使った情報源――各種の格差とイデオロギー/人間の進歩、格差の復活、世界の多様性/格差の復活――最初の方向性/エレファントカーブ――グローバル化をめぐる冷静な議論/極端な格差の正当化について/歴史から学ぶ――20世紀の教訓/イデオロギーの凍結と新しい教育格差/複数エリートの復活と平等主義連合形成の困難/所有、教育、移民の公正を再考する/世界の多様性――「長期」の不可欠性/自然言語と数学言語の相補性について/本書の構成
- 第I部 歴史上の格差レジーム
- 第1章 三層社会──三機能的格差
- 三機能の論理――聖職者、貴族、平民/三層社会と現代国家の形成/三層社会の正統性低下――革命と植民地化のはざまで/三層社会の現代性/三層社会における格差の正当化/分断されたエリート、統合された平民?/三層社会と国家形成――ヨーロッパ、インド、中国、イラン
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富の配分をめぐる壮大な世界経済史
2023/09/25 21:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著「21世紀の資本」では資本収益率は常に経済成長率を上回る(r>g)、これは資本主義に根ざす本来的傾向であり格差は放っておけば益々拡大すると言う斬新な主張の本であった。今回はこの観点を過去500年の歴史をたどり、欧米日のみならず中国、インド、ロシアまで範囲を広げた壮大な世界経済史である。そして格差はイデオロギー(政治思潮)と経済の結びつきであることを詳しく分析している。累進課税、株主権利の上限設定、大学教育への富裕者関与の制限、企業政治資金の禁止と全国民への政治資金バウチャーの配布、EU強化のための欧州社会主義連邦化、インドのような階層別各種枠の導入など実現性はともかく提言は興味深い。これだけ広い領域をデータを集めよく勉強している。やはりピケティは並の経済学者ではない。大江健三郎の小説まで読んでいるのには驚いた、
これぞピケティ
2025/01/22 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
『21世紀の資本』の続編であり、これぞピケティという一冊でもある。その厚さもあってとっつきやすいとはいいかねるので、さっとエッセンスをつかみたいという人はピケティの別の本にあたったほうがいいだろう。とはいえ、やはりピケティに関心があるならしっかり読んでおきたい。